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自動車軽量化設備の輸入販売を本格化【GSIクレオス】
2013年10月24日
㈱GSIクレオス(東京都千代田区/代表取締役社長 中島 浩二)は、自動車軽量化技術で先行するドイツの複合材プレス成形関連設備の輸入販売を本格化します。
自動車の軽量化を図るためには、車体の中で特に重い部分であるシャーシーやフレームといった骨格部分を強化プラスチックに置き換える必要がありますが、強度を確保するためには熱硬化樹脂を使用しなければならず、量産体制のための時間短縮が課題となっていました。
当社が扱う、熱硬化樹脂を使用した強化プラスチック(CFRP)を材料とする複合材プレス成形ライン一式の自動化設備は、この課題を解決しました。
Dieffenbacher社※1(ドイツEppingen 市)のプレス機と、Krauss Maffei社※2(ドイツMunich 市)の樹脂混合・注入機の組み合わせによるこの設備の大きな特徴は、プリフォームと呼ばれる中間材料の成形から、樹脂注入、プレス、仕上げ、までの工程を自動化したことにあり、これにより、外部購入資材や在庫が削減されるとともに、予備加熱、搬送工程等が不要となることから、前後工程を含め2~5分のサイクルタイムでの成形が可能となり、従来に比べて大幅なスピード化とコストダウンを実現しました。
すでに、2020年の厳しいCO2排出規制が設定されている、ドイツの大手自動車メーカーや部品メーカーでは、強度を必要とする車体部品の成形用にこの設備が採用され、稼動しています。
日本市場でも、CO2排出規制の強化と環境対応車への移行で車体軽量化の需要が高まっており、当社は、新たな環境配慮型ビジネスとして、この設備の日本の自動車メーカーや部品メーカーなどへの紹介・販売を本格化し、日本における自動車軽量化の動きに対応してまいります。売上高は、今後3年間で50億円を見込んでいます。
当社は、来月開催される先端材料技術展2013(SAMPE JAPAN:2013年11月6~8日東京国際展示場(東京ビッグサイト)にて開催)に出展し、この設備をパネル展示します。
※1. Dieffenbacher 社
・ 自動車用複合材成形設備のトップメーカー。HP-RTM(High Pressure Resin Transfer Molding) 、D-SMC(Direct Sheet Molding Compound)、D-LFT(Direct Long Fiber Thermo-plastic)、といった自動車の軽量化には欠かせない成形技術を有しており、この度、省スペース、高機能、量産ライン設計に適したRTM 専用の高さを低く設計した新型プレス機を開発した。
(用語解説)
・ RTM(Resin Transfer Molding)
凹凸で構成された型に繊維を封入し、熱硬化性樹脂を注入して硬化させる成形方法。
・ SMC(Sheet Molding Compound)
樹脂と繊維を合わせたシートを型に入れて、加熱加圧・圧縮成形を行う成形方法。
・ LFT(Long Fiber Thermo-plastic)
長繊維熱可塑成形方法。
※2. Krauss Maffei社
・ プレス成形時点で塗装可能なClassA 表面を持った塗膜を成形する技術を開発した。
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