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マツダの次世代車体開発にMSC Nastranを活用【エムエスシーソフトウェア】

2013年9月17日

複合領域最適化手法による車体構造の軽量化に貢献

エムエスシーソフトウェア㈱(代表取締役社長:加藤  毅彦、本社:東京都新宿区、以下MSC)は、マツダ㈱(本社:広島県安芸郡、以下マツダ)の技術研究所が開発した複合領域最適化手法において「MSC Nastran」のソリューションが活用され、次世代の車体開発の検討において1%~6%の軽量化に貢献したと発表しました。

自動車の開発においては、走行性を支える高い剛性と衝突安全性など複数の性能を満足させながら車体の軽量化を図らなければなりません。マツダでは、軽量化による燃費の改善だけでなく、車の走行性能を飛躍的に高める車体の開発に、革新的な新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY (スカイアクティブ テクノロジー)」を採用しています。このテクノロジーに基づき高い操縦安定性と優れた環境・安全性を同時に実現する製品としてCX-5、アテンザなどが飛躍的に売り上げを伸ばしています。また、今秋より、北米から順次グローバル導入される新型アクセラにも、このテクノロジーが採用されています。

マツダの技術研究所では、複数の性能(例えば、車体剛性と衝突性能)を両立する軽量車体構造の検討のために、複合領域最適化手法を開発しました(図2)。設計初期段階の車体構造の板厚を設計変数に取り、効率よく最適化計算を行うため、車体剛性の応答曲面の計算に、MSC NastranのソリューションSOL200感度解析手法を用い、衝突、NVH、信頼性では実験計画法を用いました。この最適化によって、複数の制約条件に対して寄与の低い部品の板厚を低減し、短期間で約1%~6%の軽量な仕様を導き出しました。

マツダ㈱  技術研究所  先進車両構造研究部門の部門統括研究長  西川一男氏は次のように述べています。「技術研究所で開発した手法を、車両開発本部、ITソリューション本部の協力により車種開発のプロセスで実用化し、今では量産車種の車体軽量化になくてはならないツールになっています。MSC NastranのSOL200を用いた応答曲面モデルの計算は、最適化解析時間の短縮化に貢献しております。今後、MSC Nastranの複合領域解析機能の強化で衝突、NVH、疲労・信頼性、車両運動、生産性等のトータルソリューションが可能になることを期待します。」

エムエスシーソフトウェア㈱社長の加藤  毅彦は次のように述べています。「日本を代表する自動車メーカーであるマツダ㈱様に、20年以上にわたり車体剛性、振動、耐久性などの解析においてMSCの製品をご活用いただいていることを誇りに思います。マツダ様の推進する次世代新車開発技術の中枢において積極的にご支援させていただくべく、弊社製品の機能と性能を一層強化し、複合領域最適化技術の展開のための技術革新を進めることにより、緊密なパートナーシップを継続させていただきます。」

*記載されている団体名および製品名は各社の商標または登録商標です。
*上記画像はマツダ㈱に帰属します。無断の転載、転用を一切禁じます。

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