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非破壊検査用デジタルX線画像システム「FCR DYNAMIX(ダイナミックス) SYSTEM」新発売【富士フイルム】

2013年1月17日

構造物や金属材料の微細な亀裂や空孔などの欠陥まで高精度に検出!
非破壊検査用デジタルX線画像システム「FCR DYNAMIX(ダイナミックス) SYSTEM」
画質を決める「空間分解能」「濃度分解能」「SN比」で業界最高基準を達成し、最高画質を実現
新発売

富士フイルム㈱(社長:中嶋 成博)は、構造物や金属材料の微細な亀裂や空孔などの欠陥まで高精度に検出できる、非破壊検査用のデジタルX線画像システム「FUJIFILM COMPUTED RADIOGRAPHY (FCR)」の最上位機種として、「FCR DYNAMIX SYSTEM」(以下「DYNAMIX SYSTEM」)を本日より発売いたします。「DYNAMIX SYSTEM」は、従来の2倍となる25μm間隔での高解像度読み取りと独自の高度な画像処理技術などにより、「空間分解能」「濃度分解能」「SN比」で業界最高基準(*1)を達成し、最高画質を実現しています。

富士フイルムの非破壊検査用のFCRは、放射線エネルギーの高感度センサーであるイメージングプレート(IP)に画像情報を記録し、IP画像読取装置にて検査物の特長にあわせた最適な読み取りとデジタル画像処理を行うことで、高精細な検査画像を生成する非破壊検査用デジタルX線画像システムです。
近年、新興国の経済発展に伴ってインフラ需要が拡大し、航空機や自動車、石油・化学プラント、発電設備の部品欠陥や配管減肉(*2)などの非破壊検査市場は伸びています。このような中、デジタル画像処理を行って、さらに高精度な画像で検査したいというニーズが高まっています。また、航空機や石油業界の検査では、溶接検査規格の国際標準化の動きにより、今後これまで以上に細かな欠陥を厳格に検出することが求められてきます。

今回発売する「DYNAMIX SYSTEM」は、IP画像読取装置「DYNAMIX HR2」(ダイナミックス エイチアールスクエア)、DICONDE(*3)準拠の画像表示・計測ソフト「DYNAMIX VU」(ダイナミックス ヴイユー)で構成しています。(4)
「DYNAMIX SYSTEM」は、25μm間隔での高解像度読み取りと独自の高度な画像処理技術などにより、「空間分解能」「濃度分解能」「SN比」で業界最高基準を達成し、最高画質を実現しました。これにより、溶接検査で求められる微細な亀裂や空孔などの欠陥を高精度に検出します。また、ダイナミックレンジが広いため、厚みのある部分から薄い部分まで、白とびや黒つぶれ、ムラなどがない鮮明な画像を提供するため、肉厚差のある鋳造品内部もクリアに確認できます。
「DYNAMIX SYSTEM」は、IPそのものを専用トレイにのせて「DYNAMIX HR2」に挿入し(*5)、画像情報を読み取ることができる「IPダイレクトリード機能」を新搭載。カセッテに装填したIPの読み取りはもちろんのこと、パイプなどの丸みのある検査物のためにIP保護袋(*6)に入れて撮影したIPをカセッテへの入れ替え無しにダイレクトに読み取ることができるため、利便性が大幅に向上しています。さらに、全長152cmのロングIPにも対応しているため、IPの読み取りの作業負担が軽減し、効率的な検査を実現します。このほか、外壁と内壁を自動検出することでパイプの減肉度合を自動計測する「パイプ肉厚自動測定機能」(*7)を搭載。熟練度に関わらず、誰でも簡単かつ正確に減肉検査を行うことができます。

富士フイルムは、今後も独自の技術を駆使して、お客さまのさまざまなご要望に対応した製品を開発・提供し、非破壊検査市場をリードしていきます。


*1  「空間分解能」「SN比」については、ドイツの連邦経済技術省付属の計測・検査技術の公的評価機関「Bundesanstalt für Materialforschung und -prüfung」(BAM)の評価基準に基づく最高クラス「空間分解能(DD13+)」「SNR130以上」、「濃度分解能」については、米国材料・試験協会である「ASTM international」が定めた工業規格 「ASTM E-746-07」に準拠した評価で、業界最高レベルを達成しています(当社実測値)。
・ 「空間分解能」 : 表現できる画像の細かさを示し、空間内で識別可能な2点間の距離で表します。
・ 「濃度分解能」 : 階調の細かさに関係し、白黒の濃淡を細かく表現できる能力を示しています。
・ 「SN比」 : 画像信号に対するノイズ(雑音)の量を示す指標で、数値が大きいほど良好であることを示します。

*2  配管内壁が徐々に摩耗・腐食し薄くなっていく現象です。

*3  非破壊検査関係者間で画像データを共有するための標準規格です。

*4  使用する際には、「IP」や「カセッテ」も必要です。

*5  可視光下では記録された画像信号が減衰するため、半暗室での挿入が必要となります。

*6  市販されているゴムカセッテなど。お客さま自身でご準備いただきます。

*7  オプションです。

1. 発売日

平成25年1月17日

2. 製品名

FCR DYNAMIX SYSTEM
IP画像読取装置 「DYNAMIX HR2」、 画像表示・計測ソフト 「DYNAMIX VU」

3. 価格

IP画像読取装置 「DYNAMIX HR2」  オープン
画像表示・計測ソフト 「DYNAMIX VU」  オープン

4. 主な特長

(1) あらゆる検査で最高画質を実現
・ 従来の2倍となる25μm間隔での高解像度読み取りと独自の高度な画像処理技術、14ビットログ処理により、業界最高基準(*1)の「空間分解能」「濃度分解能」「SN比」と、幅広いダイナミックレンジを実現。検査物の材質・厚みなどの特長に合わせた最適な読み取りを行い、あらゆる検査で最高画質を提供するため、微細な亀裂や空孔などの欠陥でも高精度に検出できます。また、厚みのある部分から薄い部分まで、白とびや黒つぶれ、ムラなどがない鮮明な画像が可能となるため、肉厚差のある鋳造品内部もクリアに確認できます。

(2) 直接IPを読み取れる「IPダイレクトリード機能」を新搭載
・ IPそのものを専用トレイにのせて「DYNAMIX HR2」に挿入し、画像情報を読み取ることができる「IPダイレクトリード機能」を新搭載。カセッテに装填したIPの読み取りはもちろんのこと、パイプなどの丸みのある検査物のためにIP保護袋に入れて撮影したIPをカセッテへの入れ替え無しにダイレクトに読み取ることができるため、利便性が大幅に向上しています。
・ これまで太いパイプの検査では、複数回に分けて撮影したIPをそれぞれ読み取る必要がありましたが、「DYNAMIX SYSTEM」は、少ない回数で撮影できるロングIP(全長152cm)に対応しているため、IPの読み取り作業を軽減し、効率的な検査を実現します。

(3) 多彩な自動機能の搭載によりスピーディーで高品質な検査を実現
[1] パイプ肉厚自動測定機能 (オプション)
・  外壁と内壁を自動検出することにより、パイプの減肉度合を自動計測することができます。
[2] ワンクリック自動画像調整機能
・ 熟練者が、豊富に準備された濃度・コントラストの調整パラメーターを設定し、メニューに事前登録することで、すべての検査担当者が最適な評価画像をワンクリックで生成できます。
[3] コントラスト・ノーマライゼーション機能 (オプション)
・ 米国のASTMに指定された材料(E2422〔アルミ〕、E2660〔スチール〕、E2669〔チタン〕)ごとの濃度・コントラストへ自動調整できます。
[4] 自動画質判定機能 (オプション)
・ ISO17636-2(溶接)(*8)に準拠した画質を満たしているかを自動判定します。

*8  現在、策定中。

(4) MAI(*9)が規定する、デジタルX線画像システムのトレーサビリティ機能を搭載 (オプション)
・ 画質検査と欠陥検査の判定結果を、顧客ワークフローに沿ったステップで記録。監査対応など必要に応じ、すべての検査履歴を迅速に簡単に確認することができます。

*9 米国空軍主導の調達効率化プログラム。

(5) 他システムとの連携により、ネットワークソリューションを提供
・ 生産・検査計画、部品、配管図面などを管理する、SAPやOracleなどの統合型基幹システムとの連携が可能であるため、非破壊検査統合管理ソリューションを提供することができます。

5. 主な仕様

【DYNAMIX HR2

【DYNAMIX VU】

*10  Microsoft、Windowsは、米国マイクロソフトコーポレーションの米国およびその他の国における登録商標です。

*11  Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel vPro、vPro Inside、Intel Core、Core Inside、Ultrabook は、アメリカ合衆国および/またはその他の国におけるIntel Corporationの商標です。



本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

お客さま  産業機材事業部
TEL  03-6271-3007

報道関係  広報部
TEL  03-6271-2000



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