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SABIC、高温対応コンデンサ向けELCRES™誘電体フィルムの 低損失を示す最新データをPCIM ASIA2023 で発表

2023年8月17日

  

SABIC、高温対応コンデンサ向けELCRES™誘電体フィルムの
低損失を示す最新データをPCIM ASIA2023 で発表

  

化学業界の世界的リーダーであるSABIC は、2023 年8 月29 日から31 日まで中国・上海で開催されるPCIM Asia 2023(ブース#2B10)において、高温対応コンデンサでの使用に適した高耐熱ELCRES™ HTV150A 誘電体フ ィルムについて、内部損失の大幅な低減に関する最新データを発表する。ELCRES HTV150A フィルムは、ポリ エチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)など他の高耐熱材料と比べ、150°C ま での高い動作温度で安定した性能を維持し、最大周波数100kHz の環境において損失を40%低減することがで きる。

ELCRES HTV150A 誘電体フィルムの低損失化は、内部発熱の低減、動作効率の向上、ホットスポット温度の安 定化を実現し、より柔軟なコンデンサ設計を可能にする。また、このフィルムの損失低減は、コンデンサに おける損失減少に寄与するものである。

現在、ELCRES HTV150A 誘電体フィルムは、アジア太平洋地域の蒸着メーカー、コンデンサメーカーおよび OEM へ供給することが可能であり、アジア地域の企業数社がコンデンサ向けにフィルムを評価している。

SABIC で樹脂設計および新規事業部門のシニアマネージャーを務めるEd Kung は、「ELCRES HTV150A フィルム の開発にあたり、SABIC の研究者は熱的および電気的な応力に対するポリマーの挙動に関する知見を活用しま した。研究者たちは、対象となる温度範囲と周波数範囲において、低損失の材料組成を選定したことで素晴 らしい結果を達成しました。このフィルムは高い動作温度や周波数においても低損失を実現することで、新 しいインバータシステムの設計や次世代SiC(炭化ケイ素)パワーモジュールの導入推進に貢献します」と話 している。

SABIC は8 月30 日13:20~13:40 に出展社フォーラムにおいて、コンデンサフィルム・ソリューションの詳細 を紹介する。

既存材料と比べて低い内部損失
SABIC は、日本のコンサルティング会社であるマシン・テクノロジー株式会社と協力して、電気自動車(EV) パワートレイン・インバータ向けDC リンク用パワーコンデンサで使用されるELCRES HTV150A フィルムの性 能に関する研究、テスト、検証を進めている。この継続的なコラボレーションによって、ハイブリッド車、 プラグイン・ハイブリッド車、およびバッテリー電気自動車(xEV)技術を支えるELCRES HTV150A フィルム の有用性が確認されている。

米マサチューセッツ州ピッツフィールドのSABIC ポリマー加工開発センターで製膜された単層フィルムの試 験では、他の高耐熱材料の挙動とは対照的に、ELCRES HTV150A フィルムは高周波および高温環境にさらされ た際の内部損失が大幅に減少することが示された。これは、最高150°C の動作温度範囲を有するSABIC 誘電 体フィルムを用いて製造されたDC リンク用パワーコンデンサは、過酷なホットスポット温度に耐えることが できることを示している。PET やPEN などの競合高耐熱フィルムは125°C を超えると損失が増加するため、 これらの動作温度は125°C 未満に制限されている。さらに、ELCRES HTV150A フィルムは、要求される温度範 囲および周波数範囲にわたって優れた誘電特性を保持することができる。

マシン・テクノロジー社の代表取締役社長である加瀬部 強 氏は、「 とマシン・テクノロジー社は、コンデンサ材料のテストや検証に厳格な手法を用い、共同でお客様をサポートしています。このプロセスを通じて得られたデータによって、他の高耐熱材料と比較した フィルムの性能について、コンデンサメーカーに情報を提供しています。業界が炭化ケイ素(SiC)やその他の先端技術をベースにしたパワートランジスタにシフトする中、こうしたデータは新しいコンデンサの設計を進める上で指針となるでしょう」と話している。

マシン・テクノロジー社は、コンデンサの開発や製造に長年携わってきた経験豊富なエキスパートで構成されており、研究開発のサポートや技術論文の発表など、積極的に業界の進展に関与している。

プロフェッショナル・グレードのパワーコンデンサに対応する高い性能
誘電体フィルムは、動作温度 および最大周波数 の環境で安定した性能を発揮する業界初のコンデンサ用フィルムであり、安定した静電容量、高い絶縁抵抗、優れた誘電性能を提供する。このフィルムは、従来のポリプロピレン(PP)フィルムが 以上の環境で直面する大幅な性能低下の課題にも対応することができる。金属蒸着された および の フィルムを用いて製造されたコンデンサは、低容量変化および安定した絶縁抵抗を示し、 で 時間の標準電気および寿命試験をクリアしている。このほか は、すべての動作温度範囲における高い絶縁破壊強度、良好な自己修復性、アルミニウムや亜鉛に対する優れた付着性を発揮する。

このフィルムは、フィルム 箔電極およびフィルム 金属蒸着電極の双方で使用できることが、お客様によって検証されている。 の フィルム製品の主な特長とメリット、代表的な特性、潜在的な用途については、 の新しい製品資料(英語)を参照。

PCIM Asia 2023は 8月29日から 31日まで中国・上海で開催される。

  

以上

  

フォトキャプション

の ™ フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)など他の高耐熱材料と比べ、 までの高い動作温度で安定した性能を維持し、最大周波数 の環境において損失を 低減することができる。 誘電体フィルムの低損失化は、内部発熱の低減、動作効率の向上、ホットスポット温度の安定化を実現し、より柔軟なコンデンサ設計を可能にする。

  

  

  

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