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Alfa Romeo 33 Stradale:夢への挑戦
2023年8月31日
Alfa Romeo 33 Stradale:夢への挑戦
・アルファ ロメオは、史上最も美しいクルマのひとつと多くの人に評され、かつて世界のモータースポーツ界でビッグネームとなったTipo 33(ティーポ33)から直接派生した、1960年代を象徴する伝説の33 Stradale(33ストラダーレ)の復活を発表します。
・ブランドの歴史を尊重し、未来へ導くプロジェクト。新型33 Stradaleは、1967年の33 Stradaleのスタイルの特徴を綿密かつ敬意を持って再解釈することにより、従来の内燃エンジンと未来の電気自動車をつなぐ理想的な役割を果たします。この車両は、アルファ ロメオのマニフェスト(宣言書)の役割を担い、ブランドの将来的なディテールを予感させます。
・50年以上の時を経て、アルファ ロメオは、「fuoriserie(フォーリセリエ)」(カスタム仕様車)の世界に戻って来ました。わずか33台の限定シリーズです。
・公道での走行が認められた「fuoriserie」(カスタム仕様車)である33 Stradaleは、サーキットで卓越した性能を発揮する一方、日常的な使い勝手や快適性にも妥協を許しません。
・カロッツェリアトゥーリングスーペルレッジェーラ(Carrozzeria Touring Superleggera)にて手作業で仕上げられ、同社のテーラーメイド品質基準により、細部への徹底的なこだわりが保証されます。どの車両も、アルファ ロメオの歴史の一部となることを目指し、唯一無二の芸術作品になるように設計されています。
・前例のないレベルのカスタマイズ:各モデルの独自性を保証するため、アルファ ロメオの専門家チームである「Bottega(ボッテガ)」は、最初からお客様が参加する形で、細部までユニークな自分だけの1台を、シャシー番号に自ら「署名」するオプションに至るまで、お客様とともに創り上げます。
・このプロジェクトは、職人による工程、技術革新、そして、お客様との深い交流を通じた、特別限定モデルの生産に対するアルファ ロメオのアプローチを裏付けるものです。
・このプロジェクトはアルファ ロメオチームの情熱の賜物であり、自動車業界とStellantisグループの中で唯一無二のもの、そして何よりもブランドの歴史にふさわしいものを生み出したいという強い願いが込められています。情熱を仕事に生かしたい自動車好きにとって、夢のような一生に一度のチャンスです。
アルファ ロメオは、スタイルおよびドライビングエクスペリエンスの点で、現在も今後もイタリアンブランドの可能性を示す正真正銘の「マニフェスト」である、「fuoriserie」(カスタム仕様車)33 Stradaleの復活を発表できることを嬉しく思います。職人による独自の工程を経て、わずか33台しか生産されないこの新しい「2シーター」クーペは、気高いイタリアのスポーツマンシップの象徴として、ブランドの伝統と未来を融合しています。
夢を実現するために不可欠なのは、十分すぎるほどの勇気と少々の健全な狂気です。多くの人から史上最も美しいクルマのひとつと見なされた、1967年発表の33 Stradaleにも、同じ秘訣が隠されていました。今日、アルファ ロメオのチームは、同じ大胆さとビジョンを持って、新型33 Stradaleを設計・開発しました。この33 Stradaleは、美しさとテクノロジーの完璧な組み合わせから生まれた、本物の動く芸術作品です。プロジェクトの目的は、開始当初からこのプロジェクトを信じてきたごく少数の愛好家に、最高に心躍るドライビングエクスペリエンスと、この象徴的なモデルの不滅の魅力を提供することです。新型33 Stradaleは、新たに設立されたアルファ ロメオの「ボッテガ」で誕生しました。ここで、ブランドのデザイナー、エンジニア、歴史家たちが、まず購入希望者の声に耳を傾け、その後、ルネッサンス時代の職人工房や、1960年代のイタリアの有名なコーチビルダーたちのワークショップとまったく同じ方法で、協力しながら車両を製作しました。
アルファ ロメオブランドのジャン・フィリップ・アンパラトCEOの言葉:
「新しい33 Stradaleでは、私たちはブランドに貢献し、Alfisti fandom(アルフィスティ・ファンダム)に誇りを持ってもらえるよう、私たちの過去を継承するものを作りたいと考えました。このような結果を達成できたのは、当社チームの専門知識、多大な努力、情熱のおかげであり、ブランドのユニークな歴史を最大限に尊重し、ブランドの未来に新たな章を開くために貢献するという明確な熱意を持った経営陣のサポートのおかげでもあります。これは1969年以来、ブランド初の『fuoriserie』(カスタム仕様車)であり、これが最後にはならないことをお約束します」
「必要な美」の典型
アルファ ロメオ・チェントロ・スティーレが手がけた新型33 Stradaleは、歴史的な1967年モデルにインスピレーションを受けており、アルファ ロメオの新しいスタイル言語からデザイン要素を取り入れて、その彫刻的な美しさに磨きをかけています。エクステリアの特長は、プロポーション、ボリューム、表面仕上げの完璧な調和であり、アルファ ロメオの「必要な美」の典型となりました。フロントには力強くて逞しいボリュームがあり、象徴的な楯と楕円形のベースに複雑な形状のライトが際立っています。プロファイルはダイナミックかつスリムで、「エリトラ(elytra)」と呼ばれる開口部のあるドアと、サイドに2つの大きなエアインテークを備えています。ボディは前方に突き出ており、表面はアルファ ロメオ特有の形式表現の基準に従って形作られています。さらに、ドアのコーナー開口部と大型のラップアラウンドサンルーフにより、ドライバーは航空機のコックピットにいるような独特の眺めを楽しむことができます。ボンネットとドアが開くことによってもたらされる全体的なイメージが、この車両の外観をさらにドラマチックなものにしています。「荒々しい」リアは、しなやかなフロントとバランスが取れており、最大高は他のスポーツカーのようにフロントガラスの高さではなく、ルーフの中央にあります。特にリア部は、先端を断ち切ったような形のテール、V字型のグラフィック、丸型のリアライトクラスターによって、車両の力強さを表現しています。空力効率は、ゼロCz(ダウンリフト)時にCx=0.375であること、つまりアクティブシステムのサポートなしで正確な選択が可能であることが確認されています。
インテリアもまた、ミニマリズムを追求したデザインと素材が特長で、そのすべてが、ドライビングエクスペリエンスに最大限に関与することを目指してデザインされています。特にコックピットは、運転時の実用性を考慮して、限られた数のコントローラーをセンターコンソールに配置するなど、ドライバーの注意をそらす要素を最小限に抑える設計となっています。ドライバーの真正面にはディスプレイがあり、その3D「テレスコープ」デザインにより、ドライバーにとってこれまでにないインタラクションが実現します。ステアリングホイールにはボタン類が一切なく、純粋に運転する喜びを体験できます。航空機のコックピットと同様に、コントローラーは低い位置のセンターコンソールと、ルーフ内側の中央ライニングの高い位置に分かれて配置されています。インテリアは、「Tributo(トリブート)」と「Alfa Corse(アルファコルセ)」の2つのトリムレベルが用意されています。航空機をイメージしたダッシュボードとセンタートンネルには、アルミニウム、カーボンファイバー、レザー、アルカンターラ(Alcantara)などの素材が使用されています。ラップアラウンドシートは、先代モデルのシートを再解釈したもので、快適性とエルゴノミクスが保証されます。1967年型33 Stradaleの美しさと技術的な伝統を維持しながら、高級感のある魅力的な環境を作り出すために、あらゆる細部がデザインされています。
ユニークなドライビングエクスペリエンス
アルファ ロメオチームは、サーキットカーとしてのドライビングエクスペリエンスを提供するとともに、日常的に快適性や安全性を損なうことなく、公道での日常使用に適したモデルに仕上げるという野心的な目標を掲げました。そのため、新型33 Stradaleは、アクティブショックアブソーバー付きダブルアームサスペンションや、進化した2.9 V6エンジンに見られるように、アルファ ロメオのエンジニアリングの粋を集めたものになっています。
新しいアルファ ロメオ特別仕様車は、出力620PS以上のV6ツインターボエンジンを搭載することも、合計750PS以上を発揮する3つの電動モーターを備えたBEV構成にすることも可能です。どちらのバージョンも最高の性能を誇ります。最高速度は333km/h、0-100km/h加速は3秒以下です。アクティブショックアブソーバー付きダブルアームサスペンションとフロントアクスルリフトにより、ハンドリングと快適性が保証されます。アルファ ロメオのブレーキバイワイヤブレーキシステムとブレンボ製カーボンセラミックブレーキが、ハイレベルな性能を提供します。
アルミニウム製Hフレームとカーボンファイバー製モノコックが、剛性と軽さを保証します。さらに高い剛性と安全性を確保するために、ルーフ構造はカーボンファイバーとアルミニウムで設計され、ヒンジ付きバタフライドアが採用されています。ウィンドウフレームもカーボンファイバー製で、リアウィンドウはポリカーボネート製です。
伝説的なバロッコサーキットでF1ドライバーのバルテリ・ボッタスが車両のチューニングをサポートしました。これにより、F1の経験が日常的なドライビングに生かされ、アルファ ロメオ独特のハンドリングが保証されます。
「ボッテガ」
33プロジェクトにより、お客様と緊密に協力して、33台限定のユニークでエクスクルーシブなモデルをデザインする専門家チームである、アルファ ロメオ「ボッテガ」が誕生しました。「ボッテガ」は、ルネッサンス時代の工房や1960年代のコーチビルダーから着想を得ており、彼らは全員でお客様の要望に応える純粋な美しさの芸術作品を創り上げました。さらに、お客様もプロジェクトの最初からクリエイティブなプロセスに参加しました。2022年のモンツァグランプリでお客様と最初のミーティングが行われ、お客様が車両に対する要望を述べる機会がありました。ボッテガの本部は、1967年に33 Stradaleの設計が承認された、アレーゼの博物館のSala del Consiglio(議会ホール)にあります。そして、33委員会がお客様の要望を承認し、車両の歴史と象徴性が尊重されることを保証します。これは、アルファ ロメオのCEOが委員長を務める個別の委員会で、ブランドの各部門の責任者がメンバーとなっています。
クラフトマンシップと革新性で、かつてないレベルのカスタマイズを実現
お客様がアルファ ロメオの開発チームとともに、エアインテーク、ホイール、そして特徴的なフロントシールドといった機能的なスタイル要素を開発できる専用プログラムを通じて、新しい「fuoriserie」(カスタム仕様車)が生産されるのは、わずか33台です。そのため、完成する「4輪車の最高傑作」は世界に2つと同じものは存在せず、アルファ ロメオの歴史に名を刻むことが期待されます。同様の独自性は、お客様がシャシー番号に自ら「署名」できる専用の登録手続きにも現れています。固有の車両登録番号には、お客様が選んだ8桁の数字が含まれ、これはセンタートンネルにも記されます。アルファ ロメオは、最高級のテーラーメイド自動車の分野で確固たる経験を積んできたカロッツェリアトゥーリングスーペルレッジェーラのクラフトマンシップを駆使して車両を製造します。これにより、テーラーメイド品質基準が保証され、細部までのこだわりが約束されます。
伝説のルーツ
1967年型33 Stradaleは、当時、世界のモータースポーツ界に君臨していたTipo 33から直性派生したモデルです。プロジェクト33は、アルファ ロメオのレースへの復帰を示すものであり、当時のジュゼッペ・エウジェニオ・ルラギ社長と、新たに設立されたレーシング部門であるアウトデルタ(Autodelta)のカルロ・キティが主導しました。リエージュ近郊のフレロンでのタイムトライアルがデビューの場に選ばれました。ドライバーは、アウトデルタのチーフテスターを務めるテオドロ・ゼッコリでした。1967年3月12日、33 Stradaleはレースの世界に参入しました。そして、1975年と77年に開催されたメイクス世界選手権(Championship for Makes)で優勝し、世界の頂点に立ちました。これを端緒として、最も権威あるサーキットで一連の成功を収めました。スポーツへの熱意に乗じて、アルファ ロメオはレーシングカーであるTipo 33の性能と、日常使用に適した快適性とドライバビリティを兼ね備えた「fuoriserie」(カスタム仕様車)として、個人向けに33台を限定生産することを決定しました。デザインを担当したフランコ・スカリオーネは、自身の技術的な専門知識と独創的な大胆さをすべて33 Stradaleのデザインに注ぎ込み、追求された空気力学と機能性に革新的なスタイルが融合された傑作を生み出しました。1967年型33 Stradaleのデザインには、フォルムのバランス、ラインの純粋さ、あらゆるディテールのエレガンスが表現されており、言葉にならない車両の美しさの真髄をついています。1967年から1969年の間に、わずか18台しか製造されませんでした。そのうちの1台が、現在アレーゼの博物館に保管されており、この非常に希少な車両はコレクターの間で垂涎の的となっています。これらのシャシーのうち6台が、プロトタイプの作成に使用され、Carabo(カラボ、1968年)、P33 Roadster GS(P33ロードスターGX、1968年)、33/2 Coupé Speciale(33/2クーペスペチアーレ、1969年)、Cuneo(クネオ、1971年)、Iguana(イグアナ、1969年)、Navajo(ナバホ、1976年)と、20年にわたる自動車設計の先駆けになりました。つまり、33 Stradaleはアルファ ロメオの歴史だけでなく、イタリアンデザインの歴史にも名を刻んだ伝説的なモデルなのです。
デザイン – 「必要な美」のマニフェスト
• 官能的で魅力的なラインが、美しさと性能を兼ね備えたこの「fuoriserie」(カスタム仕様車)を唯一無二の存在にしています。
エクステリアの特長は、プロポーション、ボリューム、表面仕上げの完璧な調和であり、アルファ ロメオの「必要な美」の典型となっています。
フロントは、アルファ ロメオに特有のしなやかな丸みを特徴としており、ボンネットの見まがうことのない「V」と象徴的な盾を連想させます。
サイドは流線型のダイナミックなデザインで、アクセシビリティとエルゴノミクスを向上させるサイドエアインテークと「エリトラ」ドアが装備され、ドライバーに優れたなパノラマビューを提供します。
リアは、V字型のグラフィックと丸型のリアライトクラスターにより、33 Stradaleの「荒々しい」特質を表現しています。
空力効率は、アクティブエアロダイナミクス装置のサポートなしでCx=0.375を達成することが確認されました。
インテリアは、「Tributo」と「Alfa Corse」の2つのベーストリムレベルで提供され、高品質な素材と1967年の先代モデルからインスピレーションを得たデザインが特徴。
スポーツステアリングホイールと「テレスコープ」メーターは、ドライバー志向のコンセプトを強調し、正確でダイレクトな運転感覚をもたらします。
ダッシュボードとセンタートンネルには、航空機をイメージした「メカニカル」なディテールが施され、包み込むようなシートとドアパネルは、高級感のある快適な環境づくりに貢献しています。
アルファ ロメオの設計責任者、アレハンドロ・メソネロ=ロマノス:「33 Stradaleプロジェクトは、アルファ ロメオ・チェントロ・スティーレのデザイナーとエンジニアからなる少人数のチームの情熱と献身の結果として生まれました。デザインはフランコ・スカリオーネの1967年の傑作にインスピレーションを得ており、将来のアルファ ロメオのモデルシリーズを大胆に表現しています。この結果は、専門知識とイタリアンデザインの最高の伝統によって可能になりました。『本質的な美』の真のマニフェスト:限られた数のラインで、官能的であると同時に力強く、欲望と強い感情を呼び起こすことができます」
官能的で魅力的なラインは、アルファ ロメオ・チェントロ・スティーレの手によるもので、このユニークな「fuoriserie」(カスタム仕様車)において、美しさと性能の組み合わせを実現します。アルファ ロメオ・チェントロ・スティーレは、オリジナルの象徴的モデルに敬意を払いつつも、それと同じくらいの個性と大胆さで、アルファ ロメオの新しいスタイル言語から特定のデザイン要素を取り入れて、その彫刻的な美しさがさらに強化されるよう、プロポーションとラインの調和の研究に取り組みました。車両のプロポーションはオリジナルと完全に一致しており、ホイールベースは長さに、ホイールの直径は高さに対応しています。また、デザインの細部はある程度変更されましたが、インスピレーションは不変です。「荒々しい」リアは、しなやかなフロントとバランスが取れており、最大高は他のスポーツカーのようにフロントガラスの高さではなく、ルーフの中央にあります。
エクステリア
新型33 Stradaleのプロポーション、ボリューム、表面仕上げの完璧な調和は、一目で見る者を魅了します。この胸躍らせる組み合わせは、「必要な美」、すなわち美学と技術は深く結び付いていると考えるブランドのDNAに内在する創造的原則を体現するものです。
フロント:33 Stradaleには、力強くて逞しいボリュームがあり、1967年型33 Stradaleに象徴されるアルファ ロメオに特有のしなやかな丸みを特徴としています。スタイル特徴は、cofango(コファンゴ)に見まがうことのない「V」を連想させます。これは、ボンネットとフェンダーを一体化した単一のコンポーネントであり、33/2のエアアウトレットを思い起こさせます。フロントには、アルファ ロメオ特有のカーボンファイバー製シールドも装備されています。フロントに沿って走る2本のリブが自然に収束するポイントとして、クラシックなロゴか3Dバージョンか、お客様が選択できます。歴史的な33モデルの特徴とDNAは、非常に感情に訴えるものがあり、明確に認識できる車両の外観に残されています。これは、楕円形のベース上の複雑な形状をしたライトの中に、洗練されたデザインと技術のオブジェクトを配置し、機能と性能に現代的なセンスを吹き込んだ結果です。最終的に、フロントのデザインは、下部に配置されたカーボンファイバー製のエアロダイナミクス付属品によって完成します。
サイド:非常にスリムかつダイナミックなサイドは、車両の力強いラインによって表現されるパワーとエネルギーをすべてリアアクスルに理想的に伝えます。インタークーラーに必要な2つの大型のサイドエアインテークにより、リアのラインの起源と進展が視覚的およびボリューム的に定められます。ボディは前方に突き出ており、表面はアルファ ロメオ特有の形式表現の基準に従って形作られています。円筒形のセクションとブランド特有の処理により、歴史的なモデルと現行モデルを結び付ける特徴的な官能性が伝えられます。 細心の注意を払って採用された特徴、それはフロントとリアのcofangoの開口部です。これは、アルファ ロメオの新型モデルでも同様で、ドラマチックな開口部と、完全なレーシングスタイルでのメカニカルパーツへの素早いアクセスの両方が実現しました。「エリトラ」開口部付きのドアについては、別に項目を立てて説明するだけの価値があります。最初に登場した歴史的な33 Stradaleへのオマージュであるだけでなく、その動力学は優れたアクセシビリティとエルゴノミクスを保証しています。さらに、ドアのコーナー開口部と大型のラップアラウンドサンルーフにより、ドライバーは道路、風景、空のユニークな眺めを楽しむことができ、航空機のコックピットにいるような体験ができます。cofangoとドアが開くことによってもたらされる全体的なイメージが、この車両の外観をさらにドラマチックなものにしています。
リア:車両のこの部分は、Stradaleの「荒々しい」特質を体現しています。先端を断ち切ったような形のテールの中央のV字型は、ボディカラーをより際立たせ、下部のカーボンファイバー製のテクニカルパーツが見えるようになっています。完全に進化したテールライトは、先代モデルの丸型テールライトを強く彷彿とさせます。サイドディレクションインジケーターは2つの部分に分かれており、1つはリアライトクラスターの中央に組み込まれ、もう1つはフェンダーの側面にあり、リアホイールの後ろにあるサイドエアアウトレットの再解釈に活気を与えています。
エアロダイナミクス:当初から、33 Stradaleのエクステリアの開発では、動力学的および空気力学的な観点の両方から、車両のスタイルと技術仕様を向上させる必要性があるとされてきました。したがって、採用されたすべてのスタイルソリューションは、最終目標である性能に従って最適化されています。たとえば、ヘッドライトの下部には、空気の流れを正しい方向に導き、ラジエーターに空気を供給するためのエアインテークが組み込まれています。また、サイドには、車両のCx向上に役立つエアロダイナミクススロットがあります。同様に、バックミラーのサポートアームは、サイドインテークの性能を最大限に高めるために、空気の流れをサイドインテークに導くスポイラーとしての役割も担っています。これらのソリューションと彫刻的なフォルムを組み合わせることで、33 Stradaleは最高レベルの空力効率を達成することができます。空気が車両を包み込み、エッジや凹凸に妨げられることなく、自然なルートをたどります。その結果、「地面に押し付ける」効果が生まれ、高速走行時の安定性の向上に役立ちます。さらに、最初の綿密なCFD解析とその後の風洞実験により、アクティブエアロダイナミクスシステムの支援なしで、0.375という優れたCx(空気抵抗係数)を達成することができました。
インテリア
歴史的モデルへのオマージュであるTributo構成と、最もスポーティなタイプのAlfa Corseが用意されているインテリアは、デザインと素材のミニマリズムも特徴的であり、そのすべてがドライビングエクスペリエンスに最大限に関与することを目的としてデザインされています。歴史的モデルと同様に33 Stradaleの車内では、従来の車両で必要なあらゆるインタラクションを完全に排除した運転の仕方を実現するという明確な意図を、ドライバーと同乗者は体験することができます。運転時の実用性を考慮して、限られた数のコントローラーがセンターコンソールに配置されています。ドライバーの真正面にはディスプレイがあり、その3D「テレスコープ」デザインにより、ドライバーにとってこれまでにないインタラクションが実現します。すべてのアルファ ロメオがそうであるように、ステアリングホイールは車両との主要な「コミュニケーション手段」です。通常は装備されているボタン類は一切なく、格調高いアルミニウム製のシフトパドルによって、純粋なドライビングプレジャーを体験できます。航空機のコックピットと同様に、コントローラーは低い位置のセンターコンソールと、ルーフ内側の中央ライニングの高い位置に分かれて配置されています。
スポーツステアリングホイールと「テレスコープ」クラスター:33 Stradaleでは、ドライバー志向のコンセプトが強化されています。これを可能にしているのは、ステアリングホイールと運転席のインストルメントパネルという、アルファ ロメオにとって不可欠な2つのコンポーネントです、ステアリングホイールはコンパクトかつスポーティな形状で、正確でダイレクトなステアリングフィールを実現しました。また、コントローラーのない、アルミニウム製トリム(Tributo)とカーボンファイバー製トリム(Alfa Corse)の3本のスポークにより、すっきりとしたラインのステアリングホイールになっています。2つ目の特長は、「テレスコープ(望遠鏡)」と呼ばれるインストルメントパネルで、アルファ ロメオのスタイルマトリクスが明確に表現され、運転に必要なすべての情報が集約されています。「公道」と「サーキット」ドライブモードの選択に応じて、インストルメントクラスターには見やすいグラフィックが表示され、ドライバーはこのタイプの車両には不要なコマンドに注意をそらされることなく、すべてをコントロールすることができます。
ダッシュボードおよびセンタートンネル:ブランドの歴史と密接な関係にある航空業界からインスピレーションを得たセンタートンネルには、迷いや間違いが絶対に許されないいくつかの機能のために「機械式」スイッチが採用されています。そのため、新型33 Stradaleを始動させることさえも、没入体験を存分に楽しむことができます。シンプルで機能的なダッシュボードは、アルミニウムやカーボンファイバーの冷たい堅さと、レザーやアルカンターラの暖かさと柔らかさのコンビネーションが特長です。従来のエアベントはダッシュボードのボリュームに隠されており、クリーンでスポーティなコンポーネントとなっています。さらに、ダッシュボードとセンタートンネルの間には、アルファ ロメオ特別仕様車のすべての設定を管理するための大型の格納式ディスプレイがあります。そして、改良されたパワフルな7スピーカーのプレミアムオーディオシステムが全モデルに搭載されており、サウンドに完全に没入することができます。
シートおよびドアパネル:快適で包み込まれるようなシートは、カラーおよび有名なサイドリブに見られるように、オリジナルモデルを現代的に再解釈したものです。また、6方向の電動コントロールと4つのランバーポジションも備えています。さらに、ドアパネル、ダッシュボード、コックピット、センタートンネルの内張りには、シートと同じ素材とカラーが採用され、高級感のある空間を演出しています。
テクノロジー – 忘れられないドライビングエクスペリエンス
• 新型33 Stradaleは、アクティブショックアブソーバーを備えたダブルアームサスペンションや、すでにイタリアンブランドの最高性能車両に搭載されている、進化したV6エンジン
など、メイドアットアルファ ロメオのエンジニアリングの粋を結集しています。
• 620PS以上の3.0リッターV6ツインターボエンジンと8速DCTギアボックス、後輪駆動、電子制御式リミテッドスリップディファレンシャルを搭載したモデルと、合計750PSを超える出力を発揮する3つの電動モーターを搭載したBEV構成、全輪駆動、推定航続距離450kmのモデルが用意されています。
• 表示最高速度は333km/h、0-100km/h加速は3秒以下、100km/hから0km/hまでの制動力は33m以下。
• Hフレームアルミニウム製シャシーとカーボンファイバー製モノコック:軽量かつ高剛性の構造により、車両の俊敏性とドライバビリティを最適化。
• 卓越したハンドリングと比類ない快適性を実現するアクティブショックアブソーバー付きダブルアームサスペンションと、路上の障害物に対応するフロントアクスルリフト。
• F1ドライバーのバルテリ・ボッタスとのコラボレーションによるチューニングは、公道での日常使用に適したままでありながら、サーキットカーとしてのドライビングエクスペリエンスを提供します。
新型33 Stradaleの開発を担当したアルファ ロメオチームには、サーキットカーとしてのドライビングエクスペリエンスを提供すると同時に、公道で日常的に使用する場合に、ドライバーがプロでなくても興奮を味わえるようにするという野心的な目標が課せられました。実際、新型33 Stradaleは公道走行が可能な型式認定を受けていますが、優れたレベルの性能、ドライバビリティ、快適性を誇っています。これを確実なものとするため、F1ドライバーのバルテリ・ボッタスと協力する専任のエンジニアチームによって、全33モデルの開発、テスト、認証が行われます。このフィンランド人のチャンピオンは、ヴェルチェッリ県にあるバロッコ性能試験場で車両のチューニングをサポートします。それにより、F1での経験が日常走行に生かされるとともに、アルファ ロメオ独特のハンドリングが保証されます。 世界的なイタリアンブランドの新しい特別仕様車の並外れた性能に最も貢献するコンポーネントは、以下の通りです。
ICEおよびBEV構成:33 Stradaleは、3.0リッターV6ツインターボエンジン(620PS以上)、8速DCTギアボックス、後輪駆動、電子制御式リミテッドスリップディファレンシャルを搭載することも、または3つの電動モーター(合計750PS以上)、全輪駆動、推定航続距離450km(WLTP)のBEV構成にすることも可能です。内燃エンジンは、イタリアンブランドの最高性能車両にすでに搭載されているV6を進化させたものです。新しいエンジンは中央に横向きに搭載され、最高速度は333km/hに達し、0-100km/h加速は3秒以下です。また、ドライバーがセンタートンネルのスイッチで「公道」と「サーキット」ドライブモードを選択できることは言うまでもありません。車両の始動時に作動する「Strada」(公道)モードでは、スムーズなパワーデリバリー、通常のペダル感度、ソフトなサスペンション、フルードトランスミッション、5,000rpm以上で開放されるアクティブエキゾーストバルブなど、快適さとドライビングプレジャーが保証されます。「Pista」(サーキット)モードでは、アドレナリン全開のドライブを楽しむことができます。パワーは最大になり、ペダルの応答性が向上し、サスペンションの剛性が高くなります。仕様としては、V6ツインターボエンジン、高速ギアシフト、トラクションコントロール非作動状態(ESCオフ)でアクティブエキゾーストバルブが常時開放となります。
Hフレームアルミニウム製シャシーとカーボンファイバー製モノコック:ダイナミックな開発とチューニングは、ハイテクプロセスと最も厳しいクラフトマンシップを組み合わせた製造の賜物である、軽量素材を多用した33 Stradaleの高剛性かつ軽量な構造によってもたらされる柔軟性を活用して行われます。Hフレームはアルミニウム製で、ねじれ剛性を最大限に高め、正確で安全な走りを保証する一方、モノコックはカーボンファイバー製です。可能な限り軽量化する必要性に加えて、最も過酷なルートでの俊敏性とドライバビリティを向上させるために、車両の重心を最適化する必要性があったために、これが選択されました。さらに高い剛性と安全性を確保するために、ルーフ構造はカーボンファイバーとアルミニウムで設計され、バタフライドアには特別に開発されたヒンジが採用されています。ウィンドウフレームもカーボンファイバー製で、リアウィンドウはポリカーボネート製です。
サスペンション:新型33 Stradaleは、フロントアクスルとリアアクスルの両方にアクティブショックアブソーバーとセミバーチャルステアリングを備えたダブルアームサスペンション機構を採用しています。この100%アルファ ロメオのテクノロジーは、ステアリングホイールの最適なコントロールと最高のステアリング精度を提供します。また、横方向の加速にも優れ、あらゆる走行状況で最高のハンドリングを実現します。さらに、より優れた快適性をドライバーに提供するために、路面の粗さをフィルタリングすることも可能です。
フロントアクスルリフト:このシステムは、段差やレールなどの障害物を通過する際、または駐車場やガレージに入る際に、車体へのダメージを避けるためにフロントを持ち上げることができます。ドライバーは、時速40km以下での走行中に、センターコンソールの「Assetto」(セットアップ)コントロールを使用してこの機能を作動させることができます。油圧システムにより、障害物を乗り越えるためにフロントアクスルが約50mm上昇します。その後、手動でシステムを解除するか、設定された制限速度を超えるとフロントアクスルは標準の高さに戻ります。
パフォーマンスコントロール:33 Stradaleのエキサイティングなドライビングエクスペリエンスを存分に楽しむために、特定のパラメーターを設定することができます。たとえば、車両が「Pista」モードの場合、ドライバーはセンタートンネルの「クアドリフォリオ」ボタンから「クイックスタート」手順を開始することができます。このシステムは、ギアボックス、トラクションコントロール、パワーに作用し、ホイールのスリップを回避して加速を最大化します。また、「サスペンション」セレクターを使用すると、ドライバーは両方のドライブモードでサスペンションの設定を変更することができます。「Strada」モードの場合はソフトからミディアムに、「Pista」機能が作動している場合はハードからミディアムに切り替わります。
ブレーキシステム:新型33 Stradaleには、アルファ ロメオブレーキバイワイヤブレーキシステムが統合されており、選択されたドライブモードに応じた、ブレーキ圧のコントロールと安定したペダルフィールの両方を可能にします。ブレンボがアルファ ロメオ向けに製造したカーボンセラミックブレーキは、高い性能を保証し、高温時のフェード現象を抑えた反応性の高いブレーキングを実現します。フロントとリアのディスクはベンチレーション方式でパンチングが施され、フロントにはアルミニウム製の6ピストンモノブロックキャリパー、リアには4ピストンシステムが装備されています。クラシックなRosso(レッド)、Nero(ブラック)、Giallo(イエロー)の3色に加え、ご要望に応じてキャリパーを他のカラーソリューションでカスタマイズすることもできます。
「ボッテガ」– 職人によるお客様サービス
• ルネッサンス時代の工房や1960年代のコーチビルダーからインスピレーションを得たアルファ ロメオの専門家チームが、お客様と協力して33台のユニークでエクスクルーシブなモデルをデザイン。
• 新型アルファ ロメオ特別仕様車の全33モデルは、わずか数週間で完売。
• アルファ ロメオのCEOが委員長を務める33委員会は、各部門の責任者で構成され、お客様の要望を承認し、車両の歴史と象徴性が尊重されることを保証します。
純粋な美しさという形で物質と色彩を具現化し、ユニークで再現不可能な芸術作品を創り出すこと。この原則はイタリアルネッサンスに根ざしており、そこでは熟練した職人たちが、お客様の仕様に応じて、魅力的で質の高い品々に命を吹き込んでいました。1960年代の最も有名なイタリアのコーチビルダーのワークショップにも、同じ哲学が適用されていました。自動車メーカーや個人の購入者の依頼を受け、自動車業界で最も美しい象徴的モデルの数々をすべて手作業で製作したのです。今日でも同じ原則が「ボッテガ」に生き続けています。このアルファ ロメオの専門家チームが1年間、お客様と緊密に連絡を取り合いながら、新型33 Stradaleのコンセプトを定め、33台のユニークでエクスクルーシブなモデルをデザインしました。
2022年のモンツァグランプリで購入希望者との最初のミーティングが行われ、コレクターやブランドのファンは、アルファ ロメオ・チェントロ・スティーレの情熱とプライドによって生み出されたこの車両の最初のスケッチを鑑賞することができました。この象徴的なモデルを復活させるというアイデアは、こうしたファンの心を深く打ち、数週間以内に33台すべてが売約済みとなりました。
その後、アルファ ロメオは、1967年に33 Stradaleの設計が承認された、アレーゼの博物館のSala del Consiglio(議会ホール)をボッテガの本部として再開することを決定しました。お客様はそこで、創業者の歴史と象徴性を最大限に尊重しながら、自分のクルマに対する希望を示すことができました。
アルファ ロメオのCEOが委員長を務め、デザイン、ヘリテージ、アレーゼ博物館、製品、戦略的プロジェクト、マーケティング、コミュニケーション、モータースポーツの8つのブランド部門の責任者で構成される33委員会には、大きな責任が課せられました。承認されると、それぞれのお客様の要望はエンジニアリング部門によって検討され、製造が可能かどうかチェックされました。
クラフトマンシップと革新性で、かつてないレベルのカスタマイズを実現
• わずか33台しか生産されないこのモデルは、専用ボディカラー、格調高いコーティング、革新的な素材など数多くのバリエーションに基づき、それぞれがカスタマイズされた唯一無二の存在に。
• アルファ ロメオは、カロッツェリアトゥーリングスーペルレッジェーラを採用し、職人による工程、技術革新、そしてお客様の要望を融合させて、この限定モデルを製作。
• 4種類の専用カラー、異なるカーボンファイバー仕上げ、さまざまなロゴからお客様が選択可能。
• インテリアには、レザーとアルミニウムを使用した「Tributo」と、カーボンファイバーとアルカンターラを使用した「Alfa Corse」の2つのスタイルがあり、どちらも、異なるカラーと仕上げの組み合わせにより、車両の個性を高めています。
わずか33台しか生産されない33 Stradaleは、ボディカラー、内張り、ファブリックのバリエーションから選択してカスタマイズされます。また、アルファ ロメオの歴史に消えることのない自らの署名を残すために、さらに車両をカスタマイズしたいという特別な要望を持つお客様向けに専用のプログラムも用意されています。そのため、完成する「4輪車の最高傑作」は世界に2つと同じものは存在せず、アルファ ロメオの歴史に名を刻むことが期待されます。一台一台が唯一無二の存在となるように設計されているため、各車は専用の手続きに従って特定の車両登録番号で登録されます。具体的には、最初の3文字がアルファ ロメオ「ZAR」ブランドを表し、次の5桁は33の顧客と共有、車両を33STRと定めます。最後の8桁は33のオーナーがカスタマイズでき、顧客の「署名」として識別されます。この識別コードはセンタートンネルの上に刻印され、1960年代のモデルにヒントを得たプレートがリアコンパートメントに配置され、シャシー、エンジン、ギアボックス/バッテリー、モノコックなどのコンポーネントの特異性を証明します。
アルファ ロメオは、最高級のテーラーメイド自動車の分野で確固たる経験を積んできたカロッツェリアトゥーリングスーペルレッジェーラを起用する予定です。同社は世界で最も有名な企業の1つであり、史上最も美しいアルファ ロメオにすでにその足跡を残しています。ビショーネ(蛇)ブランドの「fuoriserie」(カスタム仕様車)は、職人による工程、技術革新、そしてお客様の要望を巧みに組み合わせた限定モデルを生産するという新たなコンセプトを表しています。これは、20世紀初頭にアルファ ロメオが有名なイタリアのコーチビルダーの協力を得て車両を具現化したことと、少し似ています。そして、お客様はカスタマイズの全プロセスに参加して、その願望や夢を具体的かつ現実的なものに変えていくことができます。この車両カスタマイズの道のりをサポートするため、33 Stradaleの構成のベースとなる2つのインテリアスタイリング案(TributoおよびAlfa Corse)が開発されました。クラフトマンシップの柔軟性により、特定のコーティングやボディカラーの使用など、個人的なリクエストも可能であり、その場合は33委員会の承認が必要となります。
まず、お客様は33 Stradaleの歴史を思い起こさせる3つの専用ボディカラーから選択することができます。クラシックなパステルカラーの「Rosso Alfa」、再解釈されたロイヤルブルー、そして「Villa d’Este」として知られる、より洗練されたクリアコートのレッドです。伝説のレーシングカー、Tipo 33レーシングカーへのオマージュとして、ホワイトとレッドのカラーリングで「ドレスアップ」することもできます。また、目に見えるカーボンファイバー仕上げを選択してカスタマイズするオプションもあり、エアインテークのさまざまな構成、側面のクアドリフォリオとアウトデルタの間に貼付するロゴ、クラシックまたは3D構成のフロントグリルの選択も可能です。リアの「Alfa Romeo」サインは、ブラック、ゴールド、シルバーの3色が用意されています。20インチの「Tributo」アロイホイールにも同じカラーが採用され、さらに洗練されたツートーンオプションもあります。そして、ブレーキキャリパーはブラック、レッド、イエローから選択可能で、ダブルテールパイプは艶消しクロムまたはブラックで仕上げることができます。
インテリアについては、新型33 Stradaleには「Tributo」と「Alfa Corse」の2つのベーストリムレベルが用意されています。「Tributo」はレザーとアルミニウムが特長で、アレーゼの博物館に展示されている1967年型33 Stradaleに敬意を表しています。シート、ダッシュボード、ドアパネル、センタートンネルに採用されたビスケットレザーとスレートレザーのツートンカラーの内張りが目を引きます。また、レッド/ブラックやブルー/スレートなど、他のツートーンソリューションも選ぶことができます。一方で、「Alfa Corse」トリムレベルは、カーボンファイバーとアルカンターラの組み合わせによってスポーティさが勝っています。シート、ダッシュボード、ドアパネル、センタートンネルの内張りには、ブラック、レッド/ブラック、ブルー/ブラックなどの色調のアルカンターラとレザーが組み合わされます。
伝説のルーツ
• 美しさと性能が完璧な融合された1967年型33 Stradaleは、アルファ ロメオのコンセプトである「必要な美」を体現しており、世界のモータースポーツ界に君臨していたTipo 33から直接派生したモデルです。
• プロジェクト33は、アルファ ロメオのレースへの復帰を示すものであり、ビショーネ(蛇)ブランドの新たに設立されたレーシング部門であるアウトデルタ(Autodelta)のカルロキティの協力を得て、当時のジュゼッペ・エウジェニオ・ルラギ社長が主導しました。
• 33 Stradaleのデザインは、当時最も偉大な自動車デザイナーの1人であったフランコ・スカリオーネの監修によるもので、細部に至るまでバランス、純粋なライン、エレガンスを追求した傑作となりました。
• 1967年から1969年の間に、わずか18台しか製造されなかった。そのうちの1台が、現在アレーゼの博物館に保管されており、この非常に希少な車両はコレクターの間で垂涎の的となっています。
• 33 Stradaleは、イタリアの自動車や世界のデザインの歴史に名を残すことに貢献した、多くの有名なイタリア人デザイナーにインスピレーションを与えました。
1967年型33 Stradaleは、イタリアンブランドがこれまでに生み出した最も魅力的な車両の1つです。美しさと性能が融合され、アルファ ロメオの重要なコンセプトである「必要な美」、すなわち洗練されたメカニックとそれを包むスタイルとの完璧なバランスが体現されています。アルファ ロメオブランドの将来的なインスピレーションの源であり続ける「fuoriserie」(カスタム仕様車)に壮大な夢を託すことを決意した大胆な先見者たちに敬意を表することで、その歴史を簡単に辿ることができます。
スウィンギング60年代は、経済的再生と社会文化的救済の時代でした。クルマは欲望の対象であり、エレガンス、スピード、排他性を象徴していました。当時、アルファ ロメオを率いていたジュゼッペ・エウジェニオ・ルラギは、多面的かつ文化的な経営者であり、20世紀前半の栄光の後、アルファ ロメオを再び国際的なモータースポーツの舞台に呼び戻そうと考えていました。1925年に開催された第1回グランプリカー世界選手権での勝利から、ミッレミリアでの11回の勝利、ルマン24時間レースでの4年連続勝利、そして、伝説のドライバーであるファリーナとファンジオが参戦した第1回と第2回のF1世界選手権での勝利がモータースポーツにおける栄光の絶頂期として思い起こされます。
1964年、ブランドのルラギ社長は、公式にレースに復帰する時期が来たと考えました。レーシング部門を再構築するため、彼はすでにTZの生産において特権的なパートナーであったウーディネのアウトデルタ社を買収しました。1952年から1957年までポルテッロで働いていたカルロ・キティもアルファ ロメオに復帰し、公式チームのマネージャーになりました。同年、33プロジェクトが開始しました。ルラギは、世間的な成功とメディアの注目を集める「その時のクラス」で戦えるクルマ、つまり、スポーツカーの世界選手権に出場できる車両をチームに求めました。
1960年代半ばに、アウトデルタはアルファ ロメオの工場、とりわけバロッコのテストコースに近いセッティモミラネーゼに移転しました。アルファ ロメオが航空工学からインスピレーションを得てデザインした最初のTipo 33のフレームが、1965年にアウトデルタのワークショップに持ち込まれました。これは、アルミニウム合金製の非対称の「H」型の管状構造で、内部に一体型の燃料タンクが備えらえていました。フロントパネルにはマグネシウム構造が採用され、フロントサスペンション、ラジエーター、ステアリング、ペダルを最適にサポートします。エンジンとギアユニットは後部中央に縦置きで搭載されました。総重量を最低規制重量の600kgに抑えるため、車体はグラスファイバー製でした。またしても、軽さがアルファ ロメオの切り札となりました。
このような大がかりな(そして、革新的な)プロジェクトにとって、短い開発期間は現実的ではありませんでした。33モデルがレースに出場できるようになるまで、ほぼ2年がかかりました。最初のテストでは、TZ2の1,570cc 4気筒が採用されました。そのうちに、8気筒「V」型、排気量2リッター、出力260PSの、まったく新しいエンジンが開発されました。
最初にレースに登場した33モデルは、ロールバーの上に飛び出したエアインテークから、すぐに「Periscopica」(潜望鏡)と呼ばれるようになりました。リエージュ近郊のフレロンでのタイムトライアルがデビューの場に選ばれました。ドライバーは、アウトデルタのチーフテスターを務めるテオドロ・ゼッコリでした。何年にもわたる入念な準備を経て、33モデルは1967年3月12日にモータースポーツの世界に参入しました。そして、すぐに勝利を収めることができ、これを契機に最高峰のサーキットで連戦連勝を記録しました。75年と77年のメイクス世界選手権を含むこの一連の勝利によって、33モデルは世界をリードする存在となりました。
1967年、レース復帰への熱意の波に乗って、レーシングカーであるTipo 33の性能と、日常使用に適した快適性とドライバビリティを兼ね備えた「fuoriserie」(カスタム仕様車)として、アルファ ロメオは個人向けに33台を限定生産することを決定しました。デザインはフランコ・スカリオーネが担当しました。フィレンツェの古くからの貴族の家に生まれたスカリオーネは、軍隊に徴兵されるまで航空工学を学んでいました。その後、彼はリビア戦線に送られ、トブルクで捕虜になりました。1946年末にイタリアに帰国すると、彼は復学しないことを決意し、カーデザイナーになる道を選びました。最初はピニンファリーナで、次いでベルトーネで働き、最終的にはフリーランスになりました。スカリオーネは、自身の技術的な専門知識と独創的な大胆さをすべて33 Stradaleのデザインに注ぎ込み、追求された空気力学と機能性に革新的なスタイルが融合された傑作を生み出しました。
このようにして、アルファ ロメオ33 Stradaleは誕生しました。全高99cmで、垂直に開くドアを備えたこのクーペは、レーシングモデルをベースにした数少ないロードカーの1つであり、56年経った現在でも、洗練された最新モデルを凌駕する優れた技術的ソリューションを受け継いでいます。そのデザインには、フォルムのバランス、ラインの純粋さ、あらゆるディテールのエレガンスが表現されており、言葉にならない車両の美しさの真髄をついています。33 Stradaleのcofangoは、メカニカルコンポーネントへのアクセスを向上させるためフルオープンになります。「公道走行可能な」車両として初めて、地面から1m未満の高さの車両に容易に乗り降りできる「エリトラ」ドアが採用されました。サーキットバージョンとのその他の違いは、ホイールベースを10cm延長してパッセンジャーコンパートメントのスペースを少し拡張したことと、フレームをアルミ製からスチール製に変更したことです。
アルファ ロメオでデザイン以外に心躍る部分はエンジンであり、33 Stradaleも例外ではありません。レーシングバージョンに搭載されたエンジンに由来する、アルミニウムとマグネシウムの合金製、機械式間接噴射型、圧縮比10:1の2リッターエンジンは、8つのV型シリンダーを備え、最高出力230PS/8,800rpm、最大トルク206Nmを発揮します。このようなライトウェイトカーでは、これらの数値は真のスーパーカー性能に反映され、最高速度は260km/h以上、0-100km/h加速はわずか5.5秒でした。伝説的なエンジニア、ジュゼッペ・ブッソが設計し、カルロ・キティのチームが33プロジェクトに適用するために改良を加えたことにより、イタリア自動車の正真正銘の逸品となりました。
33 Stradaleは1967年のトリノモーターショーで正式に発表されました。その数週間前、F1イタリアGPの直前にモンツァサーキットで熱心な専門家たちに先行公開されました。この場所が選ばれたのは偶然ではなく、レースの世界とロードカーの世界のつながりを象徴するものでした。1923年にウーゴ・シヴォッチによって初めて使用され、1960年代以降、最高のスポーツ性能を誇るアルファ ロメオの公式シンボルとして採用されたクアドリフォリオ(四つ葉)の存在によって、その絆が固く結ばれています。
発売当時、33 Stradaleは市場で最も美しく、最も高価なスポーツカーであり、最も有名な競合モデルが600万~700万イタリアリラだったのに対し、約1,000万リラで販売されました。1967年から1969年の間に、わずか18台しか製造されませんでした。そのうちの1台が、現在アレーゼの博物館に保管されており、この非常に希少な車両は世界中のコレクターの間で垂涎の的となっています。長年にわたり、多くのイベントや展示会、コンクールデレガンスで賞賛され、世界の自動車の象徴として地位を固めてきました。
フランコ・スカリオーネのインスピレーションと、Tipo 33から直接受け継いだテクノロジーによって生み出された33 Stradaleは、その不滅の美しさにより、アルファ ロメオを代表する象徴的モデルの1つになりました。この魅力は、その時代の偉大なデザイナーたちの解釈によって長年にわたって育まれてきました。実際、33 Stradaleの18台のシャシーの一部は、20年にわたる自動車設計を先取りしたプロトタイプの製作に使用されました。最初のドリームカーは、マルチェロ・ガルディーニがベルトーネのためにデザインしたアルファ ロメオCaraboで、1968年のパリモーターショーで展示されました。その後、3つのピニンファリーナプロジェクトが続きました。同年のP33 Roadster GS、1969年の33/2 Coupé Speciale、1971年はP33 Roadster GSのシャシーを受け継いだCuneoです。1969年のIguanaは、イタルデザイン(Italdesign)が設立間もない会社だった頃にジョルジェット・ジウジアーロがデザインした最初のアルファ ロメオでした。数年後、ベルトーネが発表した「未来的」な1976年のNavajoが追加されました。つまり、33 Stradaleはアルファ ロメオの歴史だけでなく、イタリアンデザインの歴史にも名を刻んだ伝説的なモデルなのです。
2023年8月30日、イタリア ミラノ発
※ 上記は、本国のプレスリリースを一部意訳したものです。
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