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最高財務責任者 ユルゲン リッテルスベルガーへのインタビュー:競争上のアドバンテージとなる、持続可能性(ドイツ本国発表資料)

2022年3月18日

  

最高財務責任者 ユルゲン リッテルスベルガーへのインタビュー:
競争上のアドバンテージとなる、持続可能性(ドイツ本国発表資料)

  

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(ドイツ本国発表資料)
2022年3月17日、インゴルシュタット:近年、企業活動を評価する際、環境面における持続可能性 (環境=E)、社会的責任(社会=S)、優れた管理(ガバナンス=G)、からなるESG基準によって評価される機会が増加しています。AUDI AGでESG戦略を統括するのが、最高財務責任者のユルゲン リッテルスベルガーです。このインタビューでは、アウディが資本市場における価値向上のためだけではなく、会社の信念としてESGを採用しているということ、アウディが透明性を確保する方法、そして経済的な成功と持続可能な行動が、相互依存の関係にある理由について説明しています。

リッテルスベルガーさん、なぜ持続可能性とESGがアウディにとって、とても重要なのですか?
リッテルスベルガー:
持続可能性は、アウディに素晴しい機会を提供すると確信しています。持続可能性を体系的に達成することができれば競争力が生まれ、新しいビジネスの可能性が広がり、企業価値が高まります。持続可能なビジネスモデルだけが、どのような未来にも対応できるものになります。従って、ESGとは「あった方がよい」というものではありません。その反対に、ESGは「繁栄するためのライセンス」を確保するための要素なのです。つまり、環境に合わせて、開発し成長する権利を意味します。資本市場のアナリストは、環境保護の面で企業がどのような活動を展開しているのか、社会的責任と企業経営の透明性といった面を考慮して、私たちの将来性を評価するようになりました。資本市場だけではなく、当社のパートナーやお客様も、私たちが明確な立場を表明することを期待しています。持続可能性と、公正に製造された製品を確実に購入できることが、重要性を増しています。私たちは、すべての経営判断、製品に関する判断にESG基準を適用しており、その結果、総合的で堅牢なESG管理システムを確立しています。

アウディは、どのようにしてお客様、パートナー、投資家に対する透明性を生み出しているのですか?
リッテルスベルガー:
私たちは、資本市場およびその他のステークホルダー向けに、透明かつ比較可能な形でESG関連パフォーマンスを提示しています。そのため、アウディレポートとともに、同様の目標を掲げる新しいEUタクソノミーに沿った統合レポートを発行し、私たちの行動の透明性を確保しています。これは自主的に行っていることです。この自主的な判断により、EUタクソノミーに準拠している売上高、営業経費、投資経費を開示し、同業他社と比較できるようにしています。さらに、将来的には独立機関のESG格付けを受ける予定です。それにより、あらゆる点で透明性が保証されます。

アウディは現在、持続可能性の側面に関して、どのような位置づけにあると思いますか?
リッテルスベルガー:
直近の事業年度の数字を見ていただければ分かりますが、私たちは、ビジネスモデル全体の変革を順調に進めており、電動化戦略で成功を収めています。2021年、電気自動車の販売台数は57.5%増加し、アウディが生産する車両の10.7%は、電気自動車またはハイブリッド車でした。もう1つの力強い事実としては、ヨーロッパにおける新規登録車両全体におけるCO2排出量の大幅な削減が挙げられます。単に、要求値を達成しただけではなく、1km走行あたり7gも下回っています。

今後の展開は、どのようになるのでしょうか?
リッテルスベルガー:
eモビリティへの取り組みはゆるぎのないもので、明確なロードマップがあります。最新の計画ラウンドでは、2026年までに電動化とハイブリッド化関連の投資として、約180億ユーロの予算を計上しました。

2026年の時点でアウディが世界市場に投入するのは、電気駆動システムを備えたモデルのみになります。そして、2025年の時点では、アウディ各拠点における生産は、完全にカーボンニュートラルになります。ブリュッセル、ジュール、ベーリンガーホフの各工場は、すでにカーボンニュートラルになっています。アウディは、基準となる2018年と比較して、製品ライフサイクル全体にわたって、2030年までに車両固有のCO2排出量を、徐々に40%削減するという目標を設定しました。また、これは私にとっても重要なことですが、サプライチェーンにおけるカーボンフットプリントの改善に取り組み、人権面にも配慮した重要なステップが導入されています。

後者は、特にESG基準の社会的側面に当てはまりますね。
リッテルスベルガー:
その通りです。私たちは現在、この分野での取り組みも強化しています。私たちは、すでに多くの方法で、社会的責任を負っています。たとえば、アウディの労働環境はとても良好です。私たちは、2029年までの雇用を保証する取り組みを行っており、従業員と力を合わせ、eモビリティへの変革にとって重要な資格取得と徒弟・見習い制度にも投資しています。2025年までに、従業員の資格取得のために5億ユーロの投資を行う予定で、変革を実施するための追加の1億ユーロの予算も計上しています。また、多様性に関しても、非常に良い道筋を歩んでいます。私たちは、競争力との持続可能な成功のためには、多様性が重要な前提条件であると考えています。

ガバナンス面では、どのような実績を上げましたか?
リッテルスベルガー:
ガバナンスには、透明性、インテグリティ(誠実さ)を基盤とする企業経営、法と規則の遵守、コンプライアンスなどが含まれています。これは、長期にわたる経済的成功の基盤です。ディーゼル問題で大きな代償を払ったアウディは、新しい企業文化を創出するためのフレームワーク条件を作成しました。私たちは、本日2022年3月17日付けで、国連グローバルコンパクトのメンバーになったことを非常に嬉しく思っています。私は、経済的な成功と、持続可能でインテグリティ(誠実さ)を基盤とする起業家精神は、密接に関連していると確信しています。アウディは企業として、環境と社会に責任を負っています。そして、すべての製品とプロセスによってその責任を果たします。その結果初めて、将来も住みやすい世界を構築することが可能になります。

略歴
ユルゲン リッテルスベルガー
AUDI AGの財務および法務担当取締役。職務には、ESG分野における戦略のさらなる開発も含まれます。2002年にフォルクスワーゲングループに加わり、ポルシェでさまざまな役職を歴任した後、2018年にウォルフスブルクのフォルクスワーゲングループに異動。そこでゼネラルセクレタリーとして、Volkswagen AGのグループ戦略を担当。2020年5月、Volkswagen AGのエグゼクティブバイスプレジデントに任命。2021年4月以来、AUDI AG取締役会のメンバー。

※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。

  

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関連サイト
ドイツ本国発表資料 – Interview with Chief Financial Officer Jürgen Rittersberger: “Sustainability is a Competitive Advantage”(英語版のみ)

ドイツ本国発表資料 – アウディグループ、2021会計年度報告:過去最高の営業利益とネットキャッシュフローを達成(日本語翻訳版)

  

  

  

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