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高精度/低消費電流で世界最小クラスのkHz帯水晶発振器を開発【大真空】

2013年9月24日


この度、当社(社長 長谷川宗平)は、世界最小クラスの32.768kHz水晶発振器「DSK321STD、DSK321STA、DSK324SR、DSO221SR」を開発し、ラインアップしましたのでお知らせします。
32.768kHzの水晶デバイスは、多くのデジタル機器のクロック源として採用される電子部品です。今後、普及が見込まれるスマートメータやヘルスケア用品、拡大が続いているカーエレクトロニクス向けなどに最適な4タイプのkHz帯 水晶発振器を開発しました。通常、kHz帯の水晶振動子は温度に対する周波数の変化量は2次曲線を示すため、温度が変化した際の変化量が大きくなる傾向があります。今回開発したDSKシリーズは温度補償回路によって、またDSO221SR(kHz)はATカット(温度に対する周波数変化量が3次曲線を示すカット)の水晶振動子を使用しているため、外部の温度環境に影響されにくい高精度なタイムベース(時計基準)です。加えて、各種アプリケーションのスマート化やモバイル化などに伴い、低消費電流タイプや小型/低背タイプといった機能性も求められています。そこで当社では、これらの市場ニーズに対応すべく、温度補償発振器(TCXO)の周波数調整ノウハウや高精度フォトリソ加工技術などを駆使し、様々な用途に最適な水晶デバイスの開発に取り組み、高精度、低消費電流、小型/低背タイプのkHz帯水晶発振器を開発しました。
完全無鉛化(Pbフリー)や欧州のRoHS指令に対応し、環境性能にも優れている水晶発振器です。

なお、これらの新製品は2013/10/1~10/5に幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2013に出展いたします。(大真空ブース:Hall1 1A07)

開発機種

DSK321STD、DSK321STA、DSK324SR、DSO221SR

主な特長

DSK321STD(音叉型水晶振動子内蔵TCXO)
・ デジタル方式の温度補償による高い周波数安定度 : ±5×10-6 (-40~+85℃)
・ 音叉型振動子を使用した低周波発振回路による低消費電流 : 1.2μA typ.
DSK321STA(音叉型水晶振動子内蔵TCXO)
・ アナログ方式の温度補償による高い周波数安定度 : ±5.5×10-6 (-40~+85℃)
・ 低電圧動作:+1.1V~+3.6V(温度補償動作)
・ 音叉型振動子を使用した低周波発振回路による低消費電流 : 1.05μA typ.
DSK324SR(音叉型水晶振動子内蔵RTC)
・ デジタル方式の温度補償による高い周波数安定度 : ±5×10-6 (-40~+85℃):
・ 音叉型振動子を使用した低周波発振回路による低消費電流 : 1.5μA typ.
・ 多彩なカレンダー機能、タイマー機能を内蔵
DSO221SR(AT-cut水晶振動子内蔵SPXO)   
・ AT-cut振動子を使用した高い周波数安定度(温度補償機能なし) : ±35×10-6(-40~+85℃)   
・ AT-cut振動子と高速起動発振回路により、電源ONから2ms(最大値)の短時間起動   
・ AT-cut振動子を使用した低消費電流 : 35μA typ.     
AT-cut振動子を用いたタイプの32.768kHz水晶発振器において業界で最も低い消費電流に対応※1
・ -40~+125℃の高温動作に対応 : ±100×10-6(-40~+125℃)   
・ より小型の2520サイズ

※1  2013年9月23日  当社調べ

主な用途

高精度タイムベース(時計基準)、スマートメータ、ヘルスケア用品、カーエレクトロニクス、一般電子機器など

生産開始時期

DSO221SR 32.768kHz(AT-cut水晶振動子内蔵SPXO) : 2013年1月より
DSK321STD,DSK321STA,DSK324SR(音叉振動子内蔵TCXO,RTC) : 2013年12月より

サンプル価格

価格@¥300 サンプル対応中

生産数量

DSO221SR(AT-cut水晶振動子内蔵SPXO) : 1,000千個/月
DSK321STD、DSK321STA、DSK324SR(音叉振動子内蔵TCXO,RTC) : 500千個/月

仕様・特性

※ 上記仕様は、標準仕様の一部です。この他の仕様、または特殊仕様については別途ご相談ください。

外観図

■DSK321STD, DSK321STA(音叉型水晶振動子内蔵TCXO)

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■DSK324SR(音叉振動子内蔵RTC)

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■DSO221SR(AT-cut水晶振動子内蔵SPXO)

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用語の説明

音叉型水晶振動子
kHz帯水晶振動子として時計用の基準周波数(32.768kHz)が広く採用されている。 低消費電流での駆動が可能。 温度変化による周波数変化量は2次曲線を示し、室温(25℃)から離れると周波数が低くなる特性がある。

AT-cut水晶振動子
MHz帯水晶振動子としてあらゆる周波数の基準として広く用いられている。 温度変化による周波数変化量は3次曲線を示し、音叉型振動子より温度変化による周波数の変動は小さくなる特性をもつ。

水晶発振器
周波数の基準源として精度の高い水晶振動子が広く使われているが、水晶振動子から周波数信号を得るためには発振回路が必要になる。水晶発振器は、水晶振動子と発振回路を組み合わせ、1つのパッケージにした商品で、使用者は発振回路を準備しなくても電源を与えるだけで水晶発振信号を得ることができる利点がある。

SPXO(一般水晶発振器)
水晶振動子の優れた周波数温度安定性を利用した水晶発振器。

TCXO(温度補償型水晶発振器)
水晶振動子の温度による周波数変化を補正する回路を内蔵した、高精度水晶発振器。

RTC(リアルタイムクロック)
時計機能に必要なデータ(年、月、日、時、分、秒、など)を出力する機能をもつクロックモジュール。低消費電力で機器が電源オフのときも補助電源で動作し続けている。

無逓倍発振出力
所望の周波数を直接発振させて出力する水晶発振器の構成を言う。PLLなどの逓倍回路を使うよりも出力周波数のノイズレベルが低く高速動作機器で必要とされている。




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