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複数の測位システムへ、1モジュールでマルチ対応 車載用マルチGNSSモジュール「UMSZ2シリーズ」を開発【アルプス電気】
2014年3月25日
当社は、一つのモジュールで複数の衛星測位システムへの対応を可能とする、車載用マルチGNSSモジュール「UMSZ2シリーズ」を開発。本年4月よりサンプル出荷を開始いたします。
自 動車の快適な運転に欠かせなくなったカーナビゲーション。複雑な道路や分岐をカーナビゲーションが正確に示すためには、GNSS※1(全地球航行衛星シス テム:Global Navigation Satellite System)が必要となります。既にGNSSは、米国のGPSをはじめ、近年ではロシアのGLONASS、中国のBDSといった複数の測位システムが運 用を開始しており、欧州のGalileoも運用開始に向けた準備を行っています。
衛星測位システムの場合、多くの衛星から電波を受信することで、測位の正確性を向上できるため、複数の測位システムに対応できるモジュールが求められています。また、一部の国では、自国の測位システムに対応しない製品に対する輸入関税の義務化を検討しており、部品としても複数の測位システムに対応することが必要になっています。
当社は、これらニーズや状況を捉え、複数のGNSSを受信できる車載用マルチGNSSモジュール「UMSZ2シリーズ」を開発。一つで複数の測位システム※2の同時受信も可能です。サイズは25.0mm×20.0mm×2.6mmの表面実装タイプです。また、GNSSからの電波受信に必要なアンテナの状態を検出する回路も内蔵しているため、お客様のアンテナ状態検出回路の設計及び、設置への負荷低減にも貢献します。
本製品は、当社がこれまで培った高周波回路技術、ソフトウェア設計技術を駆使することで回路を最適化し、マルチGNSS対応モジュールとして1パッケージ化。電源オンから測位までの時間短縮も可能にし、業界最高レベルの高速TTFF※3を実現しています。
また、本製品は複数のGNSSを同時受信しながら3.3Vの単一電源で動作可能。複数電源を必要としないことで、セット製品の設計自由度にも貢献しています。
なおオプションとして、トンネル内などで電波を受信できない際に位置情報を更新する、デットレコニング機能の追加も対応予定です。
※1 GNSS
人工衛星を利用して地上の現在位置を計測するシステムの総称
※2 Type AはGPS / GLONASS / Galileo(予定)に、
Type BはGPS / BDS / Galileo(予定)に対応。
※3 TTFF
Time To First Fixの略。電源オンから初期位置検出までの時間。
【主な特長】
●複数の測位システムへ、1モジュールでマルチ対応
1. GPS/GLONASS/BDS/Galileo(予定)に対応
2. 業界最高レベルの高速TTFF実現
3. 3.3V単一電源で動作可能(アンテナ電源を除く)
4. アンテナ状態検出回路内蔵
【主な用途】
・ カーナビゲーションなどの車載機器
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