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ハイブリッド成形による「テペックス」加工の実証設備を設置【ランクセス】

2015年3月25日

お客様に技術を提供するための設計

顧客研修、素材開発、品質向上を実施
量産に近い製造プロセスに適応した実証設備


ランクセスグループ傘下のボンドラミネーツ社は、ドイツ・ブリロン拠点において連続繊維で強化された熱可塑性コンポジットシート「テペックス®(TEPEX®)」の加工用の実証セルを稼働しました。これにより「テペックス」は、完全自動化の量産に近いプロセスで成形され、ハイブリッド成形加工において、ワンショット工程で成形およびオーバーモールドが可能となります。ボンドラミネーツ社の用途開発担当のウルリッヒ・イェクメニツァは次のように述べています。「私たちは、この設備をお客様に技術を提供するプラットフォームとして使用する予定です。『テペックス』の長所および加工方法をお客様に理解していただき、革新的な素材の開発サポートを行いたいと考えています。」さらに、ボンドラミネーツ社は「テペックス」を使用・加工するお客様の製造プロセスを、品質保証と品質向上のためにシミュレーションします。ボンドラミネーツ社では同設備を特に素材開発の推進のために使用することを目指しています。この新しい実証設備は、ランクセスがドルマーゲン拠点で運営しているテクニカルサービスセンターを補完する役割を担います。


最先端の技術

この実証設備は、エンゲル・オーストリア社製です。「テペックス」のインサート用プレカットシートは、マガジン式シート供給装置に導入されます。これによって、複数の「テペックス」カットシートを一回の製造工程で加工することができます。設備の特徴は、2つの放射温度計にて制御されている赤外線のヒーターで、エンゲル社によって新しく開発された「ドローワーシステム」を備えています。これらによって、「テペックス」の熱可塑性母材に何らダメージを与えることなく、材料仕様に対応し、均一に素早く加熱することが可能となります。エンゲル社製の6軸アームのロボットは「テペックス」に適応した真空グリッパーを備え、インサートの操作を行います。イェクメニツァは、「インサートの素早い加熱と操作により、極薄肉の構成部品においても全製造プロセスにおいて高い再現性を実現します」と、述べています。「テペックス」インサートシートを成形しオーバーモールドを行う射出成形設備の型締力は130トンを有します。成形品の最大投影面積は330X280mmで、この寸法の構造部品と意匠部品が容易に加工できます。成形における熱管理は、必要に応じて、アイソサーマル(恒温)あるいはバリオサーマル(昇降温)のどちらでも用いることが可能です。バリオサーマル金型温度制御は、歪の無い高光沢の表面をもたらします。この設備は標準サイズのインサート向け型締方式とグリッパーを備えています。このような「テペックス」プレカットシートは、例えば、素材開発や実験成形において標準要求を満たす試験に必要な試料を製造するために使用されています。「クランプ方式とマガジンシステムの両方を備えているため、当社の実証設備は卓越した柔軟性と多様性があります。従って、幅広い用途に使用することが可能となります」と、イェクメニツァは述べています。


量産に近い試作構成部品向けの複数の金型

新しい設備には、まずスポーツ用品業界向けの金型が設置されます。関連する構成部品は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)母材でつくられた「テペックス」プレカットシートでできています。このTPU母材は、成形後、両面にTPUでオーバーモールドされています。他の量産に近い金型は近いうちに提供できる予定です。「これにより、自動車、家電、スポーツ用品業界など私どもの主要なお客様の用途に対応することが可能となります」と、イェクメニツァは述べています。


ハイブリッド成形加工が普及

ハイブリッド成形加工は、世界的に大きな関心を集めています。非常に軽量にも関わらず、優れた剛性を備えた構造部品の大量生産~超大量生産を可能にし、コスト効率の実現を図ります。グローバルに展開する多くのプラスチック機械メーカーは、ハイブリッド成形機能を備えたプラントを開発し見本市で紹介しています。最近では、東京で開催された「国際プラスチックフェア(IPF Japan 2014)」がその例として挙げられます。また、米国・オーランドで開催された国際プラスチック見本市(NPE: 2015年3月23日~27日)、韓国・ソウルで開催された第23回国際プラスチック・ゴム産業展示会(Koplas: 2015年3月10日~14日)では、多くの機械メーカーによって革新的な軽量構造工程も紹介されています。ハイブリッド成形加工向けコンポーネントメーカーも、ヒーター、完全自動化処理システム、試験技術、金型などに注力しているため、製造加工者は、幅広い選択肢から製造設備を選択することができます。



これは、ドイツ・ケルンで3月12日に発表されたリリースをもとに、ランクセス㈱が発表したものです。

この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com


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ランクセスは、世界29カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2014年の総売上は80億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,600人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)とヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
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