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北米工場竣工 自動車ブレーキ用材料、日本・中国・北米の3拠点体制へ【大塚化学】
2015年7月15日
大塚化学㈱(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:原島丈治、以下「大塚化学」)は、2014年2月に設立した、Otsuka Chemical America, Inc.(米国 ジョージア州)に於いて、この度「テラセス」(非繊維状チタン酸カリウム)を製造する工場を竣工しました。「テラセス」は自動車用ブレーキパッドの素材として需要が伸びており、新車販売台数ならびにブレーキパッドメーカーの開発拠点が多い米国を中心に、北南米市場へ販売を拡大してまいります。同工場は、日本、中国に次ぐ第3の製造拠点として設立され、その生産能力は2,000t/年となります。
工場の生産ラインについては、これまで培ってきた日本、中国での生産ノウハウを結集した上で次世代の工場としてデザインされ、アメリカ、中国、日本のそれぞれ建設会社と機器メーカーが一体となる三国間プロジェクトで建設されました。
また、Otsuka Chemical America, Inc.は、「テラセス」の生産工場としての機能だけでなく大塚化学の北米・南米統括拠点として、大塚化学関連会社を含めたプロフィットセンターの機能を果たしてまいります。
【新会社概要】
1. 会社名 : Otsuka Chemical America, Inc.
2. 所在地 : 米国・ジョージア州グリフィン
3. 敷地面積 : 34ACRE(13.75ha)
4. 生産品目 : テラセス(非繊維状チタン酸カリウム)
5. 竣工 : 2015年7月14日
6. 商業生産開始 : 2015年11月(予定)
7. 出資比率 : 大塚化学 100%
8. 従業員数 : 25人
9. 生産能力 : 2,000t/年
【テラセスとは】
「テラセス」はミクロサイズの粒子径を有した、板状結晶に制御したチタン酸塩です。この素材は、ミクロ補強材、摩擦材などに利用されています。
大塚化学ではこのチタン酸塩の形状制御技術の研究開発に30年以上に亘って取り組み、多種多様な組成及び形状を作ることに成功しました。この「テラセス」を使用することにより、ブレーキをかける際に起こる「鳴き」やパッドの摩耗のばらつきなどを抑えることができ、長期間にわたり安定したブレーキの効きを得ることができます。
【チタン酸塩の生産の経緯】
1979年 大塚化学は、日本で初めて「ティスモ」(チタン酸カリウム繊維)の商業用プラントを建設し、補強材料・摺動材料として
商業生産を開始。塗料の耐熱性、樹脂の強度向や自動車ブレーキパッドの摩擦摩耗特性向上などを目的として使用
されている。
2000年 「ティスモ」に加え、日本で「テラセス」を開発し生産・販売を開始。
2004年 中国江蘇省張家港市に張家港大塚化学有限公司を設立、初の「テラセス」の海外生産を開始。
2015年 米国・ジョージア州に「テラセス」新工場竣工。
当社は、非繊維状チタン酸カリウムを“顧客とともに地球規模(テラ)に成功(サクセス)する素材になるよう”にと願い、「テラセス」と名づけました。今回、日本・中国・米国を生産拠点とすることで安定供給を目指すとともに、品質の高い製品を通して、世界の人々に貢献してまいります。
□ 会社概要
大塚化学㈱(Otsuka Chemical Co., Ltd.)
設立 : 1950年8月29日
資本金 : 50億円
代表者 : 代表取締役社長 原島 丈治(はらしま たけはる)
本社所在地 : 〒540-0021 大阪府大阪市中央区大手通3-2-27
従業員数 : 549名(2014年12月末日現在)
事業内容 : 化学品の製造販売
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