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高精度12ビット型オシロスコープHDOシリーズを発表【テレダイン・レクロイ・ジャパン】
2012年10月23日
要約
テレダイン・レクロイ・ジャパン㈱(東京都府中市、代表取締役社長:原 直)は、本日より高精度12ビット型オシロスコープHDOシリーズの日本国内での販売を開始します。
発表内容
テレダイン・レクロイ・ジャパン㈱は、テレダイン・レクロイが提唱するHD4096高精細技術を採用した、高精度12ビット型オシロスコープHDO4000シリーズとHDO6000シリーズの日本国内での販売を開始します。
HD4096高精細技術を採用したオシロスコープは、入力波形を高い分解能とサンプリング速度を低いノイズレベルで捕捉することができます。表示される波形は、従来に比べ16倍の垂直分解能でサンプリングしているため、鮮明に表示することができます。
これまでのオシロスコープでは、波形の詳細な部分を見ることが難しかったものも、容易に識別し計測することができます。HDO4000シリーズとHDO6000シリーズには、帯域が200MHzから1GHzのモデルがあります。全てのモデルは、12.1インチのタッチ・スクリーン式ディスプレイを採用し、直感的な操作性でパワフルなデバッグ・ツールとしての使いやすさに加え、自動波形パラメータ測定や演算の操作も容易に扱えるものになっています。
またWaveScan(波形検索機能)や、記録した波形を再生するヒストリー・モード、シーケンス・モード、レポート・ツールのLabNotebookが標準で搭載されます。
スペクトラム・アナライザ機能と電源解析用パッケージは、12ビット型オシロスコープの性能により、ダイナミックレンジの拡張や、測定精度の向上が期待できます。
HD4096 高精細技術
HD4096高精細技術は、高いサンプリング速度の12ビット型A/D変換器、S/N比の良い増幅器と低雑音システムアーキテクチャによって成り立っています。この技術により、最高で1GHzの帯域幅における波形捕捉を、従来の16倍の精度で行ない、高精度のオシロスコープが実現されています。
精度の良い測定は、デバッグや解析にとって重要です。HD4096高精細技術は、オシロスコープによるテストを改善し、より良い結果を比類のない測定精度で提供するものです。
また、HD4096高精細技術は、テレダイン・レクロイの持つERES機能(分解能向上機能)を使うことで更に3ビットの分解能を改善し、トータルでは15ビットの垂直分解能をもらたします。
HDO4000シリーズとHDO6000シリーズについて
HDO4000シリーズの特徴は、全ての入力チャンネルでサンプリング速度2.5GS/s、標準で12.5Mポイントの波形メモリ(インタリーブ時は25Mポイント)の構成で、2chモデルと4chモデルがあります。帯域は、200MHz、350MHz、500MHzと1GHzのモデルがあります。
HDO6000シリーズは、全てが4chモデルで、4ch同時に2.5GS/sのサンプリング速度、標準で50Mポイントの波形メモリ(オプション搭載時は最高で250Mポイント)、帯域は350MHz、500MHz、1GHzの3モデルがあります。
全てのモデルは12.1インチのタッチ・スクリーン式ディスプレイを使用し、ユーザの操作性を簡便化しています。
先進の計測・デバッグ、解析ツール
正確な信号表示と高いサンプリング速度は、デバッグや波形解析に極めて有効なツールとなります。全てのHDOリーズは、素早いデバッグと深い波形解析のためのパワフルなツールを備えています。
WaveScanは、先進の波形検索ツールで、捕捉した波形から設定でラント、グリッチなど20余りの定義によって区別できる条件を使って、数時間或いは数日掛かって探すような異常な信号を検索することができます。
ヒストリ・モードは、捕捉・保存した波形を再生することができ、異常状態を分離し、パラメータ計測やカーソルによる計測を可能にします。
シリアル・トリガとデコード機能は、バス上で発生しているイベントの分離を、手動によるトリガ設定を必要とせずに行うことができます。
シーケンス・モードはトリガ・イベントごとに分割した波形を「セグメント」に分割して保存する機能で、トリガ間に存在するデットタイムを最小化することで、高速のパルスやイベントを長時間に渡って捕捉することができます。LabNotebookは、テスト結果を素早く保存できるレポートツールです。
演算機能は、アベレージング処理、分解能向上処理、FFTがあります。更に波形の様々な角度から分析する波形パラメータ測定機能があります。また、その結果を統計処理し、波形が時間経過と共にどのように変化しているかを観測できるヒストグラムや、計測結果のトレンド表示も搭載しています。
スペクトラム解析と電源解析パッケージ
HDOシリーズには、その性能をフル活用して設計やデバッグの場面で幅広く使える2つのソフトウェア・パッケージがあります。
スペクトラム解析ソフトウェアは、HDOシリーズのオシロスコープをスペクトラム・アナライザのように周波数範囲や中心、RBWの調整が容易にできるようになります。また入力信号に対してフィルタ処理を加え、スペクトルが変化する様子をリアルタイムでモニタすることができます。ピーク・サーチ機能は、スペクトルにラベルをつけて、振幅値を表形式で表示します。またスペクトログラム表示が可能で、周波数スペクトルが時間経過とともにどのように変化するかを表示します。
電源解析ソフトウェアは、パワー変換素子の動作特性、回路の損失測定を専用のユーザインタフェースで素早く測定、解析を行うものです。素子のオン/オフ時の動作、導通損失が識別しやすいように色分けされ重ね描き表示されます。クリティカルなパワースイッチングデバイスの測定、制御ループの変調解析、電源ラインの高調波テストを行うための機能がすべて内蔵されています。
製品ラインアップと定価
目標販売台数
初年度350台
弊社WebサイトのURL
http://teledynelecroy.com/japan/news/20121023/default.asp
Teledyne LeCroy Corporationについて
Teledyne LeCroy Corporation は、シリアル・データ通信の解析分野において最先端の高度な測定・解析が行える計測機器を製造、販売しています。Teledyne LeCroy Corporationが提供する高性能のデジタル・オシロスコープ、シリアル・データ・アナライザ、プロトコル・アナライザは、コンピュータや半導体、データ・ストレージ機器、自動車や産業用機器、軍事産業、航空宇宙産業、テレコミュニケーション産業などの設計技術者に幅広く利用されています。Teledyne LeCroy Corporationは48年間にわたり、革新的なテクノロジによって、特に波形解析において最高の評価を得てきました。高速信号の捕捉・計測・表示を行う波形解析は、今日の情報・通信テクノロジを促進するために必要不可欠となっており、Teledyne LeCroy Corporationの持つ技術が大きく貢献できると確信しています。Teledyne LeCroy Corporationはニューヨーク州チェストナットリッジに本社を置いています。詳細については、ウェブサイト(http://www.teledynelecroy.com)をご参照ください。
なお、製品の仕様や発表内容は、予告なく変更されることがあります。
この発表に関する問い合わせ先
テレダイン・レクロイ・ジャパン㈱
〒183-0006 東京都府中市緑町3-11-5
マーケティング・センター
Tel : 042-402-9400(代表) Fax : 042-402-9586
Email : contact.jp@teledynelecroy.com
http://www.teledynelecroy.com/japan
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