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高機能タイヤゴム材料を共同開発【ブリヂストン】

2014年11月19日

㈱ブリヂストン、花王㈱ 高機能タイヤゴム材料を共同開発
-「100%サステナブルマテリアル化※1」及びグローバル展開を強化-

㈱ブリヂストンと花王㈱は、ブリヂストンの基盤材料技術「ナノプロ・テック※2」と花王の「界面制御技術※3」という両社の強みを融合することで、革新的な高機能タイヤゴム材料を開発しました。これにより、相反する性能である低燃費性能とウェットグリップ性能を高次元で達成する高性能低燃費タイヤをお客様に提供します。また低燃費性能によるCO2排出量の削減に加え、原材料を植物由来の再生可能資源へと切り替えを進めることで、環境負荷低減への更なる貢献が可能となりました。今後は、乗用車用タイヤのみならず、トラック・バス用タイヤや建設・鉱山車両用タイヤなど幅広いタイヤ種へ当材料を採用拡大し、またグローバルでの展開を積極的に進めていきます。

㈱ブリヂストンと花王㈱は、今後も新たな技術を開発し、製品へ適用することで、より安全で環境に優しい魅力ある製品をお客様に提供するとともに、持続可能な社会の実現に向け、タイヤの原材料を「100%サステナブルマテリアル化」することを目指していきます。



1.背景
世界の自動車保有台数の増加に伴い、タイヤ需要の拡大が見込まれる中、持続可能な社会を構築するために、資源の循環利用や再生可能資源の利用拡大に寄与する技術やビジネスモデルの開発を推進していくことが、課題となっています。

ブリヂストングループは、持続可能な社会の実現を目指し、事業活動のすべての領域で環境活動に取り組むことを「環境宣言」として掲げています。また、特に重要と考える 「3つの社会(自然共生社会、循環型社会及び低炭素社会)の実現」に関し、2050年を見据えた「環境長期目標」を設定しています。その中でも当社の技術力、開発力を大いに活かすことができる独自の取り組みとして、「100%サステナブルマテリアル化」を位置付けています。

花王㈱は、2009年に、エコロジーを経営の根幹に据えた、「環境宣言」を行いました。お客様と、ビジネスパートナーと、そして社会と “いっしょにeco” をスローガンに、サステナブルな社会の実現を目指します。

こうした取り組みを進めている両社は、それぞれの強みを活かすことで、お客様に高性能低燃費タイヤを提供すると共に、持続可能(サステナブル)な社会の実現に向けた活動を進めています。また、ブリヂストングループは、今後も様々なパートナーの方々との取り組みを強化し、タイヤの原材料を「100%サステナブルマテリアル化」することを目指していきます。


2.今回の成果(技術の概要)
タイヤ用のゴムは、天然ゴムや合成ゴムからなるポリマーと、カーボンブラックやシリカ等からなる充填剤などが複雑に混ざり合うことで構成されています。その中で、シリカは低燃費性能やウェットグリップ性能を向上するという効果が大きいことから、多くの低燃費タイヤに使用されています。しかし、水に近い性質を持つシリカと、油に近い性質を持つゴムでは親和性(なじみやすさ)が低いことから、ゴムに加えるシリカの量には一定の制限がありました。

今回、㈱ブリヂストンが持つ「ナノプロ・テック」と花王㈱が持つ「界面制御技術」という両社の強みを融合することで、ゴムとシリカの親和性を飛躍的に高め、更にゴム内にシリカをより均一に分散させる「サステナブル分散性向上剤」を新たに開発しました。これにより、従来以上にタイヤ原材料であるゴムに多くのシリカを加えることが可能となり、当材料を使用することによってタイヤの低燃費性能とウェットグリップ性能の更なる性能向上の実現を可能とします。


3.今後の展開
両社は、異業種でありながら、持続可能な社会の実現のためにそれぞれの強みを活かした共同研究・開発を進めています。今回、これらの取り組みを通じ、革新的な高機能タイヤゴム材料を実現しました。当材料を用いた商品である乗用車用低燃費タイヤ「ECOPIA EX20シリーズ」は、既に多くのお客様にその高い性能についてご好評いただいています。

今後は、この材料を乗用車用タイヤのみならず、トラック・バス用タイヤ、そして更に大型の建設・鉱山車両用タイヤに至る幅広い車種用タイヤに応用し、またグローバルでの展開も積極的に進めていきます。今後も両社は、多くのステークホルダーの皆さまとともに、持続可能な社会の実現を目指します。


※1 ㈱ブリヂストンでは「継続的に利用可能な資源から得られ、事業として長期的に成立し、原材料調達から廃棄に至るライフ
   サイクル全体で環境・社会面への影響が小さい原材料」をサステナブルマテリアルと位置付けています。
※2 分子構造設計等を通して材料の微細構造を制御し、必要特性を引き出す技術の総称で、㈱ブリヂストンの基幹技術の一
   つ。
※3 物質の表面・界面で起こる現象をナノレベルで理解し、それを精密に制御する技術。


参考資料
■㈱ブリヂストン 概要
代表者 : 代表取締役CEO 兼 取締役会長 津谷 正明
所在地 : 東京都中央区京橋三丁目1番1号
設立 : 1931年3月1日
売上高 : 3兆 5,680億円 (2013年12月31日現在)
従業員数 : 145,029名 (2013年12月31日現在)
事業内容 : 「タイヤ部門」 タイヤ・チューブの製造・販売、タイヤ関連用品の販売及び自動車整備・補修
     「多角化部門」 化工品、スポーツ用品、自転車の製造及び販売、その他各種事業など

■花王㈱ 概要
代表者 : 代表取締役 社長執行役員 澤田 道隆
所在地 : 東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
設立 : 1940年5月21日(創業 : 1887年6月19日)
売上高 : 1兆3,152億円(2013年12月31日現在)
従業員数 : 33,054名(花王グループ)(2013年12月31日現在)
事業内容 : 洗剤、日用品、化粧品、食品、産業用化学製品の製造・販売



本件に関するお問い合わせ先
㈱ブリヂストン 広報第2課  TEL 03-6836-3333
花王㈱ 広報部  TEL 03-3660-7041・7042







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