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2014年6月欧州市場新車販売台数分析 「2014年上半期は前年同期比 5.8%増」【JATO Dynamics】

2014年7月31日

■ 6月の欧州新車販売台数は、前年同月比+4.3%の120万台を記録、10ヵ月連続プラス。
■ 本年初めから欧州30ヶ国中、24ヶ国で前年同期比プラスを維持。
■ 英国では前年同期比+10.6%となる12万台超えを記録し、欧州最大の伸びを示す。
■ トップ10ブランド全てが前年同期比プラスを記録。
■ Renaultは前年同期比+13.5%と引き続き力強い成長を見せる。中でもCapturが前年同月比+116%を記録し、6月の月間販売台数で全体の7位にランクイン。

1. 国別


欧州30ヶ国の内、主要5ヶ国を含む24ヶ国で2014年上半期の販売台数が前年同期比プラスを記録しました。特にスペインでは、2013年の大幅な販売減少を受けて再導入された政府の新車買い替え補助金制度に後押しされ、2ケタ増の+18.8%の伸びを記録しました。また英国では前年同期比+10.6%の12万台超えを記録し、欧州最大の伸びを示しました。
ドイツでは、前年同月比 こそ-1.9%と若干の減少を示しましたが、これは6月の営業日が数日少なかった事が影響しています。一方前年同期比では、+2.4%と力強い成長を維持しています。イタリア、フランスでも其々+3.4%、+2.9%と前年実績を上回りました。また中規模マーケットのチェコ共和国(+16.4%)、ポルトガル(+37.7%)、スウェーデン(+17.7%)の各国も上半期は前年同期比2ケタ増の目覚ましい結果となりました。
一方オランダでは今年初めから実施された増税が影響しており、前年同月比-5.6%、前年同期比-5.1%とマイナスが続いています。

2. ブランド別


ブランド別では、トップ10ブランドのうち7ブランドが前年同月比プラスを記録し、前年同期比ではトップ10全てのブランドで前年実績を上回りました。上半期の欧州量販ブランド2強はVolkswagen(82万台)とFord(51万台)でした。両ブランド共、オランダ市場での販売減が影響しており、 Volkswagenが前年同月比-3.1%、前年同期比では、かろうじてプラスを維持したものの、市場平均の5.4%を下回る+1.9%でした。Fordは、前年同期比+5.5%を記録したが、前年同月比では-1.2%と若干の マイナスを記録しました。
Renaultが前年同期比+13.5%、前年同月比+20.8%を記録し月間ランキング2位にランクインしました。
3位には、前年同期比+8.3%、前年同月比+11.7%を記録したOpel/Vauxhallがランクイン。小型クロスオーバーMokkaと、CO2排出量をさらに軽減したマイナーチェンジ版Insigniaに対する強い需要が見られたのが好調の要因の一つでした。またBMWも前年同月比+7.8%と顕著な伸びを示しました。
トップ10圏外ブランドで前年同月比2ケタ増を記録したのはSkoda(+12.6%)、Seat(+12.7%)、Volvo(+15.0%)、Mazda(+12.9%)でした。また急速に成長している低価格量販ブランドの
Daciaは前年同期比+35.3%、前年同月比+32.4%と大きな伸びを示しております。

3. モデル別


モデル別では、前年同期比+14.2%のセールスを記録したVolkswagen Golfが引き続き市場を大きくリードし欧州最量販モデルの地位を維持。Volkswagenブランド全体としては、欧州市場での販売は低調でしたが、Golfの牽引によりマーケットシェアを伸ばしました。
2位には前年同月比+12.3%を記録したRenault Clioがランクイン。続いてFord Fiesta が前年同月比+6.2%を記録して3位にランクインしました。Ford Fiestaは年次累計では、前年同期比+9.3%を記録し、Renault Clioの+5.3%を上回り2位となっています。
4位にはOpel/Vauxhall Corsa (前年同期比+1.5%、前年同月比+3.5%)、5位Volkswagen Polo(前年同期比+1.5%、前年同月比-14.5%)が其々ランクインしました。

6月はRenault Captur(+116%)が小型クロスオーバとして初めて、トップ10入りを果たしました。9位にランクインしたNissan Qashqaiのような中型クロスオーバーと共に、顧客の有力な選択肢の一つに成長した、ということです。
Fiat 500はトップ10には僅かに及ばなかったものの、前年同月比+22.7%、前年同期比+15.6%と好調な販売を記録しました。その他モデルで前年同期比2ケタ増を記録したのは、Skoda Octavia(+42.1%)、Dacia Sandero(+35.7%)、Audi A3/S3/RS3(+30.4%)の各車でした。

JATO Dynamics社のリサーチ部門バイスプレジデントであるガレス・ヘッションは次のように述べている。
「全体的に上半期の欧州新車市場は好調を維持しています。前年同期比+5.8%、また10ヵ月連続プラスを記録するなど現在の経済状況を考慮すると素晴らしい結果であると言えるでしょう。これらのトレンドが示すように、各社は、それぞれが本年前半の好調を、2014年下半期も維持できるものと期待できそうです。」



JATO Dynamics 社について
JATOは1984年に設立され、世界で最もタイムリーで正確な最新の自動車仕様装備・価格・登録販売台数・ニュース及びインセンティブに関するデータを提供しています。JATOは世界45カ国以上にリサーチ拠点を持ち、独自の市場情報を提供しています。JATOの顧客は、世界中の自動車メーカーであり、短期的な市場変動に対応するための情報と、長期的な開発計画や顧客ニーズに対応するための情報を提供しています。JATOのデータは、消費者向け自動車ポータルサイトでも利用されており、消費者が購入しようとするモデルの競合車に対する優位、不利な点を表示することが出来ます。



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