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「ベトナム工場増築棟」本格稼働 ー自動車産業の需要拡大に伴い、「Oリング」の生産能力を増強ー【NOK】

2022年7月26日

  

NOK「ベトナム工場増築棟」本格稼働
ー自動車産業の需要拡大に伴い、「Oリング」の生産能力を増強ー

ベトナム工場を1.4倍に拡大し、製造現場のスマート化を推進。
世界トップシェアメーカーの責任として、サプライチェーンの分断回避に向けた
災害大国・日本からの生産分散を推進、BCP対応へ。

  

NOK株式会社(本社:港区芝大門1-12-15、代表取締役 社長執行役員:鶴 正雄、以下「NOK」)は、自動車生産に欠かせない機能部品「Oリング」の需要拡大に伴い、ベトナム・ホーチミン市近郊にあるVietnam NOK Co., Ltd.の工場(所在地:ドンナイ省ビエンホア市アマタ工業団地内)に、約35億円を投資し1.4倍に増築、生産能力を増強しました。2022年7月25日(月)に、増築棟の落成式が執り行われ、本格稼働いたしました。


落成式テープカットの模様:左から4番目が吉田直文(VNN代表取締役社長)、 5番目が鶴正雄(NOK代表取締役 社長執行役員)、6番目が渡邊信裕(在ホーチミン日本国総領事)

自動車生産に欠かせない重要部品「オイルシール」の世界トップシェアメーカーであるNOKは、サプライチェーンの分断回避に向け、地震や台風、大雨など自然災害が多発する日本国内に集中していた生産体制の海外への分散を進めてまいりました。2016年の熊本地震では当社の熊本事業場も被災。建屋や生産設備に大きな損傷はなかったものの、電力等のインフラが滞ったことにより製造が一時的停止に追いやられた経験から、生産拠点分散のさらなる必要性が高まりました。
この度、さらなる自動車産業からの需要拡大を受け、ベトナム工場の敷地面積を現在の約1.4倍となる44,000㎡に増築。主力部品「Oリング」の、生産スペースを約2倍の24,000㎡に拡張いたします。

【リリースに関するお問い合わせ】
NOK株式会社 広報部 03‐5405‐6372

  

■落成式でのご挨拶

鶴 正雄 NOK株式会社 代表取締役 社長執行役員
感染症拡大の影響が続き、世界情勢が激変する中ですが、モビリティニーズの多様化、産業用ロボット、一般産業機器のニーズの高まりなど、使用用途が拡大する弊社の戦略製品「Oリング」の重要生産拠点である、ベトナム工場増築が実現したことは非常にうれしい。
サプライチェーンを維持することはもちろん、安全で働きやすく、誰もが格差なく快適でやりがいを持てる労働環境を備えた工場の完成に、尽力いただいたすべての皆様に感謝したい。


鶴 正雄(NOK株式会社 代表取締役 社長執行役員)

  

吉田 直文 Vietnam NOK Co., Ltd. 代表取締役社長
ベトナム南部では、昨年「生産・飲食・宿泊の3つを工場内で対応できなくては操業できない」という厳しい規制の中、従業員全員でこの苦難を乗り越え、サプライチェーンの分断を阻止することができた。
今回の増設は、工場建設だけでなく、生産設備、駐車場や排水処理設備など、約35億円の大型プロジェクト。従業員一同、力を合わせて必ず成功させ、ベトナム社会に貢献していきたい。


吉田 直文(Vietnam NOK Co., Ltd. 代表取締役社長)

  

■自動車産業を中心に、需要拡大が期待される

自動車産業は、ハイブリッド車や電動(EV)車など、多様化するモビリティに対応し、需要が急伸しています。また、新型コロナウイルスの感染拡大により、公共交通機関の安全性に対する懸念が長引く状況と相まって、自動車は感染リスクの低い「安全な移動空間」として定着。さらに自動車メーカーを悩ます半導体不足が緩和の方向に向かい、生産量の増加が期待されます。

  

■製造現場のスマート化

増築棟では、製造現場のスマートインフォメーション(デジタル診える化)を推進し、「早期の異常発見・対策」「トレーサビリティ(原材料の調達、生産、消費、廃棄に至るまでのプロセスを追跡)」を強化。また、従業員出入口に2輪用の顔認証自動ゲート設置(渋滞緩和、セキュリティ強化)や食堂のIT化(配膳数管理による廃棄ロス活動)なども進めています。

  

■コロナ対策

感染症の世界的な流行に伴う活動制限により、サプライチェーンが世界規模で影響を受けています。一時期、厳格な新型コロナウイルス感染防止対策を講じていたベトナムでは、一人でも感染者がでたら即操業停止になるというルールがありました。その際、このベトナム工場では約4割(700名)の従業員が3ヵ月間以上、工場に寝泊まりし、工場稼働を死守したという実績があります。
その後もサプライチェーン維持のために、事務所や食堂の増設・分離、時差通勤など、継続した対策を講じ、リスク分散を図っています。

  

■サステナビリティ

グリーン・ファクトリー(環境に配慮した生産工場)を推進するべく、CO2の削減や省エネルギー化などのサステナビリティへの取り組みも積極的に行っています。排水の削減に関しては、NOKの浄水膜簿の技術を活用し、工場で使った水の約23%を再利用、年間34,320トンを削減しています。

  

■ベトナム工場概要

社名:Vietnam NOK Co., Ltd.
設立:2004年8月4日
生産品目:Oリング、オイルシール
株主:NOK100%
従業員:1,994名 (22年3月末時点)
資本金:27百万USD(30億円)
所在:ドンナイ省ビエンホア市 アマタ工業団地内
土地面積:95,000㎡
建屋面積:44,000㎡(オイルシール棟 20,000㎡、Oリング棟 12,000㎡ ⇒ 増築により24,000㎡)
ベトナムNOK(VNN)設立の目的:
・ベトナムでの日系メーカー等に対する販売を促進する為日本品質品の生産拠点を設置
・オイルシール事業部の国内増産対応及び低コスト生産、タイNOK(TNC)における将来の受注増の受け皿の対応。

  

■オイルシールとは

オイルシールの国内シェア70%、世界シェア50%を誇るNOKの主力製品。その名の通り、オイル(油)をシール(封じる)する機能部品で、自動車やロボットをはじめとする、高い機密性が求められる機械類で広く使用されています。

  

■Oリングとは

断面がO形の環状パッキンで、外部からの水や空気を遮断し、機械の中の流体を密封します。NOKではさまざまな用途に応じた合成ゴムを駆使し、長期間の使用や過酷な条件下での使用に耐えるOリングを生産しています。

  

■NOK株式会社

事業内容:シール製品・工業用機能部品・油圧機器・プラント機器・原子力機器・郷勢化学製品・エレクトロニクス製品・その他の製造・仕入・輸入・販売ならびに機械器具設置工場等、上記に付記する業務
本社:〒105‐8585 東京都港区芝大門1-12-15


NOK工場外観

NOK工場内観(Oリング生産ライン)

2輪用の顔認証自動ゲート

オイルシール

Oリング

  

  

  

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