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固体事業部のMOEMS対応製品開発、量産拠点【浜松ホトニクス】

2014年5月13日

本社工場、新13棟完成
竣工式は5月14日

当社は、光半導体素子を扱う固体事業部のMOEMS技術を中心とした車載用や携帯端末機器向け光半導体素子やモジュール製品の開発と量産体制を整えるため、本社工場新13棟を建設していましたが、この度完成し、9月から稼動を開始します。


<MOEMS対応製品開発の概要>
当社は、先端光技術の開発に取り組み、医療、産業、環境をはじめとする様々な分野に、光半導体素子を供給してきました。顧客や市場からは、さらなる高性能化、高機能化、小型化、低価格化の要求が高まっています。
当社では、約10年前から微細加工で半導体材料を3次元的に加工し、組み立てるMEMS(微小電気機械システム)技術に着目し、技術開発に取り組んできました。MEMS技術は、従来の半導体製造技術に加えて、深堀エッチングや貫通電極、異種バンプ接合などの特殊な加工で、半導体チップの中に機械部品を形成する技術です。当社はさらにMEMS技術に光学的な部品を加えたMOEMS(O:オプト)技術を開発することで、世界でも例を見ない、全く新しい機能を持つ半導体光検出器の開発に取り組んできました。
2007年には、本社工場の敷地内に12棟を建築して、MOEMS技術を用いた光半導体素子の開発・製造を本格的に開始し、医療や産業などの分野に供給しています。また、昨今、車載用やスマートフォンなどの携帯端末機器用に、小型で高機能化した光半導体素子の需要が飛躍的に増加しています。新13棟は、これらの製品の開発と量産体制を整えるために建設しました。
新13棟で製造する製品群としては、以下を予定しています。

1. 車載ヘッドアップディスプレーや超小型携帯プロジェクターなどを実現する、超小型で高性能な電磁式駆動のレーザー走査型MEMSミラー。

2. 世界で初めてMEMS技術で、光干渉計と赤外線検出素子の光学機構を指先サイズにまとめた小型で安価な「超小型フーリエ変換型赤外分光器(FTIR)」を実現する光半導体素子。

3. スマートフォン用のカラー・照度・近接センサと表示機能を、業界で初めて1パッケージにして、小型で低価格を実現した多機能光半導体素子。

4. 食品の鮮度を測定する小型分光器や周囲の汚染物質や濃度を測定する小型ガス分析器などの携帯型の計測機器を、MEMS技術によって光学素子とイメージセンサを超小型な親指サイズにまとめた超小型分光器。

当社は、新棟建設によって、これらの高付加価値な光半導体素子やモジュール製品を、将来にわたって安定して供給していく体制を整え、医療、産業、環境等の各分野の発展に貢献していきます。


<新13棟概要>
建物名称 : 本社工場 新13棟
建築場所 : 静岡県浜松市東区市野町1126-1 本社工場第12棟北側
建築工期 : 2013年4月着工、2014年5月竣工
稼動予定 : 2014年9月
建築構造 : 鉄筋コンクリ-ト造3階建て
建物面積 : 2,530㎡、延べ床面積7,533㎡
施設構成 : 1階 クリーンルーム・プロセス・アセンブリ(クラス100・1,000)
     2階 クリーンルーム・プロセス・アセンブリ(クラス1,000・10,000)
     モジュール製品組立・検査(クラス10,000)
     3階 設計・評価室、製造事務所
     純水設備(別棟) 建物面積262㎡
総工費 : 約28億円
収容人員 : 約200名
生産品目 : MOEMS技術を用いた光半導体素子とモジュール製品
生産能力 : 8インチウエハ換算 月産3,000枚







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