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村田製作所として初めての電流センサを開発

2022年6月27日

  

村田製作所として初めての電流センサを開発
~高速応答性と世界最高クラスの測定精度を両立したコアレス電流センサの量産を開始~

  

株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、高速応答性と世界最高クラスの測定精度を両立したコアレス電流センサ※1「MRDシリーズ」(以下、「本製品」)を開発し、量産を開始しました。本製品は、当社として初めて提供するMR※2電流センサです。

※1 コアレス電流センサ : 磁集する部品であるコアを持たない電流センサのこと。
※2 MR : Magneto Resistanceの略。磁気抵抗効果のことで、磁界の強さに応じて抵抗値が変化すること。

近年、脱炭素化やカーボンニュートラルの実現に向けて、産業機器のモータ駆動や太陽光発電システムの開発が進んでおり、電力変換を担うインバータやDC-DCコンバータの高効率化のニーズが高まっています。このことから、高い電力変換を制御するために電流を高精度で高速に測定できる電流センサが求められています。これまで高精度な電流測定を実現するには、主に磁場を利用したコア付き電流センサを使用する必要がありました。しかし、磁気を検出するためのコアが必要であるため、実装面積が大きくなってしまうことから、小型であることも要求されています。

そこで当社は、応答性に優れたオープンループ方式を採用しながらも、高感度なTMR※3素子と独自の補正処理技術を用いることで、世界最高クラスの測定精度を実現しました。また、コアレス型にすることで、センサの小型低背化も両立しています。

※3 TMR : Tunnel Magneto Resistanceの略。トンネル磁気抵抗効果のことで、強磁性体に挟まれた薄い絶縁膜を通って流れるトンネル電流が磁場により変化する現象のこと。

当社は今後も、市場ニーズに対応したセンサの開発に取り組み、電子機器の高機能化・多様化に貢献していきます。

  

主な特長

・TMR素子を用いることで幅広い温度範囲での高精度な電流測定が可能
・コアレス型オープンループ方式採用による高速応答と低消費電力、小型低背化を実現
・外部磁場の影響を除去する差動方式を取り入れて誤作動防止に貢献

  

主な仕様

サイズ SOICW16(10.21mm(typ.)×10.31mm(typ.)×2.8 mm(max.))
電源電圧 3.3Vもしくは5.0V
最大一次電流 40Arms
出力 アナログ出力
総合精度 1.0%F.S.(使用温度範囲全域)
応答時間 0.5µ秒(typ.)
帯域幅 1MHz(変更可)
絶縁電圧 4.8kV(AC50Hz、60秒)
使用温度範囲 −40°C~105°C
安全規格 UL62368-1準拠

  

主な応用

自動車関連:充電ステーション
産業関連 :サーバ用電源タップ(PDU)、太陽光発電システムのパワーコンディショナ(PCS)、
      無停電電源(UPS)、バッテリマネジメントシステム(BMS)モータコントロール、
      スイッチング電源(SMPS)、スマートメータ
民生関連 :エアコンや冷蔵庫などインバータ搭載家電製品、電動工具

  

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ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
詳細はこちらのページをご覧ください。 https://www.murata.com/ja-jp

  

  

  

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