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プリント基板内蔵に対応する新磁性材料「センフォーリッジ®」を開発【NECトーキン】

2015年7月21日

当社(NECトーキン㈱、代表取締役執行役員社長:小山茂典、本社:宮城県白石市)は、これまでにない金属系複合磁性材料「センフォーリッジ®」を開発しました。センフォーリッジは1MHz以上の高周波領域でフェライト並みの高い比透磁率を有し、かつ、フェライトよりも高い飽和磁束密度を併せ持つシート状の磁性体です。プリント基板への内蔵に適しており、DC/DCコンバーターの小型化に大きく貢献することができます。


当社は、これまでにない金属系複合磁性材料「センフォーリッジ®」を開発しました。センフォーリッジはフェライトをしのぐ高い飽和磁束密度と、従来の金属系圧粉材料に比べ極めて高い比透磁率(100~500)を有し、200℃を超える高温下においても良好な磁気特性を維持します。
またセンフォーリッジは、厚さ0.1~2mmのシート状の磁性材料であり、所望の形状の磁気コアに成形し、基板内蔵や樹脂モールドなどの実装を行う場合は、電気的・磁気的特性の変化が少なく、熱機械特性にも優れています。

センフォーリッジは当社仙台事業所にある材料研究開発本部で開発されました。仙台の「セン」と、材料の内部構造が木の葉が積み重なった形状をしていることから「フォーリッジ(Foliage:葉)」を組み合わせて命名されました。センフォーリッジの優れた磁気特性は、この独特の内部構造に起因しています。

センフォーリッジを磁芯とするインダクタを基板に内蔵させることで、サーバーや通信機器に搭載される高性能プロセッサ向けDC/DCコンバーターの高集積化・低背化が可能です。また、キュリー温度(註)が400℃と極めて高いことから、自動車のエンジンルームや次世代パワー半導体を用いた電源回路など、高温環境で用いられるコイル部品のコア材としての検証も進めています。当社は現在これらの用途開発を米国ヴァージニア工科大学と共同で行っています。


(註)キュリー温度 : 磁性体としての特性が失われる温度








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