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小型ロケットZEROを開発するインターステラテクノロジズ、JAXAと超小型衛星の打上げ輸送サービスに関する基本協定を締結
2024年3月26日
小型ロケットZEROを開発するインターステラテクノロジズ、
JAXAと超小型衛星の打上げ輸送サービスに関する基本協定を締結
輸送/超小型衛星ミッション拡充プログラム「JAXA-SMASH」で優先打上げ事業者に選定
宇宙輸送と宇宙利用を通じて地球の課題解決を目指す宇宙の総合インフラ会社インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡⼤樹町、代表取締役社⻑:稲川貴⼤、以下インターステラテクノロジズ)は2024年3月、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)と「打上げ輸送サービスの調達に関する基本協定」(以下本協定)を締結しましたので、お知らせいたします。本協定は、JAXAが公募した超小型衛星ミッションで開発された衛星を打ち上げる民間事業者を選定するもので、スタートアップ等による宇宙輸送サービスの事業化を打上げ発注契約によって支援いただきます。日本政府は2030年代前半までに、国や民間ロケットを活用して国内の打上げ能力を年約30件確保するとの方針案(*1)を示しており、インターステラテクノロジズは引き続き、信頼性とコスト競争力を両立させた小型ロケット「ZERO」(以下ZERO)の開発を通じて、国内の自立的な宇宙アクセス維持・拡大に貢献してまいります。
低価格な民間宇宙輸送サービス実現へ、研究開発と打上げ契約発注の両面で支援獲得
本協定は、超小型衛星ミッションを公募し、JAXAが選定した民間輸送サービスで打ち上げるJAXA-SMASH (JAXA-Small Satellite Rush Program、産学官による輸送/超小型衛星ミッション拡充プログラム)に基づき締結したものです(*2)。インターステラテクノロジズは今後の発注契約において優先される「打上げ事業者A」として選ばれました。
日本政府は、2023年6月に閣議決定された新たな宇宙基本計画に基づき、2028年度以降には政府・民間を問わず国内すべての衛星が国の基幹ロケットまたは民間ロケットによって打ち上げられ、海外需要も取り込んでいくことを目標に掲げています。インターステラテクノロジズは2023年9月、スタートアップ等による研究開発を促進する文部科学省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)」にも採択(*3)いただいており、低価格で高頻度な民間宇宙輸送サービスを国内で早期に実現するため、研究開発と打上げ契約発注の両面でサポートいただきます。
*1 宇宙政策委員会 第109回 会合 議事次第 https://www8.cao.go.jp/space/comittee/dai109/gijisidai.html
*2 JAXA-SMASH ウェブページ https://aerospacebiz.jaxa.jp/jaxa-smash/launch-service/
*3 2023年9月29日付 プレスリリース https://www.istellartech.com/news/press/8289
インターステラテクノロジズ株式会社 代表取締役社長 稲川 貴大 コメント
宇宙技術は難しく挑戦の機会が少ないことにより、宇宙利用の広がりと産業成長が制限されています。JAXA-SMASHはその制限を打破するための超小型衛星の革新的な技術実証の機会です。そこに当社の宇宙輸送サービスで貢献できる機会をいただけたことを大変光栄に思います。今後、国内からの宇宙輸送の機会は桁違いに増えることが見込まれています。その変化の時代における期待に応え続けられるよう、引き続き技術実証と事業開発に邁進してまいります。
競争力のある価格と専用打上げが強み
ZEROは、近年の市場拡大を牽引している小型サイズの衛星をターゲットにした小型ロケットです。民間単独では国内初となる宇宙到達実績のある観測ロケット「MOMO」で得られた知見を土台に、初号機打上げを目指して開発を進めています。ZEROが提供する宇宙輸送サービスは、一気通貫の開発・製造体制で実現する1機あたり打上げ費用8億円以下(量産時)の「競争力のある価格」と、多様化する衛星のビジネスモデルに合わせて専用に打ち上げる「柔軟性」が強みです。国内やアジア・オセアニア諸国の衛星事業者に対しては発射場が近く、打上げまでの手間やコストがかからない「利便性」も提供価値として付与していきます。
最大衛星重量はLEOに800kg、アジア・オセアニア市場でのポジション確立へ
ZEROがターゲットとする小型衛星の重量は、100~200kg級がボリュームゾーンとなっています。ZEROは昨今のトレンドを見据え、国内をはじめ海外の旺盛な需要も取り込んでいくため、搭載可能な衛星重量を地球低軌道(LEO)に最大800kgを打ち上げられるロケットに能力増強を図りました。これにより国内の自立的な宇宙輸送サービス構築に貢献するとともに、アジア・オセアニアや欧州市場におけるポジションを確立してまいります。。
ロケットZEROの仕様
全長 : 32 m
直径 : 2.3 m
全備重量 : 71 t
エンジン基数: 一段目 9基、二段目 1基
推進剤 : 燃料 液化メタン(液化バイオメタン)、酸化剤 液体酸素
打上げ能力 : LEO 800 kg / SSO 250 kg ※将来最大能力
インターステラテクノロジズ株式会社 会社概要
インターステラテクノロジズは、低価格で便利な宇宙輸送サービスを提供することで、誰もが宇宙に手が届く未来の実現を目指すスタートアップ企業です。北海道大樹町に本社を置き、東京支社と福島支社、室蘭技術研究所(室蘭工業大学内)の4拠点で開発を進めています。観測ロケットMOMOでこれまでに計3回、国内民間企業単独として初めて且つ唯一の宇宙空間到達を達成、次世代機となる小型人工衛星打上げロケットZEROの開発を本格化させています。人工衛星開発事業Our Starsも手がけており、国内初のロケット×人工衛星の垂直統合サービスを目指しています。
所在地 : 北海道広尾郡大樹町字芽武149番地7
代表者 : 代表取締役社長 稲川 貴大
事業内容 : ロケットの開発・製造・打上げサービス
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