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ローデ・シュワルツがAnalog Devices社の技術を活用して、ワイヤレス・バッテリー管理システムのための製造テストソリューションを開発
2024年1月15日
ローデ・シュワルツがAnalog Devices社の技術を活用して、ワイヤレス・バッテリー管理システムのための製造テストソリューションを開発
このテストセットアップでは、必須であるwBMSモジュールのキャリブレーションに加えて、レシーバ/トランスミッタおよびDCテストを高速に実施できます。 |
Analog Devices, Inc.社(以下ADI社)とローデ・シュワルツは、ワイヤレス・バッテリー管理システム(wireless battery management system:wBMS)の導入が進むように自動車産業を支援しています。wBMSは有線のバッテリー管理システム(BMS)に比べて、技術面や環境上のメリットのほか、コストでも有利になります。そこで今回、これまで行ってきたwBMSのRFロバスト性テストに対する取組みを基盤として、ワイヤレス機器の検証と量産における製造テストに対応できる新しい自動テストソリューションを開発しました。
バッテリー管理システム(BMS)は、電気自動車(EV)にとって最も重要で欠かせない要素の一つです。このシステムによって、EVの安全性や航続距離、性能を左右するバッテリーパックを安全かつ効率的に管理できるようになるからです。ただし、従来のBMSは有線のシステムであり、設計上の自由度やEV生産の拡張性が制約されるうえ、車体重量の増加につながっていました。一方、もっと高度なアプローチとして、各バッテリー・モジュールのセル・モニタリング・コントローラ(CMC)とバッテリー・マネジメント・コントローラの間でワイヤレスに通信を行う方法があります。この方式なら、組立てや保守、セルの交換が容易になり、コストや工数でもメリットが生まれます。そのうえ、省スペースで車体重量も抑制できます。
半導体の世界的なトップ企業であるADI社は、バッテリー管理技術のパイオニアでもあり、wBMS一式すべてを開発しています。そのADI社が複数のEVプラットフォームに向けて現在生産中のwBMSは、厳格なサイバーセキュリティ基準をともなうISO21434 CAL4に準拠した初めてのwBMSです。さらに、バッテリー容量や寿命を最大化できるようにRF性能とロバスト性に対する高い要件も満たしています。
生産ラインのための超コンパクトな自動テストシステム
ローデ・シュワルツはADI社とともに、wBMSのための超コンパクトな自動テスト装置(automated test equipment:ATE)システムを開発しました。このテストセットアップを使えば、必須であるwBMSモジュールのキャリブレーションとレシーバ/トランスミッタおよびDCテストを素早く実施して、研究室はもとより、効率が求められる製造テストでも信頼性の高い検証が行えます。同システムは、R&S CMW100無線機テスタとR&S WMTワイヤレス自動テスト・ソフトウェア・フレームワークに加えて、新しい汎用なR&S ExpressTSVPテスト/測定プラットフォームで構成されています。放射をともなうテストであるため、被試験デバイス(DUT)はR&S TS7124 RFシールドボックスのような干渉を生じない環境に置きます。
ワイヤレスBMSに対するRFロバスト性テストの記録/再生ソリューション
RFロバスト性テストのために、ローデ・シュワルツとADI社は協力して、実空間のRFスペクトラムを取得して直接記録できるソリューションを実現しました。記録後には研究室で再生し、厳しいRF環境におけるwBMSの適切な動作を確認します。このローデ・シュワルツのソリューションを使えば、ワイヤレス機器の現実的かつ効率的で再現性のある検証が可能になります。実際に複雑で多様なRF環境のもと複数のテストを実施して、その間のRFスペクトラムをR&S FSWシグナル/スペクトラム・アナライザでモニターし、R&S IQW広帯域I/Qデータ・レコーダに送信しました。そして、記録したスペクトラム波形を再生するため、研究室ではこのR&S IQWをR&S SMW200Aベクトル信号発生器に接続しました。
ローデ・シュワルツはwBMSのテストソリューションとして、研究開発室から生産ラインにまで対応した総合的なラインナップをご用意しています。
ローデ・シュワルツの自動車市場セグメント担当副社長Juergen Meyerは次のように説明しています。「市場をリードする当社の専門技術を応用して、先行開発から生産にいたる全ライフサイクルに対応した革新的なソリューションを開発しています。今回は特にwBMSに関して、その研究開発から量産までのテストにともなう難しさを低減し、wBMSのロバスト性と性能の最大化を図れるようにADI社と協力しました。これによって自動車産業の皆様がwBMSのもつ可能性を引き出すためのご支援ができるものと大変評価しています」。
ローデ・シュワルツは、2024年1月9~12日にラスベガスで開催の展示会CES 2024にwBMS向けソリューションを出展します。ぜひWest Hall・小間番号6567のブースまでお越しください。
お問い合わせ:
欧州(本社):Patrizia Muehlbauer(電話:+49 89 4129 0、email:mailto:press@rohde-schwarz.com
北米:Dominique Loberg(電話:+1 503 523-7951、email:
mailto:Dominique.Loberg@rsa.rohde-schwarz.com
アジア太平洋地域:Sze Ming Ng(電話:+603 5569 0011、email:press.apac@rohde-schwarz.com
すべてのプレスリリースは、画像のダウンロードを含め、http://www.press.rohde-schwarz.com からインターネットでご提供しています。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
R&S®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG.の登録商標です。
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