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初のRoadLINK™製品を発表【NXPセミコンダクターズN.V.】

2013年10月11日

主要自動車メーカーおよび主要車載機器メーカー向けに市場初のC2X製品として「SAF5100」のサンプル提供を開始

NXPセミコンダクターズN.V.(以下「NXP」)は本日、自動車業界向けとしては初めてRoadLINK™製品SAF5100の評価用サンプルの提供を開始したことを発表しました。SAF5100は自動車間(C2C)および自動車と交通インフラ間(C2I)の通信に柔軟に対応するソフトウェア・デファイン・ラジオ・プロセッサで、Car-to-X (C2X)技術向けにフルラインナップのソリューション提供を目指すNXPのビジョン実現に向けた製品です。SAF5100は今年7月にNXPと車載安全アプリケーション向け無線通信のリーディング・スペシャリストであるCohda Wirelessによって発表されたコネクテッドカー向けのMK4リファレンス設計に使用された初の製品でもあり、2014年下半期の量産開始を予定しています。

  

SAF5100はドイツで実施されたsimTDをはじめ、現在米国でミシガン大学の交通研究所(UMTRI)によって進められているセーフティー・パイロットモデルの実施やフランスのSCORE@Fなど、C2X通信の実証試験の成功を受けて発表されたもので、これらをはじめとする世界各国の実証試験では、当初よりSAF5100プロトタイプが検証されてきました。

NXPの車載エンターテインメントソリューション担当シニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、トーステン・レーマン(Torsten Lehmann)は次のように述べています。
「SAF5100は検証用チップの段階で主要なC2X通信の実証試験において移動体通信性能やコスト、柔軟性に関する重要なベンチマークをすでに達成し、その優れた性能が証明されています。今回主要な自動車メーカーや主要車載機器メーカー向けに評価用サンプルを提供できるようになったことで、2015/2016年以降C2CおよびC2I向けの車載ソリューションを提供していくことを目標としてC2Xプラットフォームを完成させるという当社のビジョンの実現に一歩近づくことができました。NXPはCO2排出量の削減や交通渋滞の緩和、交通事故の防止を通じて最終的に交通事故から人命を守ることができるよう、コネクテッドカーの実現に真摯に取り組んでいます」

  

SAF5100プロセッサは自由にプログラム可能で、ユニークIPを動作させてワイヤレス通信における受信性能を高めることができます。802.11pのダイバーシティアンテナなど複数のワイヤレス標準規格をサポートすることができるため、OEMメーカーはさまざまな地域で定められる新たな標準規格に対し、ファームウェアのアップデートで柔軟に対応することができます。また、ソリューションに完全統合されたCohda Wireless開発の802.11p対応ファームウェアを介してクラス最高水準のワイヤレスリンク性能も提供されます。SAF5100は現在提供されているパッケージのうち最も小型の12mm x 12mm LFBGAパッケージで提供されるため、部品コスト(BOM)を大幅に抑えることができます。NXP独自のソフトウェア・デファイン・ラジオによるアプローチはファームウェアのダウンロードによって最終工程でのコンフィギュレーションが可能で、OEMメーカーは単一のハードウェアプラットフォームをベースにグローバルなC2Xソリューションを導入できます。

NXPの「コネクテッドカー」技術は自動車間や自動車と交通インフラ間でのワイヤレス通信を実現し、位置情報や走行速度、走行方向などの情報のやり取りを行えるようにします。これによって、ドライバーは360度の安全状況を把握でき、衝突の危険性を低減し、交通障害が起こる可能性を警告したり渋滞を回避したりできます。C2X技術は最終的にドライバーの安全を高めるとともに、交通渋滞の解消やCO2排出量の削減を目標としています。NXPは今年4月にCohda Wirelessとともに、欧州地域におけるC2CおよびC2I向け無線通信の統一技術の導入および実施を目的とした画期的なCAR 2 CAR コミュニケーション・コンソーシアム(C2C-CC)の覚書(MoU)に署名し、車載エレクトロニクス製品のサプライヤーとしては初めて同コンソーシアムの参画企業に名を連ねています。

SAF5100の主な特徴

EU、米国、日本をはじめ世界のC2X標準に対応するソフトウェア・デファイン・ラジオプロセッサ
デュアル・チャネル/デュアル・アンテナ処理など柔軟な構成が可能
視程範囲外であっても802.11pでクラス最高の受信性能と通信範囲を移動体用途として提供
独自のソフトウェア・デファイン・アプローチで、電子料金収受(ETC)や地域ごとに変化する規定に伴うフィールド・アップデートなど、使用状況に合わせた柔軟な運用管理が可能
2014年度中のAEC-Q100 車載品質対応

リンク


NXPでクルマと繋がる:http://www.jp.nxp.com/campaigns/connected-mobility/home
ビデオ “Connecting the in-car experience”: http://youtu.be/CLcnhGb1aHI

NXPについて

NXPセミコンダクターズN.V.(Nasdaq:NXPI)は、ハイパフォーマンス・ミックスドシグナル・エレクトロニクスにおける高度な専門知識を基盤に、”Secure Connections for a Smarter World”(よりスマートな世界を実現するセキュアコネクション)のためのソリューションを提供しています。これらのソリューションは、自動車、ID認証、モバイルをはじめとする業界のイノベーションを推進し、無線インフラ、照明、ヘルスケア、コンピューティング、インダストリアル、コンシューマといった幅広い分野で革新をもたらしています。NXPは世界25か国以上で展開するグローバルな半導体企業で、2012年の売上は43.6億米ドルでした。NXPに関する最新情報はWebサイト www.jp.nxp.com/(日本語)をご覧ください。




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