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2025.10.20

未来に向けた体制づくりを推進するMAHLE:持続可能なモビリティを支える量産対応イノベーション

2025年9月9日

  

  

未来に向けた体制づくりを推進するMAHLE:
持続可能なモビリティを支える量産対応イノベーション

  

  

  

・IAA MobilityでMAHLEは電動化を始め、様々なパワートレインソリューションを実現するイノベーションを披露

  

・電気自動車の航続距離延長に貢献する新たなレンジエクステンダーと熱管理モジュールがユーザーの航続距離に対する不安を解消

  

・MAHLEは、気候保護に即効性のあるエタノール燃料対応高効率エンジン向けコンポーネントを供給

  

・世界で積極的な事業展開を行うMAHLEグループは、テクノロジーの多様性を戦略的アプローチとして堅持

  

・MAHLE CEOのFranzは次のようにコメント:「欧州には、気候保護、そして欧州地域の競争力強化と雇用保護にテクノロジーの多様性が必要」

  

独・Munichで開催される今年の国際モビリティ見本市「IAA Mobility」で、MAHLEは道路交通におけるCO2排出量の削減に貢献する電動化、そして様々なパワートレインソリューションを実現するイノベーションを披露します。 「当社の製品は単なる構想ではありません。いずれも量産化可能な技術であり、当社のお客さまが直面する真の課題を解決する真のソリューションです」と、IAA会場で行われた記者会見でChairman of the MAHLE Management Board and CEO のArnd Franzは述べています。また、高電圧ジェネレーターを搭載する当社の新しい高効率レンジエクステンダーシステムについて、バッテリーEVの航続距離を最大1,350kmまで延長する「eモビリティの原動力」として紹介しています。ヒートポンプ一体型熱管理モジュールは、低温環境下でもEV車の航続距離を最大20%延長することが可能です。更にMAHLEは、市中の既存車の二酸化炭素排出量を迅速かつ大幅に削減することができるエタノール100%燃料に対応する内燃エンジン向けコンポーネントも展示します。「MAHLEは、解決すべき課題に取り組み、あらゆる技術領域で道路交通の脱炭素化を進めています。欧州は、世界の他の主要市場と足並みを揃えるべき時期に差し掛かっており、CO2排出基準規則はあらゆるテクノロジーの競合を容認するべきです」と、当社CEOのFranzは述べています。「これは気候保護のみならず、欧州の競争力と雇用保護の観点からも重要です」。IAA Mobilityは2025年9月9日から14日にかけて開催され、MAHLEはホールA1にブースを出展予定です。

  

MAHLEグループは「Efficiency in Motion」をミッションに掲げます。今回の国際モビリティ見本市では「Efficiency3」をテーマに、「電動化」、「熱管理」、そして「持続可能な内燃機関」の3つの戦略領域におけるイノベーションを披露します。Arnd Franzは「お客さまは品質、信頼性、コストパフォーマンス、効率性のすべてにおいて高い水準を期待しています」と述べ、「その期待にお応えするのがMAHLEなのです」と話しています。

  

  

レンジエクステンダーシステム(「eモビリティの原動力」):コンパクトな省資源ドライブパッケージ

MAHLEは、eモビリティの普及を加速させ、ユーザーの航続距離に対する不安を払拭する方策として、純バッテリーEVに加え、レンジエクステンダー技術を推進しています。レンジエクステンダー付きEV車の市場は2030年まで年15%のスピードで拡大すると予測されています。特に中国では、その需要の高さは既に明白です。MAHLEが提供するこの新しいシステムは、高いコスト効率を実現する適正サイズのバッテリーを採用し、長距離走行時の充電時間を短縮します。

技術仕様:
システム性能:

・一充電最長走行距離:最大1,350km(WLTPモード)。但し、車両およびバッテリーサイズにより異なる
・連続定格出力:85 kW
・システム電圧:800 V

高電圧ジェネレーター:

・ピーク効率:97%以上
・発電能力:50 kW/liter以上
・冷却システムを完全一体化した永久磁石式電動ジェネレーター
・ローター直接冷却システムの採用で永久磁石のレアアースを削減

内燃エンジン:

・効率性:42%以上
・MAHLEの燃焼技術「ジェットイグニッション」採用
・過給機
・ミラーサイクルによるバルブタイミング制御で燃焼効率向上
・高い静粛性
・バイオ燃料対応

メリット:

・コンパクトで軽量な設計
・車体への統合が容易
・省資源・省スペース

  

  

熱管理モジュール: 効率性向上と航続距離延長に貢献

MAHLEの新しい熱管理モジュールは、eモビリティの主要課題の1つである低温時の暖房使用による航続距離短縮の問題を解決します。車両全体の冷却と冷媒サイクルの中心を担う熱管理モジュールは、車内を快適な環境に保つと同時に、ドライブシステムやエネルギー貯蔵システムに関わるすべてのコンポーネントを、あらゆる環境下において常時適正な温度に維持する役割を果たします。電動ドライブシステムは、内燃エンジンに比べ廃熱量が少ないという問題がありますが、高効率ヒートポンプを統合することでこれを解決しています。電気ヒーターなどを追加で装備する必要はもうありません。

技術仕様:

システム性能:

・航続距離は電気ヒーターを使用したシステムに比べ最大20%延長
・エアコン用コンプレッサー、熱交換機、冷媒ポンプ、センサー、バルブを小型ユニットに統合
・冷媒ポンプを現行の4基から3基に削減
・今後2年以内に量産化

  

冷媒互換性:

・現行標準:R1234yf
・未来を見据えた設計で、R290(プロパン)へのスムーズな切り替えが可能
・現行プラットフォームの大幅な設計変更なく取付け可能

  

メリット:

・コンパクトなモジュール設計で省スペース化を実現
・モジュール化でお客さまの開発コストを削減
・コンポーネントの統合でコストを最適化
・MAHLE自社内での開発一本化により、主要コンポーネントの精緻な調整が可能
・現行プラットフォームで将来のニーズにも対応

  

エタノール燃料対応パワーセルユニット:CO2排出量削減と省資源化

持続可能で高効率な内燃機関の開発に注力するMAHLEは、エタノール燃料向けの特殊要件を考慮したエンジンコンポーネント(PCU、パワーセルユニット)を開発しています。このテクノロジーの採用で、道路交通における再生可能燃料の使用比率を拡大し、輸送セクターの脱炭素化を速やかに加速させます。

  

技術仕様:

・エタノール燃料対応の特殊要件を考慮して開発されたピストンと、最適化されたピストンピンおよびリング
・エタノール燃料対応のバルブセット
・すべてのコンポーネントの包括的最適化

  

材料特性:

・優れた耐摩耗性
・耐腐食性の向上
・耐熱性の改善
・潤滑油消費量の最小化

  

メリット:

・温室効果ガス排出量の低減:ライフサイクルアセスメントによれば、100%エタノールのE100燃料を使用した場合、CO2排出量は最大70%削減が可能。更に、バイオエタノールをサステナブルな製造プロセスで生産すれば、E100燃料によるほぼカーボンニュートラルな運転が実現可能
・希少資源の保護;最大2%の燃費向上
・車両の性能や信頼性を損なうことなく、既存車両に直接使用することが可能

  

  

バイオニックラジアルファン:ペンギンをヒントにして効率性を実現

製品の効率性向上に注力するMAHLEは、これまで自然界の知恵を繰り返し取り入れてきました。その最新の例が、自動車空調システム向けの画期的なバイオニックラジアルブロワーです。ペンギンの翼をモデルにファンブレードの形状設計を行い、開発には社内独自のAI(人工知能)ツールを活用しています。エンジニアがAIに指示を出し、データを提供しながら進めたこの作業をMAHLEでは「超人的エンジニアリング」と呼んでいます。この開発アプローチでは、およそ3,000万件を超えるバーチャルデザインが瞬時に生成され、極めて短期間で最初の試作品を完成することができました。この革新的なバイオニックブロワーは、幅広いタイプの乗用車および商用車に使用可能な製品で、業界に新たなベンチマークを打ち立てています。

  

設計最適化によるメリット:

・従来品比4デシベル(-60%)の静音化
・15%のエネルギー効率向上
・空調ユニット全体がコンパクトで均整のとれた設計となり、省スペース化を実現でその他コンポーネントへのスペースが確保されたことは、特にバッテリーEVにとって大きなメリット

  

  

MAHLEブースでは、スマート充電ソリューションも展示します。MAHLE グループの子会社であるMAHLE chargeBIGは、高い技術力で拡張性に優れたケーブル式充電インフラを提供するサプライヤーとして地位を確立しており、ドイツおよびフランスで、既に数千基に及ぶ充電器を設置した実績があります。2025年夏には、最新世代の製品が提供開始となります。これにより、企業の顧客専用駐車スペースの充電インフラ導入も容易になります。急速充電ステーション「chargeBIG」には、世界最小のEV用充電ウォールボックスが搭載されています。この他、可搬型ソリューションも提供しており、工事現場やイベント会場などで複雑な設置工事を行なうことなく、即日使用することが可能です。
MAHLEの電磁誘導式充電システムは、ケーブル式に代わり急速充電と広域なインフラ敷設を実現する魅力的な選択肢である「ワイヤレス充電」を実現する技術です。当社が提供する 利便性の高い位置測位システムは、自動車および航空宇宙関連の標準規格を開発する米国の非営利団体SAE Internationalから世界標準ソリューションとして認定されています。車両と充電インフラとの位置合わせを最適化することで電力伝送効率を最大化し、日常的使用条件下で92%以上の効率性を達成します。
IAA MobilityでMAHLEは、迅速で効率的な電気自動車のメンテナンスをサポートする製品の展示も行います。その一つが、車載バッテリーの充電および診断を行う「E-HEALTH Charge」です。この製品は、電気自動車に搭載される高圧バッテリーの状態をわずか15分で測定します。
IAA Mobilityでは試乗コーナーを設け、ご来場の皆さまにAIの学習機能を利用した制御機能を備えるMAHLEの車載空調システムを体験いただけます。このシステムは、乗員それぞれの好みに合わせた空調管理が可能で、車内空気の自動清浄システムを新たな品質レベルへと引き上げます。
試乗コーナーでは更に、「MAHLE Workshop Heroes」バンを展示公開します。当社のアフターマーケット事業部が運営するこの車両は現在、欧州各国の自動車修理工場を巡回中で、車両診断、各種調整、冷媒サイクルの保守、空調システムの点検、そしてバッテリー診断などMAHLEのライフサイクル&モビリティ事業部が提供する最新のサービス機器を、お客さま自身の工場で試用いただいています。

報道関係者の皆さまへ:本プレスリリースと関連画像は「MAHLE Newsroom」(https://newsroom.mahle.com/press/en/)でご覧いただけます。

  

  


ドイツ・ミュンヘンの IAA Mobility会場で 記者会見を行ったChairman of the Management Board and CEO of MAHLE のArnd Franz

IAA で世界初披露:高効率高電圧ジェネレーターと小型内燃エンジンで構成されるMAHLEのレンジエクステンダー

IAAで世界初披露:ヒートポンプを一体化したMAHLEの新しい熱管理モジュールがEV車の航続距離を20%延長

  


E100燃料を想定したMAHLEのパワーセルユニットが燃費と二酸化炭素排出量を大幅に低減

IAAで欧州初披露: ペンギンの翼をヒントに、空力特性に優れ、わずかに湾曲した形状をもつ自動車空調システム向けバイオニックラジアルブロワーのブレード

狭い駐車場にフィットするスリムデザイン: MAHLE chargeBIG「smallBOX」 – 世界最小の充電ウォールボックス

  


ユーザーの使いやすさを追求したMAHLEの位置合わせシステム採用の電磁誘導式ワイヤレス給電

MAHLE A.I. Climate Control は、AIを利用して各乗員に独立した空調制御を行い、快適な車内環境を提供

MAHLE Active Air Purifier が最高レベルの車内空気清浄度を達成

  


MAHLE Workshop Heroes VanがMAHLEの最新サービス機器をお客さまにご試用いただくべく修理工場を巡回中

より一層効率的で直観的な車両診断が可能: 修理工場向け診断タブレットMAHLE TechPRO®

わずか15分でバッテリーの状態診断を実施可能な MAHLE E-HEALTH Charge

  


  

  

  

About MAHLE (本社:ドイツ/日本支社:東京都豊島区)

MAHLE(マーレ)は、今日のグローバルな自動車業界において、乗用車と商用車両分野の開発パートナーおよびサプライヤーです。 1920年に設立されたマーレグループは、電動化と熱管理の戦略的分野に焦点を当て、将来の「Climate Neutral」なモビリティの実現に取り組んでいます。また、燃料電池や水素などの再生可能な燃料で稼働するクリーンな燃焼エンジンなど、炭素排出量をさらに高効率に削減するための技術にも焦点を当てています。

現在、世界中の2台に1台がマーレのコンポーネントを搭載しています。マーレは世界中約68,000名の従業員を135の生産拠点や11のテクノロジーセンターに配置し、28か国に拠点を置いています。また、2024年には約117億ユーロの売上を計上しました。

日本においてマーレは、幅広い専門知識を活用しながら今日まで50年以上事業を継続して参りました。またアジア太平洋地域の本社機能を担うことで、日系大手自動車メーカーの国内外すべてのビジネスをサポートしています。現在、日本のマーレグループは国内17拠点に約2,600名の従業員を擁しています。

マーレジャパン公式サイト: https://www.jp.mahle.com/ja/
#weshapefuturemobility

  

  

  

  

  

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