Topics トピックス/リリース
2025.03.06
JLR、塗装工場に6,500万ポンドを投資し、サステナブルな設備に刷新 世界的なパーソナライゼーション需要に対応
2025年2月10日
JLR、塗装工場に6,500万ポンドを投資し、
サステナブルな設備に刷新 世界的なパーソナライゼーション需要に対応
![]() |
■ラグジュアリーカーメーカーのJLR(ジャガー・ランドローバー)が、ブランド全体にわたるパーソナライゼーションに対するお客様の需要の高まりに対応するため、塗装施設を拡張。2022年のローンチ以降、JLRのビスポークカラーとプレミアムパレットのオプション販売が2倍以上に増加
■世界中のエンジニアリング施設におけるエネルギーと水の使用量を削減して、ネットゼロの目標を達成するための継続的な取り組みの一環として、英国のキャッスルブロムウィッチとスロバキアのニトラにあるJLRの塗装工場をサステナブルなものに刷新
■JLRは「REIMAGINE」戦略の主要な優先事項として、自動車業界で最も二酸化炭素を排出する製造工程における排出量削減を掲げている
■2,400万ポンドを投資してニトラ工場を拡張することで120名の新規雇用を創出。新たな電動ユニバーサル塗装ラインを導入して、無限のカラーバリエーションを実現し、将来的にオール電化塗装工場へと移行する、JLRの意欲的な目標に向けた重要なマイルストーンとなる
■キャッスルブロムウィッチの工場に4,100万ポンドを投資して、SVOの塗装の新拠点に。また、既存の塗装ブースを、大幅なエネルギーおよび水の節約を実現する最新式の塗装ブースへと変更
2025年1月27日、英国ゲイドン発: JLR(ジャガー・ランドローバー)は、パーソナライズされたラグジュアリーモデルに対する需要の高まりに対応するため、6,500万ポンドを投資し、最も二酸化炭素を排出する製造工程における排出量を低減させ、特殊塗装施設を持続的に拡大します。
「RANGE ROVER」および「RANGE ROVER SPORT」全体で、数百種類もあるビスポークカラーやパーソナライズされたカラーの需要が、2022年度以降2倍以上になっており、さらに、最上位グレードの「RANGE ROVER SV」に対する需要も、今年度は2倍に増加しました。
現在、英国最大のラグジュアリーカーメーカーであるJLRは、ウェストミッドランズのキャッスルブロムウィッチとスロバキアのニトラに新たな塗装施設を開設し、特注カラーとラグジュアリーなプレミアムパレットの生産能力を2倍以上に増強します。これにより、年間17,000件以上の追加注文に対応できるようになり、最高級のペイントカラーを他のブランドでも利用できるようにします。
英国のキャッスルブロムウィッチにある新たなSVO(スペシャル・ビークル・オペレーションズ)施設には、4,100万ポンドのうちの2,600万ポンドを投資し、2025年中に既存の塗装ブースをすべて最新鋭の効率的な塗装ブースに置き換えます。
新しい塗装ブースは最新のエネルギー効率の高い技術と濾過技術を採用しており、エネルギーと水の使用量を削減します。また、完全自動のスプレーロボットを使用することで、手作業による塗装に比べて塗料の無駄を30%削減し、環境への影響を低減するとともに、比類のない一貫性と精度を兼ね備えた高品質な仕上げを実現します。
今回の拡張により、SV ビスポークカラーのマッチングサービスを利用するお客様の需要の高まりに対応強化します。このサービスでは、「RANGE ROVER SV」を希望する色に塗装することができるため、究極のパーソナライゼーションが実現できるようになります。例えば、プライベートジェットやヨットの色と合わせることもできます。SVビスポークカラーには、「RANGE ROVER SV」の平均車両本体価格20万2000ポンドに加えて、平均7万ポンドの追加費用が発生します。
一方、DEFENDERとDISCOVERYを製造しているスロバキア・ニトラでは、1000万ポンドを投じた新しいユニバーサル塗装ラインの建設を今年開始し、オール電動の塗装ブースと新しい電動オーブンが追加になる予定です。 電動オーブンへの投資により、年間約500トンのCO2eを削減することが可能になり、施設の電力供給をガスからより低炭素で再生可能なエネルギー源へと移行するという、長期的な目標に向けた最初のステップとなります。
この最先端のユニバーサル塗装ラインは、スロバキアとJLRにとって初めての導入となります。無限のカラーバリエーションを提供することで完全なビスポークプレミアムパレットの塗装仕上げを実現し、車両のパーソナライゼーションに対する需要の高まりに対応します。これにより、この地域では新たに120名の雇用が生まれ、2026年には最初の車両が新しいラインから出荷予定です。
また、既存の業務を最適化するために、新しいスマート・オーブンコントロール・システムも導入しました。このシステムは、非アクティブな状態を検知すると自動的にシャットダウンします。さらに、塗装工場の煙道ガスから熱を回収し、冷暖房用の水に利用する新しい熱交換器を導入することでシステムの効率が向上し、年間約2,250トンのCO2eを削減します。これは、2,200バレルの石油の使用量に相当します。また、この熱交換器により、JLRは年間約75万ポンドのコスト削減も実現します。
チーフ・サステナビリティ・オフィサーのアンドレア・デベインは次のように述べています。
「JLRでは、車両のカスタマイズを希望するお客様が大幅に増加しています。そのため、施設を拡張し、ブランド全体で数千種類もの塗装オプションを提供できるよう取り組んでいますが、可能な限り最もサステナブルで効率の良い方法でそれを実施したいと考えています。
塗装工場はエネルギーを大量に消費するものであり、当社の事業活動による排出量の約80%を占めているため、最も改善の余地がある分野であると言えます。当社には長い歴史があり、施設によって課題が異なります。新しい施設もあれば、かなり古い施設もあります。そのため、できるかぎり最適化すると同時に長期的な投資も行い、10年後、15年後、20年後にネットゼロの目標を達成できるよう努めています。」
スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)担当ディレクターのジャマル・ハミディは次のように述べています。
「SVOは、比類なきパフォーマンス、ラグジュアリー、走破能力をお客様に提供することに全力を注いでいます。 そのなかには、エクスクルーシブかつ高品質なカラー仕上げも含まれています。 RANGE ROVERのお客様は、よりラグジュアリーなビスポークカラーやプレミアムパレットで車両をカスタマイズされる傾向が強まっています。 生産能力を増強することで、RANGE ROVERのお客様からの需要増加に対応できるだけでなく、他のブランドのお客様にもこのサービスを拡大することができます。」
最高品質と耐久性を実現するには、複雑でエネルギーを大量に消費する加熱・乾燥プロセスが必要です。そのため、塗装工場は自動車製造における排出ガスの最大の発生源となっており、世界的に見ると、事業活動による排出量の約80%を占めています。
※本プレスリリースはジャガー・ランドローバーが 2025 年 1月 27日(現地時間)に発表したプレスリリースの翻訳です。
以上
エディターズ・ノート
JLRについて
JLRの「REIMAGINE」戦略は、デザインによるモダンラグジュアリーというサステナビリティに富んだビジョンを実現することを目標としています。
2039年までにサプライチェーン、製品、オペレーションのすべてを通じてカーボンネットゼロ(排出ガス量実質ゼロ)という目標に向け、JLRは事業の変革に取り組んでいます。私たちの戦略の中核をなすのは、電動化です。10年以内に、私たちのブランドはそれぞれフルバッテリー電気自動車(BEV)を取り揃え、JAGUARは、全ての車種がBEVとなります。
世界をリードするJLRのパワートレイン技術の柔軟性により、電動化への移行に対する需要に応えるために、BEVオプションの展開を開始する一方で、ハイブリッド車やICE車のラインアップを提供し続けることができます。
JLRは英国を拠点とする企業であり、英国に2つの主要なデザインおよびエンジニアリング拠点、2つの車両生産工場、エンジン・マニュファクチャリング・センター、バッテリー・アッセンブリー・センターを有しています。さらに中国(合弁会社)、スロバキア、インド、ブラジルにも車両生産工場を展開、7つのテクノロジー拠点を有します。
JLRはタタ・サンズ傘下のタタ・モーターズ・リミテッドの100%子会社です。
◆お問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689(9:00-18:00、土日祝日を除く)
ランドローバーコール(フリーダイヤル)0120-18-5568(9:00-18:00、土日祝日を除く)
ジャガー・ランドローバー ホームページはこちら