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銀面調の光沢とスエードタッチを備えたハイブリッド人工皮革 ウルトラスエード®ヌー/ultrasuede®nuの本格販売開始について【東レ】
2015年8月3日
東レ㈱(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣)は、この度、独自の超極細繊維の製造・加工技術を用いることで、皮革の銀面調の光沢とスエードタッチを兼ね備えたハイブリッド人工皮革 ウルトラスエード®ヌー(ultrasuede®nu)を開発し、2015年8月から本格販売を開始します。
ウルトラスエード®ヌーの販売目標は、2015年度1億円/年、 2020年度には20億円/年です。
ウルトラスエード®は、東レが1970年に超極細繊維の製造・加工技術を駆使して開発したスエード調人工皮革です。45年の歴史の中で培った優れた質感や高い機能性は、ファッションの世界をはじめインテリアや雑貨、自動車内装用途、工業材料用途など様々な分野で高い評価を受け、上質な高級素材として広く認知されています。
今回、新たにラインナップに加わるウルトラスエード®ヌーは、銀面皮革やスエード、ヌバックといった従来の皮革製品のカテゴリーの枠にとらわれない新感覚の素材です。ウルトラスエード®の持つ、通気性やストレッチ性、イージーケア性といった機能性や、良好な発色性や加工性などの特長に加え、従来のウルトラスエード®とは異なった斬新な質感が評価されsupport surface(サポート サーフェス)などの東京コレクションブランドのファッションアイテムや、世界的な自動車シートメー カーであるRECARO(レカロ)の特別限定カーシートへの採用が決まっています。
ウルトラスエード®ヌーは、東レの超極細繊維技術と基布構造設計技術の最適化により開発された緻密な構造を有する人工皮革を基材として使用し、その表面に特殊な樹脂加工(※「3.技術内容」参照)を施しています。今回開発した、この特殊な構造の基材と表面樹脂加工により従来の ウルトラスエード®にはない光沢感と、銀面皮革にはないスエードタッチを同時に発現させることに成功しました。
当社は、銀面調とスエード調の風合いを合わせ持つウルトラスエード®ヌーの発売により、従来のウルトラスエード®のバリエーションを拡充し、2つの人工皮革のラインナップを、衣料から自動車、家具他、様々な用途に展開して参ります。
東レは、長期経営ビジョン”AP-Growth TORAY 2020″において、東レグループが目指す企業イメージのひとつに先端材料の東レを掲げています。今回のウルトラスエード®ヌーはスエード調人工皮革の開発以降、45年にわたり積み重ねてきた技術力を活かし、設計・開発された高感度・高機能素材です。今後も当社は、新しい素材の開発により、新たな価値観を社会に提案して参ります。
ウルトラスエード®ヌーの概要は次ページの通りです。
1. ブランド名 : ウルトラスエード®ヌー(英文表記 ultrasuede®nu)
2. 特長 : (1) 皮革の銀面調の光沢とスエードタッチを兼ね備えた繊細な質感
(2) 通気性やストレッチ性、イージーケア性などの高い機能性
(3) 良好な発色性や加工性による多彩なカラーバリエーションと意匠性
3. 技術内容 : (1) 特殊な表面加工により、樹脂加工部と立毛繊維を非連続状に配置することで、従来にはない銀面調人工皮
革とスエード調人工皮革の両面の機能を発現
(2) 基材の有する通気性やストレッチ性、イージーケア性を阻害しない樹脂加工技術を適用
(3) 当社独自の超極細繊維技術と基布構造設計技術を適用し、特殊樹脂加工に最適な基材を設計
4. 特許出願 : 関連含め7件出願済み
5. 販売目標 : 2015年度 1億円/年、2020年度 20億円/年
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