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豊田市でバス向け運行最適化支援システムの運用実証を開始【日立製作所】

2013年9月26日

公共交通の効率的な運行による利便性向上とCO2排出量削減をめざして

㈱日立製作所 (執行役社長 : 中西  宏明/以下、日立)は、愛知県豊田市で実施されている「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト(以下、本プロジェクト)」において、移動需要に応じた公共交通機関の柔軟な運行を支援するシステムの実運用に向けた実証実験を2013年10月1日から開始します。
今回導入するシステムでは、バスのリアルタイムな運行情報を提供することに加え、運行情報と利用者の移動需要から、最適な運行ダイヤや便数といった運行計画をシミュレートすることができます。これにより、効率の良いバス運行を実現することで、CO2排出量やエネルギー消費量の低減に貢献するとともに、利用者にとってより利便性の高い公共交通の実現をめざします。なお、本プロジェクトは、経済産業省が豊田市をはじめとして全国4地域で実施している、次世代エネルギー・社会システム実証事業の一つです。本実証実験は2013年5月に、一般社団法人新エネルギー導入促進協議会から、補助金交付の対象として採択されました。

近年、持続可能な社会の実現に向けて、低炭素社会システムモデルの構築に期待が寄せられるなか、本プロジェクトでは、エネルギーやモビリティ、人の行動などのテーマを設定し、CO2排出量削減のためのさまざまな取り組みを推進しています。日立は、本プロジェクトに2012年5月から参画し、豊田市やトヨタ自動車㈱、名鉄バス㈱の協力を得て、路線バスを中心とした公共交通機関の運営・利用の最適化をはかる運行最適化支援システムの構築を進めてきました。

このたび開始する実証実験では、本プロジェクトにおいて日立が構築する2つのシステムを導入します。まず、バス事業者と利用者へ、リアルタイムなバスの運行情報を提供するシステムです。今回、公共交通機関である名鉄バス株式会社が運行するバスへ、新たに車載装置を設置することで運行情報を取得するとともに、豊田市基幹バス(とよたおいでんバス)の運行情報とのデータ連携も行うことで、豊田市内を運行するバスのリアルタイムな運行情報を順次取得し、バス事業者と利用者へ提供します。次に、バス運行計画シミュレータを導入し、バス事業者の運行計画の検討に活用します。これは、バスの運行情報や利用者の移動需要情報から判断できる需要などに応じて、バスの運行計画をシミュレーションするものです。なお、利用者へのバス運行情報の提供や、利用者の移動需要情報の入手は、トヨタ自動車㈱が運用する都市交通システム「Ha:mo(ハーモ)」と連携して実施します。

今回導入するシステムでは、バス事業者からの運行情報に加え、利用者の移動需要情報を取得することで、需給双方からの情報を互いが活用できるとともに、バス事業者が、より実態に即した運行計画を立案できるよう支援します。日立は、こうした取り組みによって、CO2排出量やエネルギー消費量の低減につながる公共交通機関の効率的な利用と、利用者の快適な移動の両立を可能にするスマートモビリティ*の実現をめざします。
なお、今回発表した公共機関向け運行最適化支援システムは、2013年10月15日(火)~18日(金)に東京ビッグサイトで開催する「ITS世界会議2013」において紹介する予定です。



*スマートモビリティ  :  環境に配慮しながらスムーズで快適な移動を実現する交通手段やシステム、コンセプトなど




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