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【株式会社PXP】太陽光だけで走るEV作ってみた!
2024年1月17日
【株式会社PXP】太陽光だけで走るEV作ってみた!
「オートモーティブワールド」で漆黒の「曲がる太陽電池」を搭載した実証車を展示
「曲がる太陽電池」を貼り付けたEV |
次世代太陽電池で世界に挑戦しているスタートアップ、株式会社PXP(本社:神奈川県相模原市)は、この度、「曲がる太陽電池」を貼り付けた実証EVを作製し、本年1月24日~26日に東京ビッグサイトで開催される「第16回オートモーティブワールド」に出展する運びとなりましたことをお知らせいたします。
極薄の金属箔基板に作製した「曲がる太陽電池」を、軽EVのルーフ上の2.0平米の面積に、332枚貼り付けました。太陽電池モジュールは総厚0.7mm、平米重量1.0kgで作製しました。当社はペロブスカイト材料とカルコパイライト材料のタンデム構造を用いた高効率な「曲がる太陽電池」を研究開発しておりますが、実証EVでは、まずはカルコパイライト材料を用いて検証を行います。現在、パイロットラインの立ち上げ調整中であるため、現時点では高い変換効率のカルコパイライト太陽電池を全数揃えることができておりませんが、先行して屋外走行テストを開始しました。パイロットラインの立ち上げが完了次第、変換効率18%前後のカルコパイライト太陽電池を再搭載し、本格的に実発電量データを取得する予定です。
高意匠セル(上)と標準セル(下) |
搭載可能面積と必要変換効率の関係 |
▽高意匠性
標準セルでは、黒い太陽電池の表面に白い櫛状電極が形成されているため、やや意匠性が劣っていましたが、新技術により漆黒の高意匠セルが実現しました。これにより車のルーフとの一体感が増し、車のデザインを損なわずに「曲がる太陽電池」を搭載できるようになりました。
▽設置面積が広くとれる
柔軟で自由に貼り合わせできる「曲がる太陽電池」が実現したことで、車のルーフの曲率が比較的大きな、外周領域まで搭載が可能となりました。そのおかげで、変換効率18%前後でも、十分な発電量を確保できるようになりました。
最高技術責任者:杉本広紀は以下の通り話しています。
「2.0平米の狭いルーフのEVに変換効率18%の太陽電池を搭載した場合でも、太陽光による発電量だけで1日16km走行可能となります。また、ルーフの広いEVの場合1日24km、太陽電池をタンデム化して変換効率が28%になれば、1日37km走行可能になります。これらを経済的に十分メリットのあるコストで導入可能とすることで、太陽電池を搭載したEVが飛躍的に普及すると期待しています。」
【株式会社PXPについて】
ソーラーパネルのデバイス研究と量産技術開発の豊富な経験を持つ技術者が集まり、2020年に相模原市に設立したグリーンテック開発のスタートアップです。
クリーンなエネルギーをいつでも どこでも だれでも自由に使える世界を目指して、世界初の方法でペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム構造を用いた、軽くて曲がる、割れないソーラーパネルや全固体電池一体型ソーラーパネルの研究開発を行っており、2024年より量産技術パイロットラインが稼働しました。
※用語解説
タンデム太陽電池:
分光感度の異なる複数の太陽電池を重ねて用いることで、幅広い波長の光を無駄なく電気に変換する太陽電池。当社は紫外光から赤い光で良く発電するペロブスカイト太陽電池と、赤い光から赤外光で良く発電するカルコパイライト太陽電池を重ねて用いています。
全固体電池:
電解質に固体材料を用いた蓄電池。耐熱性が高く安全性が高い。
株式会社PXP
設立 2020年7月
代表 栗谷川 悟
本社 神奈川県相模原市緑区
HP https://pxpco.jp/
SNS https://twitter.com/pxp_en
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