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フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権(WRC)で3連勝【フォルクスワーゲン グループ ジャパン】
2014年3月10日(月)
第3戦「ラリー・メキシコ」で今季2度目の1-2フィニッシュ
フォルクスワーゲンは、自動車レース(ラリー)の最高峰「FIA世界ラリー選手権(通称:WRC)」の第3戦「ラリー・メキシコ」に市販車をベースとした3台の「ポロR WRC」で参戦、フランス人のセバスチャン オジェ選手が優勝、フィンランド人のヤリ‐マティ ラトバラ選手が2位となり、フォルクスワーゲンは前戦に引き続き1-2位を独占しました。オジェ選手はこれで今季2度目の勝利、そしてチームは負けなしの3連勝という素晴らしい結果を得ることになりました。
2014年3月6日(木)に開幕した「ラリー・メキシコ」は、メキシコ中部の都市レオンを起点として開催される今年初の「グラベル(未舗装路)ラリー」です。競技区間(スペシャルステージ、通称:SS)が2000m前後の高地で行なわれること、空気中の酸素濃度が薄いためエンジン出力が低下することなどが特徴のラリーで、2013年大会ではオジェ選手が勝利を挙げています。また、40〜50km近い長距離SSが設定されており、クルーや「ポロR WRC」にとっても厳しい戦いが予想されました。
6日夜、世界遺産でもあるグアナファトに作られた特設コースで「ラリー・メキシコ」は開幕しました。ここでトップタイムを獲得したのはオジェ選手。ミケルセン選手は3番手、ラトバラ選手も5番手につけるなど、チームは順調にスタートを切りました。翌7日(金)からの本格的な競技では、オジェ選手が一時トップの座を明け渡しますが、すぐに逆転、ライバルを寄せつけない速さで競技2日目を堂々の首位で終えました。ラトバラ選手も上位タイムを並べ総合3番手を堅持。一方のミケルセン選手は44.03kmのSS3でコースアウトを喫しリタイア、翌日に再出走することを決めました。
8日(土)の競技3日目、この日最初のSS12で総合2番手のライバルがマシンを破損し、リタイアを決めたことでラトバラ選手は総合2番手に浮上。フォルクスワーゲン・モータースポーツは早くも1-2体制を築き上げました。しかしオジェ選手は手綱を緩めず、この日設定された7つのSS中5つでベストタイムを獲得し、後続との差を広げにかかります。ラトバラ選手を従えて、総合3番手以下に4分以上の大きなリードを築き上げました。再出走を果たしたミケルセン選手はこの日の序盤、SS13で「ポロR WRC」を横転させてしまい、再び戦線離脱の憂き目に遭うこととなりました。
競技最終日の9日(日)に設定されたSSは4つですが、そのうちひとつは大会最長となる55.93kmという長距離SSです。首位のオジェ選手は危なげなくステージをこなし、ボーナスポイントのつく最終SSの「パワーステージ」できっちりトップタイムを獲得し、3点を加算することに成功しました。ラトバラ選手もこの「パワーステージ」を2番手タイムで走り、見事に2点を得ています。最終的にフォルクスワーゲンの2台は全22本のSSのうち16本のSSでトップタイムを獲得する速さを見せました。
この結果によりフォルクスワーゲン・モータースポーツは今季負けなしの3連勝を獲得。チームランキングでも2番手に50点以上の差をつけてトップを維持、王座防衛に向けて着々と歩みを進めています。また、ドライバーズランキングもオジェ選手が首位、3点差の2番手にラトバラ選手、4番手にミケルセン選手と、揺るぎない強さを発揮しています。
次戦は4月3日(木)からスタートする第4戦「ラリー・ポルトガル」です。天候によって大きく路面コンディションに差が出るグラベルラリーで、首都リスボンでのステージも行なわれる予定となっています。2013年はオジェ選手が優勝、ラトバラ選手が3位に入る活躍を見せました。次戦以降もフォルクスワーゲンの活躍にご期待ください。
フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクターヨースト カピート
「困難な状況のなか、また新たな出走順規定のなかで1-2位を独占できたことは予想以上の結果でした。オジェ選手、ラトバラ選手、そして我々のエンジニアたちの頑張りには脱帽する思いです。ふたりの速さは疑う余地もありませんし、また、この勝利はチーム力の賜物でもあります。シャシー部門、エンジン部門などが協力して、ポロR WRCを難しいコンディションに合わせた準備を進めてきたからです。また、このラリー・メキシコは我々フォルクスワーゲンにとって第二のホームイベントとも言えるでしょう。シャンパンの味わいもまた格別に感じられます」
■ カー#1 : セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果 : 総合1位
「メキシコは我々にとって素晴らしい国です! 2008年のジュニアWRCで初勝利を飾ったのもメキシコですし、昨年はフォルクスワーゲンで初めて総合優勝しました。そして今、私は再び優勝することができました。チームは素晴らしい仕事をしてくれましたし、ポロR WRCも完璧に応えてくれました。
スウェーデンを自分のミスで台無しにしてしまっただけに、勝利を待ち焦がれていたんです。ここでの優勝とパワーステージでの得点は選手権を考えた時、非常に大きな意味を持ってくるはずです」
■ カー#2 : ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果 : 総合2位
「2位という結果は非常にうれしいです。スタートで先頭走者になった時から、ここでの目標をポディウム獲得に据えていました。ラリー・メキシコは非常に厳しいラリーですが、そこを我々のポロR WRCは難なく走り切り、チームも完璧に機能していました。あらためてお礼を言いたいですね。大きなミスもなく、今回のラリーは私とミーカ(アンティラ)にとって最高のラリー・メキシコだったと思います。次のポルトガルでは先頭走者ではなくなるので、チームメイトと遜色ない走りを見せられると思います」
■ カー#9 : アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果 : 総合19位
「非常に厳しいラリーでした。2度もリタイアをするとはまったく想定外です。とにかくミスが多すぎました。リタイアのたびにポロR WRCを修復してくれたメカニックたちのおかげで、最終日にはわずかながら経験を積むことができました。これを糧として来年のラリー・メキシコではアタックができるはずです。今後、このラリーの状況を分析し、次戦ポルトガルにはできる限りの準備をして臨みたいと思います。強さを身につけて、再び表彰台を獲得したいですね」
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