車載用小型・高精度　温度補償水晶発振器を開発【日本電波工業】

2015年4月21日

動作温度-40℃〜+105℃対応　車載用小型・高精度　温度補償水晶発振器を開発
（2.5×2.0mmサイズ）

日本電波工業㈱は、動作温度-40℃〜+105℃に対応した2.5×2.0mmサイズの小型・高精度　温度補償水晶発振器（TCXO）を開発致しました。

当製品は、車載GPSや車載通信向けの周波数発振源として、上限動作温度を従来の+85℃から+105℃に拡大致しました。温度補償回路の見直しと独自技術により、2.5×2.0mmサイズの温度補償水晶発振器（TCXO）において世界初（*1）となる-40℃〜+105℃の広い範囲で温度特性±0.5×10-6の高精度を実現致しました。
（*1）2015年4月現在、当社調べ

カーナビゲーションシステムやテレマティクスの普及に伴い、GPS機能と通信機能が連動することで従来からの位置測位や目的地誘導に加え、エアバックと連動した車両緊急通報システムや途中経路の渋滞情報、店舗情報等、リアルタイムにさまざまな情報を送受信することが可能となり、利便性・快適性の向上が図られています。
また、車載レーダや車載カメラに加え、道路に設置された通信インフラと情報を送受信する「路車間通信」、自動車同士が通信する「車車間通信」など自動車のネットワーク化により、高い安全性を実現する先進運転支援システム（ADAS）の開発の動きも活発化しています。

このように自動車のエレクトロニクス化、情報端末化が進むことで、自動車に搭載される電子部品の数は益々増加することが予想されます。しかし、電子部品の中には耐熱性や衝撃性等で設置場所に制約が生じるものも少なくありません。
こうした中、当製品は車載GPSや車載通信向けの周波数発振源として、2.5×2.0mmの小型パッケージを採用し、温度特性±0.5×10-6の高精度は維持したまま、上限温度を+85℃から+105℃に拡大致しました。更に、米国自動車産業の規格であるAEC-Q200にも準拠しております。これにより、従来より厳しい温度条件の下に設置することが可能となり、設置の自由度が大幅に改善致します。

【サンプル・量産】 サンプル出荷は、15年5月。量産は15年10月を予定。

【製品形名】 NT2520SB

【外形写真】