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ブレンボ、初の研究開発拠点シリコンバレーにオープン、ブレーキキャリパー新コンセプト「NEW G SESSANTA」、J.JOAN(ホタ・ホアン)買収を発表

2021年9月2日

  

ブレンボ、初の研究開発拠点シリコンバレーにオープン、
ブレーキキャリパー新コンセプト「NEW G SESSANTA」、
J.JOAN(ホタ・ホアン)買収を発表

  

「ブレンボ・インスピレーション・ラボ」でソフトウェア開発・データサイエンス・人工知能を強化

ブレーキシステムの開発・製造で世界をリードするブレンボは、自社初のCoE(研究開発拠点)をアメリカ・シリコンバレーに開設することになりました。

その名は「ブレンボ・インスピレーション・ラボ」。ブレンボが有するソフトウェア開発、データサイエンス、人工知能のノウハウを強化するための専門拠点です。

このCoE(研究開発拠点)の開設によって、ブレンボは、同社のめざすソリューションプロバイダーとしての信頼度向上へ一歩前進するとともに、2020年9月にダニエレ・スキラッチCEOが表明した戦略ビジョン「Turning Energy into Inspiration」の重点目標の一つである全社的なデジタル化の加速を図ります。

スキラッチ氏は次のように語ります。「当社初のCoE(研究開発拠点)をシリコンバレーにオープンできることになり、大変喜ばしく思っております。ハイテクとイノベーションで世界的に有名なこの地に進出して投資する背景には、自動車産業に影響を与える未曽有の課題に取り組んでいこうという明確で意欲的な目標があります。今はデータサイエンスと人工知能を活用する時代。これは当社の未来を構築し技術的なリーダーシップを強化する大きなチャンスです。ブレンボ・インスピレーション・ラボで当社のデジタル文化を高め、いっそうお客様に寄り添った「メイド・イン・ブレンボ」の最新技術をお届けできるよう取り組んでまいります。」

「ブレンボ・インスピレーション・ラボ」は2021年の第4四半期にオープンする予定です。ブレンボの今後のブレーキソリューションの開発に貢献する優秀な人材を、さまざまな産業分野から集結させることになります。

ブレンボは、この新たなラボの開設によって国際的な存在感を拡大し、過去30年を超える北米での成長をさらに進めていきます。製造の拠点はミシガン州、ニュージャージー州、メキシコ・モンテレイに置いています。ミシガン州プリマスには北米支社および研究開発センターがあります。新たに開設するCoE(研究開発拠点)は、シリコンバレーの顧客とブレンボの関係を技術的および商業的に発展させるための基準ともなります。

ブレンボ「NEW G SESSANTA」:モビリティの未来を描くブレーキキャリパーの新コンセプト

創業60周年のブレンボが、光で色の魅力を高めた次世代向けの新たなソリューションを発表

ブレンボは、創業60周年を迎えたことを記念し、New G Sessantaを発表しました。ブレンボが初めて製造したバイク用ブレーキキャリパーから着想を得て、モビリティの未来へのビジョンを表現した新しいコンセプトです。

このコンセプトの注目点は、LEDをキャリパーボディーに直付けして使うという斬新性。キャリパーの装着形式や種類を問わず適用可能で、フォルムや機能を目立たせる効果があります。乗り手とのダイレクトな結びつきを示すツールとして、そしてマシンのルックスを引き立てるアクセサリーとして乗り手の好みに合わせて使えます。光を組み合わせたことで、ブレンボが得意とする色彩美に、新たな価値と魅力が加わっています。

ブレンボのNew G Sessantaでは、自分好みのアレンジ性をデザインの主眼においています。ワイヤレス技術を使って、停車中に好みの光量で気分を表現したり、愛車のスタイルを強調したり周囲に合わせたりすることができます。また、色と光の併用によって、愛車やキャリパーの状態に関するデータや情報を発信するほか、カーテシーライトとして光らせて駐車したバイクを見つけることに活用できる可能性を秘めています。


創業当初から技術革新の先導者として高性能ブレーキシステムの歴史を形作ってきたブレンボは、従来のデザインと技術の規範を超えた新しいブレーキキャリパーのコンセプトを生み出すことで、新世代と共通言語を持つ、時代に即した局面を開こうとしています。

New G Sessantaのコンセプトでは、ブレンボが1972年に初めてバイク用に製造したブレーキキャリパーのデザインと開発者名を称えています。歴史に名を残した初代モデルの証である、象徴的な輪郭線を忠実に守りつつも新鮮な解釈を加え、ブレンボだとひと目でわかる形の一貫性に不可欠な彫りの深さが効いた、新世代らしいフォルムに仕上げました。

1972年のブレンボのキャリパーがその後のあらゆるモデルの基準となったように、New G Sessantaのコンセプトには、ブレーキキャリパーの新たな機能とソリューションに対するブレンボのビジョンが表現されています。そのビジョンを支える戦略に沿って、高信頼のソリューションプロバイダーとして未来世代に基準を提供し続けることを目指していきます。

ブレンボがJ.JOAN(ホタ・ホアン)の買収を発表

今回の合意でグループ規模が拡大、バイク用ブレーキシステムのソリューションがさらに充実

ブレンボは、バイク用ブレーキシステムの開発・製造を専門に手がけるスペインのJ.Juan(以下ホタ・ホアン)グループの株式を100%取得する契約を締結しました。

ホタ・ホアンは、スペイン・バルセロナ県ガバに本社を置く1965年創業の会社で、工場をスペイン国内に3か所、中国に1か所保有しています。そこで生産されるブレーキホースは、ブレーキシステムの安全性にとって重要なパーツ。ブレンボのバイク用製品ラインナップがいっそう充実します。

今回の合意は、信頼性の高いソリューションプロバイダーをめざすブレンボにとって大きな前進です。ホタ・ホアンの買収によって、ブレンボグループが提供するバイク用ブレーキシステムのラインナップが拡がり、ニーズの高まるバイク分野でのブランドファミリーが増えることになります。

ブレンボのアルベルト・ボンバッセイ会長は次のようにコメントしています。「ホタ・ホアンをグループにお迎えすることができて、とても光栄です。今回の合意は当社のグローバル戦略の一環で、直近の例ではデンマークのSBSフリクション社との締結がありました。当社の中核事業であるバイク分野の強化に向けて、今後も投資に力を入れていくつもりです。ユーザーの皆さまに質の高いソリューションをより総合的に幅広く提供していきたいという、我々のメーカーとしての方向性を強化していただけることになり、実に素晴らしい契機だととらえています。」

ホタ・ホアンのCEO、ホセ・ルイス・ホアン氏も喜びを次のようにコメントしています。「ブレンボグループに加われて嬉しく思っています。世界規模で事業展開する強豪メーカーに仲間入りできたことで、当社が発展し、社員一人一人が専門スキルを高め、良い製品を顧客に提供していくことにつながると期待しています。」

今回の合意では、買収の対価は現金払いで現在7000万ユーロと見積もられています。最終価格は、同様の取引で想定される通常の調整を経て決定されます。企業価値は7300万ユーロとなっています。 買収は独占禁止法当局の承認を得たうえで、2021年後半に締結される見通しです。

  

ブレンボについて
ブレンボは、自動車両用ブレーキ技術の開発で世界的な定評を誇るトップメーカーです。世界各国の乗用車、業務用車両、バイクの大手一流メーカーに高性能のブレーキシステムを供給するほか、クラッチをはじめとするサーキット仕様のパーツも手がけています。レース界でも実績は業界トップで、世界タイトルの獲得は500回を超えています。現在、世界3大陸15ヵ国に計26ヵ所の製造拠点・事業所を展開し、総従業員数は1万1千人以上、そのうちの約10%がエンジニア・製品スペシャリストとして研究開発に携わっています。2020年の総売上高は22億860万ユーロです(2020年12月31日)。ブレンボは、ブレンボ(Brembo)、ブレコ(Breco)、AP、バイブレ(Bybre)、マルケジーニ(Marchesini)、SBS(SBS Friction)の各ブランドを所有し、APレーシング(AP Racing)ブランドでの事業も展開しています。

  

  

  

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