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2013年欧州CO2平均排出量分析【JATO Dynamics】

2014年3月27日

■欧州23ヶ国のCO2平均排出量が前年から4.1%改善の126.8g/kmに。調査開始以来初の130g/km以下を達成。
■最もCO2平均排出量が少ない国オランダでは109.0g/kmを記録。
■20ブランド中18ブランドで平均CO2排出量が前年より改善。
■Renaultが110.1g/kmを達成し、欧州で最もCO2平均排出量の低いブランドに*。

*販売台数TOP20ブランド中

これらはJATOによる欧州23ヶ国を対象にした、自動車のCO2排出量に関する最新分析レポートのリリースに先駆けて発表されたものです。同レポートでは欧州量販車20ブランド中15ブランドが平均排出量130g/km以下を達成したことを示しています。

1. 欧州全体、国別の動向

2013年、JATOが調査対象とした欧州23ヶ国全てにおいてCO2平均排出量が2012年と比べて改善しました。
CO2平均排出量が最も少ない国オランダでは109.0g/kmとなり、改善率も23ヶ国中トップの8.1%を記録しました。これは低燃費車の販売を促進する税制変更が大きく影響した結果であるとJATOは分析しています。
ギリシャは111.3g/kmを記録。前年同様の2位を維持しました。改善率も7.9%とオランダに次ぐ2番目でした。同国市場は長らくガソリン車が主流でしたが、現在は、ディーゼル車のマーケットシェアが57%にまで広がり、CO2平均排出量も低下しています。
ポルトガルは前年の1位から3位に後退したものの、CO2平均排出量111.6g/kmと、引き続き低い数値を維持しています。デンマーク、フランスはCO2平均排出量が120g/kmを下回り、この結果、フランスは欧州主要5ヶ国で初めて「120g/kmの壁」を打ち破った国となりました。イタリアは120.7g/km、スペイン、イギリスでは其々120.0g/km、130.0g/kmでした。またドイツのCO2平均排出量は135.9g/kmとなり、前年より3.7%改善し、同国としては初めて、140g/km以下を記録しました。
JATO Dynamics社のリサーチ部門バイスプレジデントであるガレス・ヘッションは、次のように述べています。
「欧州23ヶ国全てでCO2平均排出量が低下しましたが、最も低い値を示している国と、高い値を示している国では差が拡大しています。これは各国の経済事情、政府によるCO2排出量を抑える取組みの違いが影響していると思われます。」

2. セグメント別動向

2013年は全てのセグメントでCO2平均排出量が前年から改善しています。特にCセグメントに属する小型車は前年より5.9%の改善が見られ最もCO2平均排出量が改善されたセグメントになっています。これにはVWグループの同セグメントにおける新型モデル(Golf,A3,Octavia,Leon)のCO2排出量削減が大きく寄与しているといえます。例として、マーケットリーダーであるGolfは、CO2平均排出量が前年に比べ14.2g/kmも減少し、112.8g/kmを記録しました。
SUVセグメント全体ではCO2平均排出量が前年から4.3%改善し、158.6g/kmを記録しました。これにはOpel/Vauxhallの小型SUV、Mokkaの好調な販売、Ford KugaとToyota RAV4に追加された低燃費バージョン、またHonda CR-V1.6リッターディーゼルエンジン(オプション設定)の導入が貢献しています。

3. ブランド別動向

Rrnaultの2013年CO2平均排出量は110.1g/kmとなり、前年から9.2%改善しました。同ブランドは欧州において最も改善した量販車ブランドになりました。これは同ブランドが販売した約9,000台を上回る電気自動車も貢献していますが、最大の要因は新型ClioとCapturでした。同ブランドの2013年欧州全体における販売台数の45%シェアを占めるClioとCapturのCO2平均排出量が其々103.9g/km、105.6g/kmを記録。また、パワートレイン改良によるその他モデルのCO2排出量低減と重なって、ブランド全体のCO2平均排出量低減に大きく寄与しました。
続いてPeugeotが114.9g/kmを記録し、2012に引き続き2位を維持しました。これにも同社の販売シェアの大きな部分を占める重要な2つの新スモールモデル、208、2008の存在と、全ラインナップを横断した燃費軽減努力が寄与しています。
Toyotaは115.9g/kmを記録し3位に浮上、これは新型Auris、RAV4のCO2排出量が改善したことと、ハイブリッドシステムを搭載したAuris、Yarisの好調な販売によるものです。
Citroenは116.2g/kmを記録し前年と同じ4位になりました。これはC3に導入した3気筒ガソリンエンジンの好調な販売に牽引された結果です。
Fiatは6年連続で「欧州でCO2平均排出量が最も低いブランド」の座こそ譲ったものの、2013年も前年から1.4g/km減となる11.8.1g/kmを記録しました。Fiatの最も低燃費なモデルであるPanda,500はほぼ変更のないままであった一方、大ぶりの7シーター版500L MVPが同ブランドにおける販売シェアを著しく大きく伸ばした結果、CO2平均排出量が思うように改善されませんでした。
ガレス・ヘッションは、次のように続けています。
「各自動車メーカーは新型モデルの燃費が前モデルよりもさらに向上するように鎬を削っており、その結果がランニングコストや環境負荷の低減といったメリットとして、消費者に還元されているのです。」



追記
本リリースにおける分析内容は、JATO Dynamics社の“欧州2013年CO2排出量分析”レポートの一部内容を抜粋したものです。当レポートは欧州23ヶ国を対象に、国、セグメント、ブランドごとのCO2平均排出量を詳細に示し、環境技術や各国のCO2排出量に応じた課税制度の効果について綿密な分析を行っています。
当レポートの完成版は2014年5月下旬にリリース予定です。(但し英語版のみ)
ご興味のある方は当社までご連絡下さい。


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