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ボルボ・カー・グループ、スウェーデンで次世代車台とエンジンに、大規模投資を実施【ボルボ・カーズ・ジャパン】

2012年12月4日

スウェーデンに本拠を置く独立自動車メーカーとしての基盤をより強固なものとするため、ボルボ・カー・グループはSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)およびVEA(ボルボ・エンジン・アーキテクチャー)に100億ドルを超える新規投資を実施します。これら2つのプロジェクトは、主にスウェーデン国内で実施される予定で、同国の産業界における史上最大級の事業投資となります。

SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)とは、他車種への応用や展開が可能な車台構造のことで、将来のボルボ車の大半が、この新しい車台を採用する計画です。共有モジュール、拡張可能なシステムとコンポーネントを採用した新しいボルボ車が、フレキシビリティが向上した生産工場で製造できるようになります。SPAと並行して、ボルボ・カー・グループはVEA(ボルボ・エンジン・アーキテクチャー)と呼ぶ、燃料効率に優れる完全新設計の4気筒エンジンファミリーの開発を進めています。これらのエンジンはシュブデ工場で製造され、ハイブリッド・システムを含むすべての駆動系はイェーテボリのトースランダ工場で組み立てられます。

「約110億米ドル(邦貨換算約9,020億円※)に上る投資のおよそ半分が、2011~2015年の5年間にスウェーデンで進められる新しい車台構造とエンジン開発のインフラ整備に向けられます。今回の投資は、国際市場で特長あるスウェーデンの自動車メーカーとして、ボルボの地位を高めていく決意の現れです」と、ボルボ・カー・グループ代表取締役社長兼CEOのホーカン・サムエルソンは語っています。

「SPAおよびVEAは、デザイン、ドライビングプレジャー、ディテールまで目の行き届いたクオリティなど、ボルボ車の魅力をいっそう強めてくれるでしょう。当然のことながら、ボルボの中核的価値である安全性や環境への配慮をさらに推進します」

スウェーデンの製造能力を拡大

スウェーデンに投下される資金の約1/3は、ボルボがスウェーデンに所有する生産設備の拡張と改修に仕向けられます。特に、2013年下半期に竣工予定のトースランダのボディ工場の建設は、今回の投資の大部分を占めます。

トースランダに加えて、オロフストロムのボディ工場にも多くの投資が向けられ、新しい車台構造をベースとする新型車の生産が行えるよう、改修が施されます。シュブデのエンジン工場でも、新設計の4気筒エンジンファミリーの製造開始に向けて、大がかりな改修が実施される予定です。

独自技術の確立と競争力の強化

スウェーデンでの投資の大部分は次世代製品の開発に関連するものです。トースランダにあるボルボ開発センターでは、次世代の車台構造とエンジンファミリーの開発が進められています。

「SPAにより、技術的な独立が可能となり、以前所属していた企業グループ共有の技術とは異なる、ボルボ独自の技術を確立します。将来、新しい車台構造をベースとした車両が、ボルボ車全販売台数の約2/3を占めるようになるだろうと予測しています。全てのモデルが、サイズに関わらず、40%程度のコンポーネントを共有するようになり、スケールメリットを生かして、競争力をよりいっそう高めることが可能となります」と、研究開発担当上級副社長のピーター・メルテンスは述べています。

「開発の効率化と全モデルの部品共有化を推進することにより、個々のモデルのディテールにより拘ったクルマ作りが可能となります。これはお客様にとってもメリットになると考えます」

※邦貨換算レート:82円/1ドル(2012年12月4日時点)



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