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マークフォージドが、メタルバインダージェット式金属3Dプリンタを北陸に導入
2023年5月1日
マークフォージドが、メタルバインダージェット式金属3Dプリンタを北陸に導入
産総研が新設する「北陸デジタルものづくりセンター」で最先端技術の普及を推進
マークフォージド・ジャパン株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:トーマス・パン)とニデックマシンツール株式会社(滋賀県栗東市、代表取締役社長:二井谷春彦)は、産業技術総合研究所(以下、産総研)が新設する研究開発拠点「北陸デジタルものづくりセンター」に、メタルバインダージェット式金属3Dプリンタの設置が完了したことを発表しました。同センターは産学官の連携を促進し、地域に根付いた技術を活用した新しい産業の育成を目的に、2023年5月下旬に福井県坂井市で開所する予定です。
3Dプリンティングとして知られるアディティブ製造(AM)とは、プラスチック、金属、複合素材を積層、または3次元的に付加していくことで立体物を作る技術です。最近では、品質とコストパフォーマンスも実用レベルに達してきていることから、AMは航空宇宙、防衛産業、重工業、ヘルスケア、半導体、自動車やコンシューマー製品などの産業分野において、研究開発だけではなく、工場やものづくりの現場でも幅広く使われ始めています。AMを活用することで、コストパフォーマンスの向上をはじめ、リードタイムの短縮、従来のサプライチェーンへの依存度の低減や、デジタル在庫による現物在庫の削減など、さまざまなメリットが得られます。
今回導入されたメタルバインダージェット式⾦属3Dプリンタ、DM P2500は、従来のレーザや電子ビームを金属のパウダーベッドに照射するタイプの金属3Dプリンティングと異なり、写真レベルの高解像度で描画できるインクジェットで、粉末金属にバインダーを選択的に塗布することで造形します。複雑形状の金属パーツなどを、高精細かつ非常に滑らかな表面仕上がりで、しかもレーザ式などに比べて10倍以上もの速度で造形ができるため、試作だけではなく量産対応が可能になります。デジタルデータだけで、必要なものを、必要な時に、必要な場所でつくる「分散型ものづくり」を可能にする先進製造テクノロジーと位置付けられています。
マークフォージド社と連携して、造形サービスやアフターサービスの提供により同社の金属3Dプリンタの普及、販売に協力するニデックマシンツール株式会社の二井谷春彦代表取締役社長は、次のように述べています。「この度、北陸デジタルものづくりセンターに、高い造形精度と生産性を誇る金属3Dプリンタ、DM P2500を導入できたことで、これから数多くの先進的な応用技術が生まれ、日本における製造革新の起爆剤になると確信しています。」
また、マークフォージド・ジャパン代表取締役社長のトーマス・パンは、次のように述べています。「メタルバインダージェット式の金属3Dプリンティングは、革新的なものづくりを実現するための鍵となる金属造形の最新技術です。北陸デジタルものづくりセンターに設置できたことで、産官学で連携することの相乗効果が生まれ、日本におけるAMの導入と活用がさらに加速することを期待しています。」
マークフォージドについて。ニューヨーク証券取引所に上場するMarkforged(NYSE: MKFG)は、工業生産をオンデマンドで必要な時に必要な場所に提供することで、製造における靱性と柔軟性を高めます。信頼性が高く、インテリジェントで使いやすい3Dプリンティングの統合的なAMソフトウェアプラットフォームにより、あらゆるメーカーが金属ならびに樹脂複合素材を材料とする耐久性の高い最終部品を、いつでもどこでも製造できる「分散型ものづくり」を可能にします。日本を含めて世界70カ国以上で、10,000社以上のお客様が当社AMソフトウェアプラットフォームを利用してサプライチェーンを強化しながら、従来の製造における限界を克服しています。マークフォージド社はマサチューセッツ州ウォルサムに本社を置き、プラットフォームを支えるAMハードウェア、ソフトウェア、材料の設計および開発を行っています。詳細については、www.markforged.comをご覧ください。
マークフォージドのDM P2500メタルバインダージェット式⾦属3Dプリンタ https://www.amchronicle.com/news/digital-metal-triples-speed-of-dm-p2500-3d-printer-with-software-upgrade/ |
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