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ソフトバンクとu-bloxが高精度測位サービスのグローバル展開に向けた協業に合意

2021年11月2日

  

ソフトバンクとu-bloxが高精度測位サービスのグローバル展開に向けた協業に合意

  

~日本や欧米などで共通して高精度測位サービスを利用できる環境の構築を目指す~

【2021年11月1日】ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮川 潤一、以下「ソフトバンク」)とALES株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:野田 真、以下「ALES」)、スイスのu-blox AG(ユーブロックス、本社:スイス タールヴィル、CEO:Thomas Seiler、以下「u-blox」)の3社は、高精度測位サービスのグローバル展開に向けた協業に合意しました。日本国内向けに高精度測位サービス「ichimill」(*URL1)を提供するソフトバンクと、ソフトバンクの子会社で位置補正情報の生成・配信事業を展開するALES、そして自動車や産業機器、消費者市場におけるポジショニング(測位)とワイヤレス通信電子部品の世界的なテクノロジーリーダーであり、欧米を中心に高精度測位サービス「PointPerfect」(*URL2)を展開するu-bloxが協業することで、グローバルに事業を展開する自動車メーカーや建機・農機メーカーが、日本や欧米などで共通して高精度測位サービスを利用できる環境の構築を目指します。具体的には、グローバルに対応した補正情報配信基盤や、GNSS※1受信機などのデバイスの開発、サービス対象エリアの拡大などに取り組む予定です。

■協業の背景 ソフトバンクは、GNSSの信号を利用したRTK※2測位により、誤差数センチメートルで測位ができる高精度測位サービス「ichimill」を、2019年11月から提供しています。ALESは、「ichimill」に補正情報の生成・配信技術を提供している他、2020年8月から個人のお客さま向けに「センチメートル級測位サービス」を提供しています。

u-bloxは、測位とワイヤレス通信電子部品の世界的なテクノロジーリーダーとして、半導体や通信モジュールなどを開発し、提供しています。また、PPP-RTK※3方式による高精度測位サービス「PointPerfect」を2021年7月から提供しており、現在は欧米エリアの全域で利用が可能となっています。

こうした高精度測位を実現するサービスは、主に国や地域別に展開されているため、グローバルに事業を展開する自動車メーカーや建機・農機メーカーなどの企業は、各国・地域に応じてサービスを契約したり、GNSS受信機を準備したりする必要があります。そこで、ソフトバンクとALES、u-bloxは、日本や欧米などで共通して高精度測位サービスを利用できる環境の構築を目指して、協業することに合意しました。

■協業の概要
今後、ソフトバンクとALES、u-bloxは、高精度測位サービスのグローバル展開に向けて、下記の取り組みについて検討していきます。
(1)グローバルな補正情報配信基盤の開発
高精度測位サービスは、国や地域によって普及している補正手法が異なり、補正信号の形式(フォーマット)も多岐にわたっています。この補正信号のフォーマットを配信システム上で統一し、国や地域を問わず利用できる補正情報配信基盤を、2022年内をめどに開発します。これにより、「ichimill」または「PointPerfect」を利用している企業は、両サービスの対象エリア内であれば、国や地域ごとにサービスを契約しなくても、高精度測位が行えるようになります。

(2)グローバル対応デバイスの共同開発 高精度測位サービスの普及には、補正情報の配信だけではなく、GNSS受信機などのデバイス面においても導入しやすい環境が必要です。ソフトバンクは、「ichimill」の提供と併せて、導入しやすい価格帯のGNSS受信機を独自開発し、日本国内向けに提供しています。今後3社は、グローバルに利用できるGNSS受信機やモジュールの開発に向けて取り組んでいきます。

(3)測位精度の向上とサービス対象エリアの拡大 現在u-bloxが「PointPerfect」を展開している欧米エリアについて、ソフトバンクが「ichimill」の提供で培ってきたノウハウを活用しながら、測位精度の向上を検討します。さらに、アジア圏などへのサービス対象エリアの拡大についても、3社で検討していく予定です。

また、ソフトバンクでは、海上や上空、発展途上国やルーラルエリアなどのインターネット環境が整っていない地域においても、誰もがインターネットに接続できる世界を目指して、宇宙空間や成層圏から通信ネットワークを提供する非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network、以下「NTN」)ソリューションの展開に向けて取り組んでいます。今後は、NTNの帯域に適した少量データの補正情報配信など、NTNソリューションと連携したサービスの開発も検討していきます。

ソフトバンクの執行役員 法人事業統括付(ソリューションエンジニアリング担当)で、ALESの代表取締役社長の野田 真は、次のように述べています。
「この協業によって高精度測位サービスの地理的な障壁を取り除くことで、ソフトバンクは日本と欧米で共通したサービスを提供できるようになります。電子部品などのハードウエアから高精度測位サービスまで、ワンストップで提供するu-bloxは、ソフトバンクとALESがグローバル展開を実現するための理想的なパートナーです」

u-bloxのサービス事業部 プリンシパル プロダクト マネージャーのFranco De Lorenzo(フランコ・デ・ロレンゾ)は、次のように述べています。
「自動車メーカーやティアワン(Tier1:1次部品メーカー)を含む当社の顧客は、複数の市場で自動車を販売するために、グローバルで共通して利用できる高精度測位サービスを求めています。産業用IoTデバイスや無人航空機などのメーカーも同様です。ソフトバンクとの協業は、彼らが求めるサービスを提供するのに役立つはずです」

■u-bloxについて スイスのu-blox AG(SIX:UBXN)は、自動車や産業機器、消費者市場における測位とワイヤレス通信電子部品の世界的なテクノロジーリーダーです。信頼性の高いソリューション、サービスおよび製品により、人や車両、機械の正確な位置を特定し、セルラーネットワークおよび短距離ネットワークを介してワイヤレスでの通信を可能にします。チップやモジュール、安全なデータサービスなど幅広いポートフォリオを備えたu-bloxは、顧客がIoTの革新的で信頼性の高いソリューションを迅速かつコスト効率よく開発できるようにする独自のポジションを築いています。スイスのタールヴィルに本社を置き、ヨーロッパ、アジア、米国にオフィスを構えています。詳細についてはwww.u-blox.com をご覧ください。
最新情報は、Facebook 、LinkedIn 、Twitter @ublox 、YouTube でもご覧いただけます。

[注]
※1 GNSS(Global Navigation Satellite System)とは、QZSS(準天頂衛星システム)やGPS、GLONASS、Galileoなどの衛星測位システムの総称。
※2 RTK(Real Time Kinematic)とは、固定局と移動局の二つの受信機を利用し、リアルタイムに2点間で情報をやりとりすることで、高精度な測位を可能にする方式のこと。誤差数センチメートルの非常に高い精度で測位が可能。
※3 PPP(Precise Point Positioning)-RTKとは、固定局を使わず複数の衛星から受信した信号を基に補正するPPP方式と、RTK方式を組み合わせた測位方式のこと。測位の精度はRTK方式に次いで高い。

*URL1: https://www.softbank.jp/biz/iot/service/ichimill/
*URL2: https://www.u-blox.com/en/product/pointperfect

・SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
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<お問い合わせ先>
ユーブロックスジャパン株式会社
〒107-0052東京都港区赤坂4-8-6赤坂余湖ビル6階
Application Marketing, Automotive
仲 哲周
電話:090-1263-9796
e-mail: tesshu.naka@u-blox.com

*記載されている会社名および製品名は、一般に各社の商標または登録商標です。
*本リリースは本社発表リリースの抄訳です。原文はこちらよりご覧いただけます。
https://www.u-blox.com/en/SoftBank-Corp.-and-u-blox-to-Collaborate-on-Global-GNSS-Augmentation-Services

  

  

  

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