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ドライバーの安全性を高めるクラウド通信システムの試験を北欧諸国で開始【ボルボ・カー・ジャパン】

2014年3月26日

ボルボ・カー・グループは、スウェーデン運輸管理局、ノルウェー道路庁と共同で、個々の車から得られた滑りやすい危険な路面に関する情報を、クラウドベースのシステムを使い共有する試験プロジェクトに参加します。



路面の滑りやすい箇所についてのリアルタイムデータは、周辺を走行する車両に注意を促すと同時に、冬期における道路維持管理業務の効率アップにも役立てられます。

「このテストは、実際の交通環境において、モバイルネットワーク上でつながった車両が相互に会話をするように通信する、初の実践例です。このシステムによって交通安全がより高まります」とボルボ・カーの協調ITS(高度道路交通システム)プロジェクトリーダー、エリック・イスラエルソンは語っています。

「現在、我々は50台の試験車両を所有していますが、来年の冬にはその台数が大幅に増える予定です。我々の目的は、数年以内にユーザーがこの技術を利用できるようにすることです」とエリック・イスラエルソンは付け加えます。

モバイルネットワークを利用
テスト車両が凍結した、あるいは滑りやすい路面を検出すると、その情報が携帯電話の通信網を介してボルボのデータベースに送られます。滑りやすいエリアに近づいている他の車両に対して即座に警告が発せられ、ドライバーは危険な状況を回避することが可能になります。

警告は、インストルメントパネルにある表示によってドライバーに伝えられます。このアプリケーションは、車速と道路状況に基づく路面スリップの危険の度合に応じて、段階的に警告を通知します。

冬季における道路維持管理業務の効率改善
凍結路面に関する情報は、既存の道路管理局の業務で役立てられる情報として、道路管理者に送られます。道路管理者やメンテナンス作業の従事者は、届いたデータをもとに、冬季における道路維持管理の計画を立て、最新の状況に対応しながら作業を進めることが可能になります。

「道路管理者が大量の自動車の情報にアクセスし、これらのデータを活用することにより、冬季における道路管理業務をより効率的に行うことができます。こうした情報の活用はすべての道路利用者にとって、交通安全をさらに向上させることに役立つ可能性があります。また、不要な凍結防止剤の使用を削減し、環境への影響を最小限に抑えることができます」とエリック・イスラエルソンは語ります。

ボルボはこうしたシステムを実現するにあたり、道路利用者の個人情報の保護も重要であると考えています。個々の車両のデータは道路管理者には提供されず、集計データだけが道路状況を把握する用途に限定して提供されます。

意欲的な車両相互接続の戦略
ボルボ・カーはクラウドを利用するソリューションの開発のために、今後も戦略的な投資やパートナーとの率先した提携を進めていきます。今回の滑りやすい路面の警告システムは、ボルボ初となるクラウドを利用する走行安全ソリューションです。モバイルネットワークを利用した高度な通信技術による「常時つながっている安心」をお客様に提供する取り組みの一例です。

「これは始まりに過ぎません。将来的には車両間において重要な情報をやり取りする相互通信が活発になるでしょう。この技術は、交通安全の向上や、運転中の快適さを高める、あるいは交通渋滞の緩和を実現するなど、大きな可能性を秘めています」とエリック・イスラエルソンは語ります。

「新車体構造「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー (SPA)」によって可能となる車両通信技術に注力し、今後クラウドを利用する安全ソリューションを生み出していきます。こうした技術により、2020年までに、新しいボルボ車において、交通事故による死亡者や重傷者をゼロにするというVISION2020の達成に近づくことができるのです」とエリック・イスラエルソンは述べています。





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