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ボッシュのモーターサイクル用傾斜角センサー モーターサイクルの安全性、快適性、ダイナミクスを向上【ボッシュ】
2013年10月3日
・ モーターサイクルの安全・快適機能用に車両ダイナミクスに関するデータをセンサーが提供
・ 従来モデルよりも大幅に小型化し、パワーも向上
モーターサイクル用のアシスタンスシステムも普及し始めています。たとえば、トラクションコントロールは安全性を高め、ヒル ホールド コントロールは快適性を高めます。ボッシュのSU-MM5.10傾斜角センサーは、これらの機能が必要とする車両のダイナミクスに関するデータを供給するもので、走行中にモーターサイクルの縦方向加速度、横方向加速度、垂直加速度を測定し、その情報を用いてモーターサイクルのヨーレートとロールレートを計算します。こうしたセンサー値は、より安全で快適な、そしてよりダイナミックな走行を実現するための基盤となります。この最新世代のセンサーが初めて装備された量産モデルは、2012年末に登場したKTM 1190 AdventureとAdventure Rです。
傾斜角センサーは、測定・計算したデータをCANバスに伝達します。これらのデータは、トラクションコントロールやコーナリングライト機能、ローンチコントロール、後輪走行制限機能など、モーターサイクルのさまざまな安全・快適機能に必要となります。なお、傾斜角センサーはコーナリングABS、転倒検知、セミアクティブサスペンションなど、発売間近または将来発売予定のその他の機能にも利用されます。
小型化し、パワーも向上した傾斜角センサー
従来モデルと比べると、SU-MM5.10センサーのサイズ、重量と消費電力はさらに低減しています。センサー重量は従来モデルより約60%減の40gとなっており、しかも大幅に小型化されているため、モーターサイクルメーカーはより柔軟に設計できるようになりました。
MEMS(マイクロ エレクトロ メカニカル システム)技術が用いられた新しい微小コンポーネントのおかげで、評価電子回路を組み込んだこのセンサーの電力消費量はわずか65ミリアンペア程度に抑えられています。このセンサーは、ボッシュのモーターサイクル用ABSだけでなく、他社製システムと組み合わせることができるほか、顧客の仕様に応じて、傾斜角とピッチ角を、外部コントロールユニットを使用して算出することもでき、モデル固有の安全・快適機能を実現するために必要な5D慣性センサー値を提供する役割を担っています。
ボッシュはKTM 1190 AdventureとAdventure Rのために、傾斜角センサーだけでなく、オフロードコントロールとトラクションコントロールを装備したモーターサイクル用ABSも提供しており、2014年モデルからはボッシュのMSC(モーターサイクル用スタビリティコントロール)も装備される予定です。
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