ニュース

ドイツの高精度測定器メーカーHBMが革新の電気駆動系システム評価ソリューションを日本で本格展開【HBM】

2013年8月13日

さらなる省エネルギーを実現する次世代モビリティの実現に向け、電源、インバータ、電動モータなど電気駆動系システムの効率向上と、そのためのテスト技術の高度化が求められています。HBMはこうした要求に応え、自社の世界最高精度のトルクセンサと、高分解能データロガ-装置(以下DAQシステム)を組み合わせた革新の電気駆動系システム評価手法eDriveを日本国内でも本格的に展開することになりました。

eDriveとは、既に自動車業界で高い評価を得ているHBMの高精度・高速トルクセンサT12と、過渡的に発生する電圧・電流を生データでストレージし、パワー解析できる高分解能DAQシステムで構成されるHBM独自のエネルギー効率評価用パッケージであり、従来は困難であった次のような試験計測が可能です。既にドイツの大学や大手自動車メーカーで高く評価され、採用が進んでいます。

電動モータからの出力トルク・回転数と、電源およびインバータの電圧・電流のデータを、単一のDAQシステムに同期をとって連続収集し、PC上の同一画面で表示/分析できる
電力計測データをハーフサイクルごとにパワー演算し、表示/分析できる

電気駆動系システムのエネルギー損失は、その消費電力(電圧×電流)と仕事量(トルク×回転数)の差により求めます。一般的に「定常走行状態」での消費電力と仕事量が使われますが、近年のEURO圏では、「リアルな走行環境では各パラメータはもっとダイナミックに変化しており、正確な評価はダイナミックな変化をもとに行う必要がある」と考えられ、そのためのソリューションが求められています。正確な電力値を得る上で、モータ・インバータの電圧・電流と、トルクおよび回転の計測データの位相のずれは好ましくなく、eDriveのコンセプトでは、こうした高電圧や電流を含む各所の出力信号データをすべて同期して、単一のDAQシステムに高速サンプリングで収集できます。

HBMの革新の電動モータ評価ソリューションのeDriveを構成するユニット

最高精度トルクセンサ(変換器) T12シリーズ

T12シリーズは分解能19ビット、ヒステリシスを含む非直線性0.01%の高精度トルクセンサ(変換器)です。不確かさ80ppmの世界最高峰のトルク校正基準器により、他のトルクセンサでは成しえない真の実力値を証明するDIN51309に準拠した校正を行い、アプリケーションの不確かさを低減し、計測の信頼性を向上しています。すでに大手自動車業界を中心に数多くご導入いただき、エンジン、トランスミッション、モータ、ブレーキ等の性能試験、フリクション測定、耐久試験、コンポーネントテスト、製品検査などに活用されています。

高分解能データロガ-装置(DAQシステム)GenesisHighspeed

GenesisHighspeedは、様々なアプリケーションに適した様々なモジュールを用意し、自由に計測システムを構成できるデータロガ-装置です(最高2MS/sサンプリング・18ビット・±1,000V入力ボードや、100MS/s・14ビット・±100V入力ボードなど)。デジタル信号はオプティカルイーサネットにより高いストリーミング性能を実現できます。さらに絶縁プローブの採用で計測エリアと制御室の間は完全に絶縁でき、高い安全性が確保されます。自社開発のPerceptionソフトウェアでは、大容量データを短時間で表示でき、例えば10 GB程度のデータでも10秒程度で表示が可能です。


詳細は、eDriveソリューションのページをご覧ください

スペクトリス㈱  HBM事業部について

スペクトリクスは精密機器、精密制御機器の開発、販売を行うグローバル企業体であり、13のユニークな計測ソリューションを傘下に持つ。HBMはその1つでありドイツに本社をもつ高精度ひずみ計測器メーカー。国内では1995年より事業を開始し、トルクセンサにおいては大手自動車メーカーを中心に3000台以上の納入実績をもつ。




スペクトリス株式会社HBM事業部ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#スペクトリス株式会社HBM事業部
#トルクメータ