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車載用コンビニエンスタイマ「S-35720シリーズ」を発売【セイコーインスツル】
2015年7月6日
車載用コンビニエンスタイマ「S-35720シリーズ」を発売
～エンジン停止後の時間管理に最適、アラーム時間を1秒～194日まで1秒単位でオプション選択可能～
セイコーインスツル㈱（略称：SII、社長：村上 斉、本社：千葉県千葉市）は、低消費電流で、相対時間*1の時間管理に適したCMOSタイマIC、コンビニエンスタイマ「S-35720シリーズ」を本日より販売します。
「S-35720シリーズ」は、アラーム時間を1秒～194日まで1秒単位でオプション選択できるため、エンジン停止後等における各種システムスリープ期間*2中の時間管理に最適です。さらに、超低消費電流200nA typ.のため、システムの暗電流低減に貢献します。従来のマイコンのタイマ機能を使った場合は消費電流がmAオーダーとなりますが、本ICを使った場合、暗電流を200nA typ.まで大幅に削減できます。
近年、EURO6による排ガス規制（欧州）により、エンジン停止後の定期的な状態管理の必要性が高まりつつあります。例えば、（1）排ガスの有害成分を浄化する触媒の活性化状況の時間管理、（2）定期的な時間毎の燃料気化量（圧検出による漏れチェック）の管理、（3）停車時の燃料気化量を計測するための時間計測、などが挙げられます。
また、EV（電気自動車）においては、バッテリーの状態監視を目的として、未乗車やバッテリー未充電のブランク検出の要求があります。例えば、（1）半年間乗車していなかったことの警告、（2）何日乗車していなかったかの時間パラメーター検出、（3）スリープ時での充電に向けた深夜電力時間検出、などが挙げられます。
一般的な時間計測では、マイコンとの組み合わせで、設計の柔軟性や、時間精度の向上、消費電流の低減などに課題がありました。SIIは専用のタイマICで、エンジン停止後等における各種システムスリープ期間中の時間管理に最適なICを提供いたします。
【主な特長】
■ 1． マイコン停止から指定時間後にアラーム割り込み信号の出力が可能
「S-35720シリーズ」は、タイマ値とSET0端子、SET1端子に設定した値を比較し、値が一致したときに割り込み信号を出力します。タイマは、24ビットのバイナリアップカウンタです。ユーザは、SET0端子、SET1端子の設定に応じて最大4種類の割り込み時間を選択できます。
■ 2． 相対時間の柔軟な管理が可能
「S-35720シリーズ」は、割り込み信号を繰り返し出力するワンショットループ方式、割り込み信号出力中、状態を保持するハンドシェイク方式、/RST信号によりINT出力レベルを反転させるトグル方式*3の3つのタイムアウト方式があります。これら3つのタイムアウト方式から選択することにより、相対時間の柔軟な管理を可能にします。
■ 3． 業界トップクラスの超低消費電流 200nA typ.
「S-35720シリーズ」は、業界トップクラスの超低消費電流 200nA typ.を実現しました。常時動作が必要な計時システムの低消費電力化に寄与し、システムの暗電流低減に貢献します。
従来の方法で相対時間計測を行う場合、マイコンのタイマ機能を常時動作する必要があり、たとえシステムスリープ期間であっても、消費電流がmAオーダーとなります。本ICは、それ自体で相対時間を計測できるため、システムスリープ期間であってもマイコンを停止することができます。これにより、消費電流は本ICの200nA typ.まで低減することができます。市場からの暗電流削減の厳しい要求にも応えることができる製品です。
■ 4． 過酷な環境でも使用可能な車載品質
高温動作125℃、3温度テスト（低温、常温、高温）実施により、自動車等の過酷な環境での使用が可能です。AEC-Q100にも対応予定です。パッケージは、小型の8ピンTMSOPで、環境に配慮した鉛フリー・ハロゲンフリーです。
【用途】
・ 各種システムスリープ期間中の時間管理
・ システムの定期的な状態管理
・ 各種機器の交換・寿命時期のアラーム管理
【主な仕様】
・ アラーム割り込み機能 ： 1秒～194日まで1秒単位でオプション選択可能
・ 消費電流 ： 200nA typ. （CL=6pF）
・ 動作電源電圧 ： 1.8～5.5V ワイドレンジ動作保証
・ 動作温度範囲 ： -40～+125℃保証
・ 時間設定 ： 2端子（SET0/SET1）論理設定によるハードウェア時間設定
・ タイムアウト方式 ： ワンショットループ or ハンドシェイクタイプ or トグル
・ パッケージ ： 8ピンTMSOPパッケージ
・ AEC-Q100対応予定、PPAP対応予定
【データシートURL】
http://datasheet.sii-ic.com/jp/automotive_convenience_timer/S35720_J.pdf
【Webサイト】
http://www.sii-ic.com/jp/semicon/
*1 相対時間 ： 「MCU停止xx分後に割り込み信号出力」など、事象が発生した時点からの時間間隔を示します。
これに対して、絶対時間は、「毎日xx時xx分に割り込み信号出力」など、時計上の時間。
*2 システムスリープ期間 ： ECU（電子制御ユニット）がスリープ状態（省電力モード）である期間。
*3 トグル方式は現在、開発中です。
この件に関するお問い合わせ先
セイコーインスツル㈱
半導体事業部 半導体営業総括部
TEL ： 043-211-1193
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