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自動車の航続距離と安全性を最適化する2つの新機能を公開【ボッシュ】

2013年10月30日

地形データを通じて前方の道路の詳細な情報をドライバーに提供
新しいセンサー機能により自動車の安全性と快適性を最適化

ボッシュとPSA プジョーシトロエンは他のパートナーとともに、OpEneR(Optimal Energy Consumption and Recovery)研究プログラムで協力体制を築いています。このプログラムは、未来のハイブリッド車と電気自動車の航続距離を引き上げ、ドライバーの安全性と快適性の向上を図るためにスタートしました。このOpEneRプロジェクトのために開発された2つの新技術は、あらゆる種類の駆動装置(ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、電動)に利用することができます。

ナビゲーションデータを通じて前方の道路の詳細な情報を提供し、エネルギーを15%節約
OpEneRでは、道路状況を事前に予測して走行を最適化するためにナビゲーションデータを用います。道路標識や制限速度等のインフラデータと勾配、曲率、などの地形データから前方の道路状況を詳しく認識する事によってドライバーの視界が広がります。この革新技術は、エネルギーを最大15%節減でき、効率性の向上にも大きく寄与します。また、道路のプレビュー機能により、エンジンマネジメントシステムは電動モーターが必要とするエネルギーをリアルタイムに計算することができます。

自動車の安全性と快適性を最適化する車載ビデオカメラとレーダー
ビデオカメラやレーダーなど、走行快適性と走行安全性に役立つセンサー類は、障害物や他の車両、歩行者などを検知し、道路標識を認識するだけでなく、燃費の向上にも寄与します。たとえば、コンピューターはこれから走行するルートの情報に基づき、次のコーナーやさらにその先のデータを組み合わせ、車両の今後の速度曲線を計算します。また、アダプティブ クルーズ コントロール機能は自動的に走行速度を調整し、障害物を検知した場合には車両を減速させるほか、ブレーキをかけます。今後はコーナーや市街地、制限速度区間に進入する手前でブレーキをかけたりする機能も実現(付加)されていきます。この機能のおかげで快適性と安全性が大きく向上し、ステアリング操作と周囲の交通状況に集中できます。

OpEneRではこれら2つの新しい革新技術に加え、惰性走行を通じて、あるいはハイブリッド車と電気自動車では制動時のエネルギー回生を通じて、エネルギー消費量を低減できるようになります。実際の走行条件とさまざまな路面形状で延べ1万5,000kmにおよぶ徹底したテストがこれまでに実施され、燃料消費量が10~15%低減することが確認されています。このようにして、両社は次の3つの革新技術を開発しました。
- 2つの電動モーターを駆使して4輪駆動とゼロエミッション走行を実現する電気駆動装置
- 新世代のスタート/ストップ・コースティング機能
- 制動時のエネルギー回生とバッテリー充電を行う回生ブレーキシステム「ESP® hev」と速やかなブレーキ加圧を可能にするiBoosterのコンビネーション

OpEneRは欧州委員会の「グリーンカーイニシアチブ」が提唱するプロジェクトの一環として、産業界と学術界から複数のパートナーが参加しており、現在は5つのパートナーがこの研究プロジェクトに協力しています。産業界からはボッシュ、AVL List、PSA プジョーシトロエンの3社、大学・研究機関からはドイツのカールスルーエ工科大学とスペインのガリシアン・オートモーティブ・テクノロジー・センター(Galician Automotive Technology Centre)が参加しています。

PSA プジョーシトロエンについて
PSA プジョーシトロエンは、プジョーとシトロエンという世界的に有名な2つのブランドを有し、2012年の世界販売台数は290万台に達しました。販売台数は欧州以外の地域が38%を占めています。PSA プジョーシトロエンは欧州第2位の規模を誇る自動車メーカーとして、2012年の売上高は554億ユーロを記録しました。同グループはCO2排出量に関しても欧州を率いており、2012年の平均CO2排出量は122.5 g/kmでした。PSA プジョーシトロエンは160カ国に販売拠点を展開し、グループ傘下には財務活動(Banque PSA Finance)や自動車機器(Faurecia)も含まれています。

さらに詳しい情報については▶ www.psa-peugeot-citroen.com をご覧ください。

ボッシュ・グループ概要
自動車機器テクノロジーセクターはボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2012年の売上高は 31.1 億ユーロで総売上高の約59%を占めています。自動車機器テクノロジーの売上により、ボッシュ・グループはリーディング・サプライヤーのポジションを確立しています。
全世界において約177,000人の自動車機器テクノロジーセクターの従業員が、内燃機関用噴射技術、代替駆動コンセプト、効率的そしてネットワーク化されたパワーワトレイン周辺機器、アクティブ/パッシブセーフティシステム、運転支援/コンフォート機能、ユーザーに優しいインフォテインメント技術やCar-to-CarおよびCar2Xコミュニケーションとコンセプト、オートモーティブアフターマーケット向けのサービスや技術という7つの事業分野で働いています。
ボッシュ・グループは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)、ディーゼルシステム用コモンレールなどの重要な革新的自動車技術にも対応しています。
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。2012年度の従業員数は約30万6,000人、売上高は525億ユーロを計上しています。また2013年初めからは、自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制に移行しました。
ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社約360社、世界約50カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。
ボッシュでは2012年に約48億ユーロもの金額を研究開発に投じ、さらに全世界では4,800件以上の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。私たちは革新的で有益なソリューションを提供し、そのすべての製品とサービスを通して、人々を魅了し、人々の生活の質を向上させることを目的にしています。この方針に基づき、ボッシュは全世界において人と社会に役立つ革新のテクノロジーを提供し続けていきます。それこそが「Invented for life」です。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
twitter.com/BoschPresse ツイッター
を参照してください。




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