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車載用IPS(インテリジェント・パワー・スイッチ)シリーズ8品種をサンプル出荷【IRジャパン】

2011年8月10日

インターナショナル・レクティファイアー
車載用IPS(インテリジェント・パワー・スイッチ)シリーズ8品種をサンプル出荷
~ ハイサイド構成で、設定可能な電流検出機能を搭載 ~

パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区)は10日、ハイサイド(*1)構成の車載用IPS(インテリジェント・パワー・スイッチ)シリーズ8品種「AUIR331x」のサンプル出荷を開始しました。IPSは、保護回路と制御回路を備えたパワーMOSFETで、スイッチに適しています。8品種とも、信頼性が高く、正確な電流検出機能を備えています。用途は、インテリジェントなグロー・プラグ制御、補助のPTC(正温度係数)ヒーター、エンジン冷却ファンの駆動、室内ファン制御などです。

電流検出の精度が高いと、特に電流が小さいときには、診断のための負荷電流の正確なモニターが可能になります。これによってマイクロコントローラに追加データを提供できます。通常の例では、無負荷状態の検出、過負荷状態やモーターの停動状態の早期警告などがあります。
AUIR3316Sは、AUIR3313Sの低速スイッチング版で、EMI(電磁干渉)雑音に敏感な車載用途で、雑音の最小化に貢献します。
AUIR331xシリーズは、連続電流で最大30Aまで、ピーク電流で最大90Aまでの車載用途で、安全で信頼性の高い動作を確実に行うためのすべての保護回路を備えています。

電流検出の帰還に加えて、最新の車載部品の品質規格AEC-Q100-012に従って、短絡状態で過熱時および過電流時に、繰り返して動作する遮断(シャットダウン)機能があります。多くの用途で、ヒューズなどの保護部品を追加する必要がありません。過電流時の遮断保護機能は、負荷や用途の要求に合わせて最適化できるように設定可能です。
バッテリーの逆接続の場合、内蔵した保護回路がパワーMOSFETをオンさせることで、内蔵のボディー・ダイオードに過剰な電流が流れて発熱しないようにします。ESD(静電気放電)保護やアクティブ・クランプなどの機能は、厳しい車載環境の下での安全な動作と保護を保証します。

IR社の車載品質のIPSは、ゼロ・ディフェクトを目標とするIR社の車載品質イニシアチブの対象製品として、完全自動化されたウエハー・レベルの目視検査に加え、動特性や静特性の試験を行っています。今回の製品は、すべて車載部品の品質規格AEC-Q100に準拠しています。鉛フリーで欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。
10万個購入時の単価は、AUIR3315Sの0.89米ドルから、AUIR3313Sの1.20米ドルの範囲となる予定です(いずれも米国での参考価格)。

用語説明

*1) ハイサイド : 大電力スイッチング回路の出力に同極性のパワーMOSFET(通常はnチャネル)を直列に接続して(トーテムポール出力)、ハーフブリッジ回路を構成した場合、上側のMOSFETをハイサイドMOSFET(電流を供給する役割)、下側のMOSFETをローサイドMOSFET(電流を吸い込む役割)と呼びます。

インターナショナル・レクティファイアー(IR®)社について

IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源のシステムや部品は、コンピュータの性能向上や、世界で最も電力消費の大きいモーターの省エネに貢献しています。コンピュータ、省エネ家電、照明器具、自動車、衛星・航空・防衛システムなどの主な製造企業は、次期製品の性能向上のためにIR社のパワー・マネジメント・ソリューションに頼っています。本社は米国のカリフォルニア州エルセグンド。

特許および商標に関する注意

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