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AEC-Q100準拠の車載用ボルテージディテクタ「S-19100」シリーズを発売 125℃動作保証、遅延回路内蔵【セイコーインスツル】

2012年12月18日

セイコーインスツル㈱(略称:SII、社長:鎌田國雄、本社:千葉県千葉市)は、車載ICの品質規格AEC-Q100に準拠した遅延回路内蔵の車載用ボルテージディテクタ「S-19100」シリーズを製品化し、このほど受注を開始しました。



ボルテージディテクタ(電圧検出器)は機器の電子回路に供給される電圧を監視し、一定の電圧以下に低下した場合、リセット信号を出力することで電子回路の誤動作を防ぐICです。電圧が規定の値に戻ると回路の動作を正しく復帰させます。また、電源投入時の誤動作を防ぐため、一定時間リセットを継続するパワーオンリセットとしても使用されます。従来SIIでは動作保証温度85℃の製品を供給しており、広く民生品に利用されています。

「S-19100」シリーズは自動車および車載機器での使用を可能とする125℃の動作保証を実現した製品です。自動車向けIC品質規格のAEC-Q100にも対応しています。さらにSII独自の高信頼性CMOS技術により、消費電流は270nA typ.と車載用ボルテージディテクタとしては世界最小レベル*1です。製品としては、温度保証125℃品に加え105℃品、パッケージはSOT-23-5 (2.9×2.8×1.3mm)、SC-82AB(2.0×2.1×1.1mm)をラインナップしています。

「S-19100」シリーズの主なアプリケーションは、車載機器における電圧監視およびCPUリセットです。たとえば105℃対応品では、カーナビゲーション、カーオーディオ、ITS(高度道路交通システム)等。また125℃対応品においては、エンジンECU(電子制御ユニット)、ABS(Antilock Brake System)、EV(電気自動車) / HEV(ハイブリッド車) / PHEV (プラグインハイブリッド車)関連機器等で利用できます。

現在、自動車業界では、環境配慮を念頭にHEVやEVなどの普及が進み、それに伴って半導体が使われる割合が急速に増えています。一方、自動車は温度、湿度、振動など過酷な使用環境に対応する必要があり、そこに使われる半導体は高い信頼性が求められます。SIIは、従来より車載向けシリアルEEPROMを製造・販売していますが、その信頼性により日本国内シェアNo.1*2の実績を得ています。今後も車載向け半導体製品のさらなる高信頼性化、ラインナップの充実を進め、自動車の高信頼性化、高機能化に貢献していきたいと考えています。

S-19100シリーズの主な特徴

1. 自動車向けIC品質規格AEC-Q100に対応
AEC-Q100は、自動車規格に従ったICの品質評価試験についての規格です。「S-19100」シリーズを含め、SIIは自動車市場向けにAEC-Q100規格に準拠した車載用新製品を発売していきます。

2. 車載用125℃動作保証
−40~+125℃と広い動作温度範囲を有します。特に、高温側が125℃まで対応しているため、自動車内の過酷な環境に設置することが可能です。

3. 業界最小レベルの超低消費電流(270nA typ.)*1
時計技術で培った低消費電力技術をもとに、新しい微細プロセス技術の開発や回路設計の最適化などを行い、超低消費電流(270nA typ.)を実現しました(検出電圧1.2 V~2.2V時)。エネルギー消費を極限まで抑えることができます。

用途例

・ 125℃品 : エンジンECU、トランスミッション、サスペンション、ABS、EV / HEV / PHEV関連機器等
・ 105℃品 : ボディコントロールユニット、ヘッドランプ、ITS、カーアクセサリ、カーナビゲーション、カーオーディオ等

販売目標

2013年度、年間100万個

サンプル価格

200円

データシートURL

http://datasheet.sii-ic.com/jp/voltage_detector/S19100xxxA_J.pdf


*1*2  業界最小レベルの超低消費電流、国内シェア№1…当社調べ。


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