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メルセデス AMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition を発表

2023年1月11日

  

メルセデス AMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition を発表

  

・ F1 テクノロジーを採用した駆動システムを採用

・ リアにバッテリーとモーターを搭載したプラグインハイブリッドモデル

・ バッテリーを直接冷却し優れた性能を維持

・ 全国限定 35 台

 メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野金太郎、本社: 東京都品川区)は、 メルセデス AMG GT 4 ドアクーペのトップパフォーマンスモデル「メルセデス AMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」(以下、GT 63 S E PERFORMANCE)を発表し、本日より 2023年 1 月 25 日(水)18:00まで弊社 WEBサイトにて仮予約の申込みを受け付けます。 なお、販売台数(35 台)以上の申込みがあった場合には抽選とさせて頂きます。 お客様への納車は 2 月以降順次予定しております。

 「メルセデスAMG GT 4 ドアクーペ」は、メルセデスAMG社の独自開発による新たな スポーツカーです。メルセデスAMGのアイデンティティである、究極のハイパフォーマンス を持ちながら、官能的なデザインと快適な室内空間および4ドアの利便性を兼ね備え ており、パフォーマンスやデザイン性を追求しながらも、日常生活での使い勝手も 妥協したくないお客様のご要望に応えるモデルです。

  

メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Editionの主な特長

F1 テクノロジーを採用した駆動システム
 GT 63 S E PERFORMANCE の駆動システムは、4.0L V8 ツインターボエンジンに交流 同期モーターと AMG 自社開発の高性能バッテリー、それに AMG のパフォーマンス志向 連続トルク可変配分四輪駆動システムの 4MATIC+を組み合わせたもので、4.0L V8 ツインターボエンジンと電気モーターの組み合わせによりシステム出力 620kW (843PS)、最大システムトルク 1,400N・m 以上を発生します。また、0-100km/h 加速 をわずか 2.9 秒、200km/h まで 10 秒未満、最高速度は 315km/h に達します。

 出力 150kW(204PS)の交流同期モーターはリアアクスルに搭載されており、電動シフト式 2 速トランスミッションおよび電子制御式リミテッド・スリップ・デフとともにコンパクトな エレクトリックドライブユニット(EDU)にまとめられています。専門的には P3 ハイブリッド (変速機内あるいは変速機よりも下流に電機モーターを置く)と呼ばれるレイアウトです。

 軽量の高性能バッテリーもリアアクスル上方に搭載されています。このコンパクトな 設計レイアウトには以下のメリットがあります。

• 電気モーターがリアアクスルを直接駆動するため、動力をよりダイレクトに トラクションに変換でき、発進時や加速時、追い越し時などに追加的な加速力 (ブースト)を得ることができます。

• 電気モーターのパワーはその性質上、最大トルクが瞬時に立ち上がるため、 きわめて俊敏な発進/加速が可能となります。

• 電子制御式リミテッド・スリップ・デフが一体化されているので、後輪左右へも 駆動力が適正配分されることから、例えばコーナー出口での再加速時の アジリティがさらに向上したほか、トラクションが確実に確保されるので高い 走行安全性も実現しています。

• リアアクスルのスリップ量が増えると、4 輪のトラクションバランスを高めるため、 電気モーターの駆動力が必要に応じてフロントホイールにも伝達されます。 この作動は、トルク連続可変配分式四輪駆システムがプロペラシャフトとフロント ホイールのドライブシャフトを介して機械的に行います。

• EDU をリアアクスルに直接取り付けることで、車両の前後重量配分とアクスル 荷重配分が改善されて、ハンドリング性能の向上に寄与しています。

• 回生ブレーキによる熱エネルギーの回収は、エンジンおよびトランスミッション による機械損失、油圧損失をシステムとして最小限に抑える AMG のコンセプト により、きわめて高い効率を実現します。

• リアアクスルの自動変速式 2 速トランスミッションは、俊敏な発進から高速走行時 の安定的な連続出力に至るまで、広い範囲をカバーできます。2 速への切り 替えは、電気モーターの最高回転数である 1 万 3,500rpm に相当する車速 約 140km/h に達するまでの間に、電動アクチュエーターによって行われます。

AMG 高性能バッテリー
 AMG ハイパフォーマンスバッテリー(HPB)の開発は、メルセデス AMG ペトロナス F1 チームが使用している F1 ハイブリッドレーシングマシンの、きわめて苛酷な条件下で 実証済みの先進テクノロジーを元に進められました。AMG 高性能バッテリーは、高出力 を頻繁に繰り返し発生できる能力と軽量構造とを兼ね備えることで、クルマの総合的な パフォーマンスを高めています。さらに、充電速度が速いことと出力密度が高いことも 特長で、これによって、アップダウンのあるワインディングを高速走行する場面などでは、 上りでただちに 100%のパワーを引き出すことができる一方、下りでは強力な回生 ブレーキが実現できます。

連続出力 70kW、最高出力 150kW
 GT 63 S E PERFORMANCE に搭載されるハイパフォーマンスバッテリー容量は 6.1kWh で、連続出力 70kW、最高出力 150kW(10 秒間)を発揮します。また、わずか 89kg と軽量であることから、出力密度は 1.7kW/kg と高い値となっています。このバ ッテリーは、航続距離を最大化することより、速やかな放電と充電を行えることを重点 に設計されたものですが、EV 走行可能距離も 12km*1 と実用的なレベルを確保してお り、例えば深夜や早朝の住宅地などでは静かに排出ガスを出さずに走行することが できます。
*1:WLTC モード一充電走行距離

バッテリーセルを直接冷却
 この AMG 400V バッテリーが高性能を実現する土台となっているのが、革新的な 直接冷却方式です。非導電性の液体をベースとする高度な冷却液を循環させて 560 個 のセルすべてを個別に直接冷却する方式を初めて採用し常に最適な作動温度に 保たれます。

 直接冷却方式を採用するために、厚さわずか数ミリという新しい薄型冷却モジュールを 開発しました。約 14L の冷却液を高性能電動ポンプでバッテリーの上から下まで 全体に循環させて各セルを冷却するとともに、バッテリーに直接取り付けられた油水 熱交換器内も通過します。こうして熱は車載の 2 つの低温(LT)回路の一方に伝えられ、 そこからまた車両のフロントにある LT ラジエターに伝わって、そこで外気中へ放出 されます。バッテリー内の熱分布を均一に保つように考えられたシステムです。

 その結果、バッテリー温度は充放電の頻度に関係なく、平均 45°Cという最適な 動作温度範囲内に常に保たれます。高速走行時などバッテリーが高温となる過負荷 時には、直接冷却によって温度を下げる保護メカニズムが設けられています。AMG ハイパフォーマンスバッテリーはサーキットでハイブリッドモードによる高速走行を行うな ど、加速(バッテリーが放電する)と減速(バッテリーが充電される)が頻繁に発生する場 合でも優れた性能を維持します。

 出力密度がきわめて高いセルの使用は、有効な直接冷却があって初めて可能に なります。セルを個別に冷却する直接冷却方式により、バッテリーシステムはきわめて 小型軽量なものとなりました。さらに軽量かつ強固な衝突構造を備えるアルミニウム製 ハウジングを採用したことも、軽量化が実現できた要因のひとつです。この衝撃吸収 構造により最高水準の安全性が確保されました。

AMG ダイナミックセレクト
 AMG ダイナミックセレクトには「Electric(電動)」、「Comfort」、「Sport」、「Sport+」、 「RACE」、「Slippery(滑りやすい)」、「Individual」の 7 つのモードがあり、新しい駆動技術 に合わせて精密な設定が施されているため、GT 63 S E PERFORMANCE の特性を 効率重視からダイナミックなものまで広い範囲にわたって変化させることができます。 ドライブモードによって、駆動システムとトランスミッションのレスポンス、ステアリング特性、 サスペンションの減衰特性、サウンドなど、主要なパラメーターが変更されます。モード の選択は、センターコンソールのロッカースイッチまたは AMG ドライブコントロール スイッチで行います。

 通常、GT 63 S E PERFORMANCE は、電気モーターが駆動できるだけのバッテリー残量 があれば、ドライブモード「Comfort」で静かに発進します(「サイレントモード」)。 エンジンスタートボタンを押し、コックピットディスプレイには「Ready」のアイコンが現れ、 GT 63 S E PERFORMANCE が走行できる状態であることを示します。さらに、室内には AMG ならではのパワフルに響く始動音がスピーカーから流れます。発進可能な状態 にあることを音でもフィードバックする機能です。あとはアクセルペダルを軽く踏むだけで クルマは動き始めます。

 電気モーターのみで走行する場合は、車速に応じて変化する専用の低周波 AMG サウンドを前後のスピーカーから車外に発することで、GT 63 S E PERFORMANCE が近 づいていることを周囲に対して知らせます。室内でもわずかに聞き取れるので、 乗員向けのフィードバックにもなります。この AMG サウンドは約 50km/h まで発生し、 その後は徐々に音量が小さくなっていきます。

 50km/h 以上では、センターコンソールまたはステアリングホイールのサウンドボタン (周波数の波形記号が表示されたボタン)により、「バランス」と「パワフル」の 2 種類のサウンドエクスペリエンスを選択できます。エンジンが始動すると、すでに選択して いる設定に応じてエグゾーストサウンドが変化します。

• ドライブモード「Electric」:EV の走りに焦点を合わせたモードです。発進から 130km/h まで電気モーターのみでの走行が可能で、エンジンはその間は常に OFF となります。電気モーターは AMG のパフォーマンス志向 4MATIC+のコンポー ネントに機械的に接続されていることから、いつでも四輪駆動とすることができます。 例えば、後輪が突然大きくスリップすると、電気モーターの動力はプロペラシャフト とドライブシャフトを介して前輪にも伝えられます。バッテリーが消耗してしまった 場合や、ドライバーがより大きなパワーを要求する場合には、インテリジェント 走行制御により「Comfort」モードに切り替わり、エンジンが始動して駆動力を確保 します。

• ドライブモード「Comfort」:発進は、ほとんどの場合電気モーターで行い、その後は エンジンと電気モーターを状況に応じて使用します。例えば住宅地や都市 中心部などを低速で走る場合には EV 走行、郊外道路や高速道路では両方を 使用するハイブリッド走行となります。これにより全体としてバランスの取れた、 燃費節約型の走りとなります。AMG スピードシフト MCT 9 速トランスミッション が早めにシフトアップを行うセッティングになることもこれに一役買っています。 サスペンションとステアリングの設定は快適性を重視した設定です。

• ドライブモード「Sport」:エンジンと電気モーターを使って発進し、その後は状況 に応じて両者を組み合わせて使用します。電気モーターはより大きなブースト 効果として働きます。アクセルのレスポンスがより俊敏となるほか、シフト時間 が短縮され、シフトダウンのタイミングも早まるため、スポーティな乗り味が 強調されます。サスペンションとステアリングもよりダイナミックな設定となります。

• ドライブモード「Sport+」:エンジンと電気モーターで発進し、その後は状況に 応じて両者を組み合わせて使用します。電気モーターのブースト性能はいっそう 高められます。スロットルレスポンスがさらに鋭くなるほか、シフトアップ時には 瞬間的にシリンダーを停止する制御によりシフト時間が最適化されるため、 きわめてスポーティな特性へと変化します。また、アイドリングの回転数を高め、 より素早い発進を可能にします。サスペンション、ステアリング、パワートレイン はいっそうダイナミックな設定となります。

• ドライブモード「RACE」:サーキットできわめてダイナミックな走行を楽しむための モード。すべての項目がパフォーマンスを最大限に高めるセッティングとなりま す。発進はエンジンと電気モーターで行い、その後は状況に応じて両者を組み 合わせて使用します。強力な加速を行う場合は、電気モーターが最大のブースト パワーを発揮してエンジンを補助します。パワーがあまり必要とされない状況 ではバッテリー充電を積極的に行い、利用できる電力量を最大限保ちます。

• ドライブモード「Slippery」:滑りやすい路面を安全に走れるよう、パワーを落とし、 トルクカーブをフラットに保ちます。電気モーターのみでの走行と回生ブレーキ 調整はできなくなります。

• ドライブモード「Individual」:ドライブ、トランスミッション、AMG ダイナミクス、 サスペンション、ステアリング、エグゾーストシステムの設定を個別に選択して 組み合わせることができます。

 ハイブリッド駆動は、車両運動特性の制御にも役立っています。いずれかのホイール のスリップが過大に増加すると、ESP ®によるブレーキ介入に代えて、電気モーターに よるトラクション制御を行います。具体的には、リアのリミテッド・スリップ・デフを介して後輪に伝達される電気モーターの駆動トルクを制御システムにより低減するもので、 このため ESP®の介入は基本的に不要となり、限界付近でようやく介入することになります。 ESP の介入を限定的にすることにより、エンジンの出力を絞る制御が最小限となるため、 エンジンの高トルクを保ったままのドライビングが可能となります。さらに、ブレーキング時 に通常は失われてしまう熱エネルギーを回生してバッテリーを充電することも可能です。

回生ブレーキの強さは 4 段階選択式
 高性能バッテリーが直接冷却により約 45°Cの最適な温度範囲に常に保たれることで、 回生ブレーキについても最適化が可能となりました。通常のシステムでは、回生ブレーキ のレベルが高くなるとバッテリーの温度が大きく上昇することから、回生量を制限しなければ ならないことが難点となっています。

 回生ブレーキは、アクセルから足を離す、すなわちブレーキペダルを踏まない空走 状態でスタートします。このときバッテリーが充電されることで大きな制動力が発生し 車両は減速できるので、摩擦ブレーキによるブレーキパッドの摩耗が軽減されます。ま た、回生ブレーキの強さや交通状況によっては、摩擦ブレーキをまったく使わずに制 動できる場合もあります。回生ブレーキの強さは 4 段階に分かれており、右側の AMG ドライブコントロールスイッチで切り替えることができます。これは、「Slippery」モード 以外のすべてのドライブモードに適用されるもので、選択されているドライブモードに 応じて異なる設定でエネルギー回収が行われます。

• レベル 0:エンジンとマニュアルトランスミッションを搭載した従来型の自動車で クラッチを切った場合と似た反応となります。アクセルを離した際にほぼコース ティング状態で走ります。回生量は非常に少なく、エンジンを停止した状態では、 ドライブトレインの摩擦損失を最小限に抑えられます。

• レベル 1:標準設定。このレベルから回生ブレーキはドライバーにも感じられる程度 に行われます。通常のエンジン車でクラッチを繋いだ状態の減速度に相当します。 • レベル 2:さらに強い回生ブレーキ。ク通常走行時ではほぼブレーキを踏む必 要がなくなります。

• レベル 3:エネルギー回収量が最大となります。走行状態によっては、100kW 以上の電力をバッテリーに回収できる場合もあります。

• ドライブモード「RACE」の特別機能:サーキット走行では、最大限にタイムを 縮めるために繊細なブレーキングがドライバーに求められます。ドライブモード の「RACE」では、回生ブレーキの強さが自動的にレベル 1 に設定され、限界域 においてドライバーがコントロールしやすいブレーキ性能を実現します。

ツインスクロールターボチャージャーを 2 つ搭載した AMG 4.0L V8 ツインターボエンジン
 GT 63 S E PERFORMANCE が搭載する AMG 4.0L V8 ツインターボエンジンは、最高出力 470kW(639PS)、最大トルク 900N・m のパワーユニットです。しかも、最大トルクを 2,500~4,500rpm と広い回転域で発生します。こうした特性により、発進時点から 320N・m の最大トルクを発生する電気モーターとの相性抜群なエンジンとなっています。

 高出力の実現にも寄与する 2 個のツインスクロールターボチャージャーは、低回転域 での最適なレスポンスと、中高回転域での力強いパワーの伸びを両立させています。 また、タービンハウジングが 2 つに分割され、並行するフローポートとなっています。 これに加えてエグゾーストマニホールドも 2 本に分かれているため、タービンホイール に働く排出ガスの運動量を個別に制御することが可能となっています。一方のエグゾ ーストマニホールドには、同一シリンダーバンクの 1 番目および 2 番目のシリンダー からの排気が、他方には 3 番目および 4 番目のシリンダーからの排気が、それぞれ供給されます。これは、シリンダー間の相互干渉を防いでガスサイクルを改善する ためのもので、これにより排圧が低減され、排気の抜けが改善されます。

電装品に電力を供給する BSG
 BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)は、ジェネレーターとスターターを 1 つのモーターに統合したもので、出力は 10kW(14PS)となっています。エンジンを 始動させるほか、例えば、赤信号停車時に高電圧バッテリーの充電レベルが低電圧 の車載電気システムをサポートするのに十分でない場合などに、クライメートコント ロールやドライビングライトなどの電装品に対して基本的な電力を供給します。なお、 この BSG は 400V 高電圧電気システムに組み込まれているため、レスポンスがきわめて 良好です。

サスペンション: AMG RIDE CONTROL+エアサスペンションを標準装備
 AMG RIDE CONTROL+エアサスペンションは、セルフレベリング機構付きマルチ チャンバーエアサスペンションをベースに、減衰力特性の調整が可能な電子制御 アダプティブダンパーと組み合わせたシステムで、ダンパーにはプレッシャーリリーフ バルブを2個採用しています。1つはダンパーの伸び側で発生するリバウンドダンピング を制御するバルブ、もう1つは縮み側で発生するコンプレッションダンピングを制御 するバルブです。これにより、ダンパーの伸び側と縮み側をそれぞれ制御することが 可能となりました。最小減衰力と最大減衰力の幅を広げ、制御マップの柔軟性を さらに高めることで、快適性を高める一方で、スポーティなドライビングダイナミクスの 両立を実現しました。

 基本設定は AMG ダイナミックセレクトのドライブモードにより選択することが可能で、 ボタンを押すだけでハンドリング特性を変更できます。例えば、「Sport+」モードでは きわめてダイナミックな設定、「Comfort」モードでは滑らかなクルージング向けの設定 となります。これに加え、ドライブモードとは独立したチューニングを 3 段階で調整 できる専用のボタンも設けています。

 GT 63 S E PERFORMANCE はこのほか、統合型車両運動特性制御システムの AMG ダイナミクスも搭載しています。ESP®(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)の 制御戦略や、四輪駆動、電子制御式リミテッド・スリップ・デフ(リア)を最適化することで、 車両の安定性を損なうことなくアジリティを高めるものです。

 AMG ダイナミクスで特に注目すべき点は、クルマがどのように反応すべきかを判断 する能力を備えていることです。そのためにシステムは、速度や横方向加速度、ステア リングの舵角、ヨーレートなどを検出するセンサーを利用します。高度なフィードフォワード 制御を行うことで、ドライバーの入力やセンサーからのデータをもとに、ドライバーが 望む車両挙動を先取りします。しかもシステムの介入が乗員に気づかれたり、不快に 感じられたりすることはありません。優れたコーナリング性能と最適なトラクション、そ れに高い安定性を伴う非常に信頼性の高いドライブフィールを得ることができます。

• AMG ダイナミクス「ベーシック」は、ドライブモードの「Comfort」と「Electric」に 割り当てられるもので、ヨーを強く抑制した、きわめて安定した走りとなります。

• 「アドバンスト」は「Sport」モードで起動し、中立的なバランスが保たれます。 ヨー抑制が緩和されるほか、アジリティが強化されることで、ワインディング ロードなどでのダイナミックなドライビングをサポートします。

• 「プロ(プロフェッショナル)」は「Sport+」モードの一部で、ダイナミックなドライビング のためのアシストがいっそう強化され、コーナリング時の俊敏性と路面からの フィードバックがさらに高まります。

• 「マスター」は、ドライブモード「RACE」と組み合わされるもので、サーキットで ダイナミズムとドライビングの楽しさを満喫したいというドライバー向けの設定 です。基本的にはわずかにオーバーステア傾向となり、よりダイレクトなステア リング、いっそうクイックな回頭性といった特性を備えた車両バランスを実現します。 これにより、最大限の俊敏性を実現するとともに、走行性能を最大限に引き出 します。「マスター」モードを起動するには、センターコンソールの専用ボタンを 使って、ESP®を「ESP ® SPORT Handling」または「ESP ® OFF」に切り替えます。

 なお、ドライブモードの「Individual」では、AMG ダイナミクスの 4 レベル(「ベーシック」、 「アドバンスト」、「プロ」、「マスター」)をドライバーが自分で選択することが可能です。

AMG カーボンセラミックブレーキ
 GT 63 S E PERFORMANCE には、AMG カーボンセラミックブレーキを標準装備しています。 キャリパーは前がブロンズカラーの 6 ピストン固定式、後がシングルピストンのフロー ティング式となっています。高度なドライビングダイナミクスに合わせて変更が加え ら れ た も の で 、 カ ー ボ ン セ ラ ミ ッ ク 製 の デ ィ ス ク の サ イ ズ が 前 420×40mm 、 後 380×32mm と、ガソリンエンジンのみを搭載したモデルよりも大型化されています。 苛酷な使用条件下でのきわめて短い制動距離と最大限の安定性、耐フェード性が 特長で、しかも耐摩耗性が高い上、レスポンスにも優れています。さらに、軽量材料 を採用することで、バネ下重量も低減されています。快適機能としては、ヒルスタート アシストのほか、ウェットコンディションで役立つプライミング/ドライブレーキ機能を 備えています。

デザイン
 GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition の外装色にはソリッドのアルペングレー、イン テリアにはレッドステッチを施したブラックカラーを組み合わせました。エクステリアで 目を引くのはアジャスタブルリアウィングスポイラーとレッドリムフリンジ付きのマット ブラックペイント 21 インチ AMG5 ツインスポークアルミホイールです。また、車両の 両サイドには F1 Edition のデカールが施されています。

 インテリアには、F1 Edition 専用となる AMG カーボンファイバーインテリアトリムや F1 ロゴが入ったフロアマット、レッドシートベルト、イルミネーテッドステップカバー (レッドアクセント)などを採用し、F1 の世界観を感じて頂ける仕様となっています。

  

その他の装備
MBUX インテリア・アシスタントを標準装備
 手のジェスチャーで様々な操作が可能になりました。例えば、V サインによって、 お気に入りの機能のショートカットをメディアディスプレイに表示したり、ルームミラー の下で手を上下させることでリーディングライト、助手席シート上方に手を伸ばして サーチライトのオン・オフや利便性が向上しています。

 ホーム画面、メディア、ナビゲーション、シート調節では選択項目をハイライトまたは 拡大表示することで、より操作しやすくなるよう配慮されています。また、360°カメ ラシステムの映像を車両の前後左右、俯瞰などを任意に切り替えることができるの で、駐車の際などに大変便利です。

  

最新世代の AMG パフォーマンスステアリングホイールを標準装備
 ドライビングに集中しながら各種メニュー操作が可能な AMG ドライブコントロール スイッチを備えた AMG パフォーマンスステアリングを標準装備しました。

メーカー希望小売価格(消費税込み)は以下の通りです。

*2: 上記のメーカー希望小売価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を 含まない車両本体価格です。また、「自動車リサイクル法」に基づく、リサイクル料金が別途必要となります。 メーカー希望小売価格は参考価格です。販売店が価格は独自に定めておりますので、詳しくは各販売店に お問い合わせ下さい。

 なお、GT 63 S E PERFORMANCE F1 Editionにも、新車購入から3年間、一般保証修理 /定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポート/ 地図データ更新が無償で提供される走行距離無制限の保証プログラム「メルセデス・ ケア」が適用されます。新車登録日から6年間または総走行距離10万km到達時の いずれかまで高電圧バッテリーを無償で交換または修理する特別保証をご用意して おります。

 さらに、メルセデス・ケア終了後も引き続き2年間、一般保証修理や24時間ツーリング サポートをご利用いただける有償のサービスプログラム「保証プラス」をご用意して います。

  

メルセデス AMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition 仮予約受付 WEB サイト
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/models/amg-gt/amg-gt-4-door-coupe/explore/gt63-s-e-p-f1.module.html
2023年1月11日(水)11:00 から 1月25日(水)18:00 まで受付。


メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition

  

メルセデスAMGについて
 AMGは、「モータースポーツこそが技術力の優秀性を何よりも端的に示す」という 確固たる信念に基づき、1967年に誕生しました。その名は、創立者のハンス・ ヴェルナー・アウフレヒト(Aufrecht)、パートナーのエバハルト・メルヒャー(Melcher)、 アウフレヒトの出生地グローザスパッハ(Grossaspach)の頭文字から取られています。 当初はメルセデス・ベンツの市販車をベースに独自の改良を施したレーシング マシンを製造し、数々のレースにおいて輝かしい成績をおさめてきました。1988年 からはメルセデス・ベンツと本格的なパートナーシップを組み、中核となるモーター スポーツ活動を通して培ったレーシングカーテクノロジーとメルセデス・ベンツの 最先端技術を結集し、メルセデスのトップパフォーマンスモデルの開発とエンジン の生産を行っています。 創業55周年を迎える2023年現在、メルセデスAMGの 全世界のポートフォリオは50モデル以上で構成されています。また、パワートレイン は4気筒、6気筒、8気筒のガソリンエンジンはもちろんのこと、さらにF1TMの技術を 採用した高性能プラグインハイブリッド「E PERFORMANCE」、そして電気自動車と、 お客様の幅広いニーズに応えるラインアップを揃えています。

「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」の特長
 メルセデス AMG GT 4 ドアクーペのシャーシの開発には、モータースポーツの分析 およびシミュレーションの手法が採用され、最大のパフォーマンスを確保すべく、 適切な箇所に補強を実施しました。フロントセクションは非常に剛性が高く、正確な ステアリングとフィードバックをドライバーにもたらします。中央部からリアエンドは、 ガセットやクロスメンバーを追加、ラゲッジフロア部に CFRP を採用するなど軽量、 高剛性を実現しています。

「メルセデス・AMG GT 4 ドアクーペ」は、快適な後席環境や積載性を確保する一方、 メルセデス・ベンツの「Sensual Purity(官能的純粋)」というデザインの基本思想にのっとって、官能的なスタイリングに仕上げられています。また、AMG GT ファミリー であることが、はっきり分かるようなスポーティさを兼ね備えています。

 フロントは、伝統的なクーペの構造的特徴であるロングボンネットと二つのパワードーム が採用されています。さらに、上下方向に細く、幅の広いデザインのマルチビーム LED ヘッドライト、AMG のトップモデルが纏う、縦にルーバーが入った AMG 専用ラジエター グリル、逆スラントした「シャークノーズ」、流麗な「A ウイング」デザインなど、AMG GT ファミリーならではのパフォーマンスを感じさせるデザイン要素をふんだんに盛り 込んでいます。

 リアにも上下方向に細い LED リアコンビネーションランプやリトラクタブルリアスポイラー など AMG GT ファミリーの特徴が表現されています。角形のデュアルアグゾーストエンド は「GT 63」専用です。(「GT 43」と「GT 53」には円形のデュアルエグゾーストエンド)

 サイドはサッシュレスウィンドウと後方に向けて大きく傾斜した上下方向に細い ウインドスクリーンを採用し、4 ドアの利便性を持ちながら、クーペの流麗なルーフライン も保っています。ワイドなリアのショルダー部は「メルセデス AMG GT 4 ドアクーペ」 のアスレチックでスポーティな志向を表現するとともに、リアトレッドの拡大に寄与します。

 「メルセデス AMG GT 4 ドアクーペ」のインテリアの大きな特徴は乗車定員が 5 人 であること、そして高い積載性です。リアシートは大人であっても十分な空間が確保 されています。

 インテリアデザインは高級感がありながら、パフォーマンスの高さも感じさせる デザインとなっています。トリムの面積が広く、流れるようなデザインでワイドさを強調 するダッシュボードやタービンエンジンを想起させるエアアウトレット、2 つの高精細 12.3 インチワイドディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイ など、基本デザインを最新のメルセデス・ベンツモデルと共有しています。さらに、 ステアリングホイールから手を離さずに走行モードを変更することができる「AMG ドライブコントロールスイッチ」が装備されます。右側のスポークの根元に位置する ボタンは AMG DYNAMIC SELECT の走行モードなどを選択することができ、左側は エグゾースト、サスペンション、マニュアルモード、ESP®などの調整を行うことができます。

  

  

  

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