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電気自動車と太陽光発電向け次世代パワー半導体の総合評価サービスを開始【OKI】

2013年10月31日

ワンストップサービスでインバータユニット開発を支援

OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(社長:浅井  裕、本社:東京都練馬区、以下OEG)は、このたび、新たに次世代パワー半導体(注1)の電気的特性が測定可能な測定器を導入し、11月1日より「次世代パワー半導体総合評価サービス」を提供開始します。業界では初めて電気自動車(EV)や太陽光発電装置などのインバータユニット(注2)に用いられる次世代パワー半導体の電気的特性、熱過渡特性(注3)測定、構造解析などの総合評価をワンストップで提供可能とし、お客様の商品開発に寄与します。

最近、開発が進んでいるSiC(シリコンカーバイド/炭化珪素)、GaN(ガリウムナイトライド/窒化ガリウム)などの次世代パワー半導体は、従来のSi(シリコン)半導体に比べ電力損失が少ないため、電気自動車や太陽光発電装置のインバータの他、様々な家電製品の電力制御部などへの利用が期待されています。しかし、市場投入のための評価試験には、ON抵抗(注4)、耐圧など電気的特性測定の他、熱過渡特性や各種の信頼性試験用に高価な測定装置が必要で、多くの企業にとっては自社で取り揃えるのは困難です。

OEGは、今回次世代パワー半導体の電気的特性を測定できる測定器を導入し、ON抵抗、耐圧など次世代パワー半導体の評価に必要な特性項目の測定を可能としました。それに加え、熱過渡特性測定、構造解析なども合わせて評価する総合評価サービスを受託試験業界として初めて提供開始します。本サービスを利用することにより、自社で設備・人的投資をすることなく、効率よく各種の評価試験を実施することができます。

OEGは本サービスを通して、電気自動車用パワーモジュールのメーカーなど、次世代パワー半導体ユーザーのパワーモジュール開発、設計、品質確保を支援します。

サービスの特長

■ ON抵抗、耐圧、容量など電気的特性の測定評価
■ 高温寿命試験、熱衝撃試験など一般的信頼性試験の他、パワーサイクル試験など特殊試験も実施
■ パワー半導体において重要な「熱過渡特性」の測定評価
■ X線CT、断面構造観察などによる構造解析(良品解析)の実施

販売計画

標準価格 : 個別見積り
販売目標 : 2015年度まで5,000万円
サービス提供開始時期 : 2013年11月1日

用語解説

注1 : 次世代パワー半導体
SiC(シリコンカーバイド/炭化珪素)、GaN(ガリウムナイトライド/窒化ガリウム)といった材料を基板に用いるダイオード、FET(電界効果トランジスタ)で従来のSi(シリコン)を用いるデバイスに比べON抵抗が小さく動作速度が速いため電力損失を小さくできる。また高温動作が可能なことも特長であり、各種の電力制御回路への応用が期待されている。

注2 : インバータユニット
直流電力から交流電力へ変換する電源回路。たとえば電気自動車ではバッテリーの直流電力をモーター駆動用に交流電力に変換する。

注3 : 熱過渡特性
半導体パッケージにおいて熱の伝わりやすさを表す指標。

注4 : ON抵抗
半導体の基本動作としてON(電流導通)とOFF(電流遮断)がありON抵抗は導通状態における特性値で小さいほど損失が少ない。

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「パワー半導体デバイス総合評価サービス」紹介サイト



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