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車載電子機器向け「過渡サージ試験」を増強【OKI】
2015年6月17日
車載電子機器向け「過渡サージ試験」を増強
スピーディーな対応で車載電子機器に対する誤動作や破壊を評価
OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(社長:柴田康典、本社:東京都練馬区、以下OEG)は、このたび、最新型過渡サージ(注1)擬似発生装置を導入し車載電子機器向け「過渡サージ試験」の受託試験能力を増強しました。これにより、エンジン始動時の電源電圧変動が原因で起こるさまざまな過渡サージによる車載電子機器の電磁的障害耐性試験をスピーディーに実施し、お客様の商品開発に寄与します。
自動車には種々の電子機器がシステム化され搭載されています。自動車の内部および外部で発生する多様な電磁的障害は、これらの電子機器の性能劣化や破壊など、誤動作を引き起こす可能性があります。この誤動作が正常な動作に干渉し、誤動作の連鎖を引き起こす危険性があります。そのため、車載電子機器は、過渡サージに対する耐性試験による確認が必要です。
OEGの「過渡サージ試験」では、(1)通常動作時にワイヤーハーネス(注2)に繋がる電子機器により発生する電磁的現象による過渡サージ、(2)スイッチ開閉時の電磁結合による過渡サージ、(3)バッテリー切断時にオルタネータ(注3)が発生するロードダンプサージ(注4)など、自動車の動作にともない生じるさなざまな過渡サージ現象をスピーディーにシミュレートし、車載電子機器の誤動作や破壊状況を評価することが可能です。OEGはISO7637-2/JASO D001(注5)規格試験、各自動車メーカー規格試験などお客様の希望に沿った、過渡サージ試験・評価をご提供します。
さらに、OEGでは本サービスと共に、欧州の自動車指令2004/104/ECに対応した「Eマーク取得支援サービス」や国内外自動車メーカーのEMC規格・EMC評価に幅広く対応しており、これらを組み合わせて一括したサービス提供も可能です。
OEGは、今後もお客様のニーズに対応した試験技術の向上や設備の充実を図り、試験設備を保有しない電子機器メーカーの設計・開発・製造を支援していきます。
販売計画
価格 2.5万円~/件(税込)
販売目標 1千万円/年
サービス提供開始時期 2015年6月10日
用語解説
注1 : 過渡サージ
過渡的な異常高電圧による「大波電圧」の意味で「サージ電圧」といい、その結果生じる大電流のことを「サージ電流」という。これらの現象をまとめて過渡サージという。
注2 : ワイヤーハーネス
電源供給や信号通信に用いられる複数の電線を束にして集合部品としたもの。
注3 : オルタネータ
エンジンの回転を動力源として利用し、電装部品の電源を発電するもの。出力軸の回転を直接オルタネータの回転とする場合や、ベルトとプーリーを介して伝達される場合がある。発電した交流電力は直流に変換されてバッテリー(蓄電池)やコンデンサに蓄えられる。
注4 : ロードダンプサージ
エンジンの作動中に、オルタネータが車の電源ラインに電流を供給している状態で、接続不良や偶発的にバッテリーラインが断線した場合に発生する過渡的な高電圧のこと。
注5 : ISO7637-2/JASO D001
過渡サージ現象に対する耐性確認試験の要求規格。
リリース関連リンク
・ 沖電気工業㈱は通称をOKIとします。
・ 沖エンジニアリング㈱は、通称をOKIエンジニアリングとします。
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本件に関するお客様からのお問い合わせ先
OKIエンジニアリング EMC事業部
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