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車両周囲360度を監視【コンチネンタル・オートモーティブ】

2013年11月15日

コンチネンタルのASL360は、トラックや特殊車両、小型車両向けに開発され、車両周辺の状況を360度にわたって感知できる機能を備えた製品として地位を確立
拡張可能なサラウンドビューシステムにより、3Dビューの生成、物体の認識、さらにはドライバー支援機能の実現が可能


今日車載されているカメラシステムの多くは、主に車両前方をモニタリングしています。これらは事故防止に機能していますが、すべての事故を防止することはできません。「無事故運転を実現するための次のステップは周囲360度の感知です。車両の前方や後方のみならず、周辺すべてを監視するのです」と、大手グローバル自動車産業サプライヤーのコンチネンタルで、サラウンドビューセグメントの責任者を務めるウォルフガング・フェイ(Wolfgang Fey)は述べます。「インテリジェントな車載用サラウンドビューシステムの開発は、自動運転にも大きく貢献します。」

コンチネンタルは2013年1月、英国ASL Visionを買収、同ASL Vision事業を「サラウンドビュー」セグメントとして、シャシー&セーフティー部門の先進ドライバー・アシスタンス・システム(ADAS) 事業部に統合しました。「コンティネンタルとASL Visionは、複雑な車載カメラの分野における長年の開発経験を活かすことができます」と、ASL Visionの共同マネージングディレクターでもあるフェイが述べています。

ASL360 – トラック、特殊および小型車両向けに開発されたサラウンドビューシステム

ASL Visionが提供するソリューションは、世界各地で300万台以上の車両に採用されています。トラックやバス、鉱業用などの特殊車両向けに開発されたASL360は、長年にわたって生産準備を進めてきました。また同製品は乗用車にも応用可能で、主に小型車両で活用されています。

このシステムは、4つの魚眼カメラから構成されており、それぞれが185度超の水平視野をキャプチャします。そして電子制御装置(ECU) が、コックピット内のディスプレイ上で4つのビューを1つの画像に融合します。このディスプレイによって、ドライバーの安全な車両の駐車や、低速時の操縦のサポートをします。画像のステッチ – さまざまな個別画像のマージや結合 – 、さまざまな角度から車両の位置を計算した表示も可能ですが、運転の際に重要な領域から目を離さないよう、単一のカメラからの画像を表示することも可能です。

サラウンドビューシステムによる3Dビューの生成、物体の認識、ドライバー支援機能の実現

ASL360はドライバーに2次元画像を提供していますが、次世代型のサラウンドビューシステムでは3Dビューの提供が可能になります。さらに、システムが物体を認識できるため、ドライバー支援機能の実現も可能です。このシステムには通常、4つのカメラが動作します。また、各自動車メーカーの仕様に応じて、他のカメラを追加することもできます。この3Dサラウンドビューシステムは、2016年に生産を開始する予定です。

さまざまなセグメントの車両にサラウンドビューを提供する為に、いくつかの拡張可能なシステムを開発しています。基本となるバージョンでは、主に駐車や低速時の操縦を支援する目的で、360度の3D画像を提供するために、既存のシステムと違い、2つのカメラをフロントグリルと車両後面のナンバープレートの近くにそれぞれ取り付けています。このエントリーレベルのシステムは、魅力的な価格設定が可能なことから、小型車セグメントでの使用に適しています。インテリジェントでアクティブなサラウンドビューを提供するシステムは、その他のレベルのシステムも利用できます。前面、後面、左右のバックミラーに取り付けられた4つのカメラで構成するこのシステムは、車両周辺すべてをモニタリングするだけでなく、歩行者検知やドライバーへの警告、さらに、重大な状況に陥った際には車両を停止させることも実現可能です。付近の歩行者を早期に認識できるため、市街地走行に非常に適しています。また、交差点での交通状況の認識、車線の検出、さらには縁石をも検出します。プレミアムバージョンは、ドライバーが乗車していなくても車両が自動的に駐車できるようになります。





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