ニュース
DS-3000 “ESUFEEL” シリーズ サーボ解析システムの発売【小野測器】
2012年10月10日
電子計測器の製造および販売を展開する㈱小野測器(本社:横浜市港北区、代表取締役社長:小野雅道)は、PCベース新型サーボ解析システムを12月3日より発売いたしますので、下記の通りお知らせいたします。
1. 背景・主旨
近年、自動車をはじめとした様々な製品が電動化の方向に向かっており、モータを利用した製品の制御特性評価のニーズが高まってきております。2002年6月にリリースした現行機(DS-2000シリーズ サーボ解析システム)は、その高い操作性・機能性をご評価頂き、数多くのユーザ様にご利用され続けてきました。今回、基本性能を向上し、新機能を搭載した「DS-3000 “ESUFEEL”シリーズサーボ解析システム」を発売いたします。
2. 製品の特長
① 制御+NV(騒音振動)ハイブリッド解析
・ DS-3000ソフトウェア“ESUFEEL”上で、モードを切り替えるだけで、機械制御特性計測(サーボモード)、騒音振動計測(FFT 周波数解析モード)を各々行うことができます。
例えば、デジタルビデオカメラの手振れ補正制御特性と、振動周波数特性などの計測を合わせて行うことが可能です。
② PCベースならではの多彩なグラフ表現、ファイル管理の簡便性
・ 計測対象の制御特性(周波数応答関数)をボード線図やナイキスト線図など、様々なグラフを同時に表示することができます。これにより、特性の評価が容易に行えます。
・ 計測データは、クリップボード経由で直ぐにExcelなどへ読み込んで二次処理などを行うことができます。
③ 計測中の時間波形、スペクトルもモニタ可能
・ 入力信号の時間波形やその周波数スペクトルが計測中にモニタできるので、計測ミスを直ぐに判断することができます。
④ 2種類の計測モードが選択可能(FRAモード、FFTモード)
・ 周波数応答関数を高い周波数分解能で計測することのできるFRA モード、短時間で計測することのできるFFT モード、2種類の計測モードが選択できます。計測シーンや目的に合わせて最適なモードを選択できます。
⑤ 高精度ハードウェア(100kHz 入出力ユニット)
・ 周波数応答関数を正確に計測するには、使用するハードウェア自身の計測誤差も極力小さくなっている必要があります。特に入力部のチャンネル間誤差(振幅および位相)は重要であり、今回開発した100kHz 入出力新型ハードウェアは、この精度を大幅に向上させました。
3. 主なユーザ、これから利用が期待できる分野
モータメーカ : DCモータ、ACモータ、パルスモータの制御特性
家電・OA機器メーカ : 光ピックアップ、HDDヘッドアクチュエータの制御特性
センサ部品メーカ : MEMSなどの共振特性
音響機器メーカ : 音響機器の周波数特性、スピーカインピーダンス計測
電池メーカ : バッテリの内部インピーダンス計測
4. 主な仕様
◆ 計測チャンネル数 : 2chまたは4ch(入力)/1ch(出力)
◆ 測定モード : FFTモードまたはFRAモードから選択可能
◆ 計測周波数範囲 : 0.01Hz~100kHz(FRAモード)
◆ ダイナミックレンジ :140dB(FRA モード)、90dB(FFTモード、100kHz ユニット)110dB(FFTモード、40kHzユニット)
◆ アイソレーション : 入力間 および、入出力間50Vrms の耐圧
◆ ch間振幅精度 : ±0.05dB以内(0-20kHz)、±0.1dB以内(20k-100 kHz)
◆ ch間位相精度 : ±0.3deg 以内(0-20kHz)、±0.7deg以内(20k-100kHz)
◆ 計測表示グラフ : ボード線図、ナイキスト線図、コクアド線図、ニコルス線図、コールコール表示(周波数応答関数)、時間軸波形(入出力)
※周波数応答関数を様々な形式で表示することが可能
◆ 振幅制御機能 : 任意のチャンネル基準で振幅一定あるいは加速度、速度、変位レベルで一定となるように振幅を制御可能
◆ オート分解能機能 : 計測対象の周波数特性(曲線の形)に合わせて、最適な分解能を自動的に判断して解析可能
◆ 加算機能オプション : 制御特性を計測する際に必要な、外乱ノイズを付加するための加算入力端子を、ハードウェア本体に内蔵(100kHz システム限定)
◆ 解析グラフ保存 : 解析画面をテキスト形式ファイルにて保存可能、コピー&ペーストも可能
5. 販売製品および構成例
◆ 販売製品
<ハードウェア>
・ 2CH100kHz帯域入力ユニット(DS-0366)
・ 1CH100 kHz帯域信号出力ユニット(DS-0373)
・ 加算機能オプション(DS-0374)
◆ 販売構成例
<100kHz サーボ解析システム>
・ 100kHz ハードウェア(2CH入力+1CH出力)
・ 加算機能オプション
・ インターフェースカード+ケーブル
<ソフトウェア>
・ サーボ解析機能(DS-0342)
・ サーボ解析機能
システム価格 2,485,000円(税込¥2,609,250)
※サーボ解析機能(ソフトウェア)は既存DS-3000_40kHzハードウェアでも使用することができます。
6. 販売計画
◆ 初年度販売予定台数 60セット
株式会社小野測器ホームページはこちら