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簡素で柔軟性の高い絶縁型DC-DC設計を可能にする、絶縁型電源、36V、HブリッジトランスドライバMAX13256を発表【マキシム】

2011年8月26日

カリフォルニア州サニーベール―2011年8月24日(現地時間)―マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(NASDAQ:MXIM)は、絶縁型電源向け、広い入力電圧範囲を備える、HブリッジトランスドライバのMAX13256を発表しました。エンジニアは、この簡単なソリューションを使用することによって、高効率(最大90%)の絶縁型DC-DCコンバータを素早く設計することが可能となります。MAX13256は8V~36VのDC電源からの最大300mAの電流でトランスの1次コイルを駆動します。DC電源は最大10Wの絶縁電力を供給します。ユーザーは独自のトランスの比を選択することによって出力電圧を決定することが可能で、これによって実質的に任意の絶縁出力電圧の選択ができます。電源電圧範囲がこのように広いため、外部電源電圧の安定化は不要です。また、内蔵の保護機能はシステムレベルの障害を防止します。MAX13256は、16個のディスクリート部品を排除することによって、部品リストを簡素化し、小型TDFNパッケージで提供される高集積の製品であるため、実装面積が縮小されます。このHブリッジトランスドライバのMAX13256は、これらの機能を兼ね備えることによって、スマートグリッドメーターアプリケーション、産業用および医療機器における絶縁型電源を簡単に構成することができます。

スマートグリッド用スマートメーター向け、絶縁保護

有線インタフェース通信を採用するスマートグリッドアプリケーションにおいては、敷設者に対する傷害や、電力メーターの内部電子回路に損傷を与える可能性のある高電圧の商用電源から保護するために絶縁型電源が必要となります。絶縁型電源はトランスとディスクリート部品で通常組まれますが、これはソリューションサイズを拡大させ、コストを上昇させます。MAX13256は電圧の高い商用電源からの追加の絶縁としての役割を果たすトランスを駆動します。

スマートグリッドはスマートメーターとの通信に使用されるインタフェースの種類によって異なる入力電圧と出力電圧の要求があります。MAX13256は8V~36Vの広い入力電圧を備えているため、これらの異なる電源の入力要件に対応します。この製品はまた外部からの電圧の安定化が不要であるため、トランスの柔軟な選択が可能となり、広範囲にわたる電源出力の要件を満足させることができます。

高い集積度と優れた効率

MAX13256はシステムレベルの障害を防止する保護機能も備えています。調整可能な電流制限によって2次側負荷電流を間接的に制限することができます。過電流制限は215mA~650mA (typ)の範囲で外付け抵抗によって設定が可能です。デバイスが温度過昇または過電流状態を検出すると、アクティブロー障害出力がアサートされます。この内蔵の過熱および短絡保護で安全な動作を確実に提供し、ディスクリートソリューションに比べてコストとPCBスペースが節約されます。

高集積Hブリッジおよびトランスモジュールは通常、より高価なソリューションであり、システムに最適化された絶縁出力電圧を提供する用途に限定されています。MAX13256は、安定化されていないDC-DCを絶縁するための簡単で低コストの方法が必要となるアプリケーションに最適です。

MAX13256は高い効率(最大90%)を備えているため、スペースが重要となるアプリケーションの熱を抑制します。さらに、このデバイスは低電力モードを備えており、ドライバの不使用時には全体の消費電流を0.65mA (typ)に削減します。

MAX13256は10ピンのTDFNパッケージで提供され、-40℃~+125℃の自動車用温度範囲での動作が保証されています。参考価格は$2.85 (1,000個以上)となっています。評価(EV)キットも提供されます。
詳細については http://japan.maxim-ic.com/smartergrid をご覧ください。

マキシム・インテグレーテッド・プロダクツについて

マキシム・インテグレーテッド・プロダクツは、1983年設立の高性能半導体製品を設計、製造、および販売するNASDAQ株式公開企業です。マキシムは顧客の製品に付加価値となる、革新的なアナログおよびミックスドシグナルのエンジニアリングソリューションの提供を使命としています。今日まで、マキシムが開発した製品の数は6,500以上に達し、産業機器、通信、民生、およびコンピューティングの各マーケットに製品を提供しています。
マキシムは2011会計年度(2011年6月期)に約25 億ドルの売上げを達成しており、Fortune 1000企業であると同時に、NASDAQ 100、Russell 1000、およびMSCI USAの各指数にも含まれています。
詳細は japan.maxim-ic.com をご覧ください。