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世界最小・最軽量の環境対応車・蓄電器向けDCパワーリレーを発売【オムロン リレーアンドデバイス】

2012年08月21日

 オムロン リレーアンドデバイス株式会社(本社:熊本県山鹿市、代表取締役社長:高橋 正憲)は、次の新商品を、2012年10月1日より発売開始いたします。

  

 今回発売する新商品は、オムロン独自の封止技術、および新磁気制御方式(※1)を用いた世界最小、最軽量(※2)の高容量DCパワーリレーです。DCパワーリレーとは、コンタクタ/遮断器による開閉が一般的である直流回路の高電圧・高容量負荷領域を開閉可能としたリレーです。
 近年の環境保護への全世界的な意識の高まりの中、地球温暖化、大気汚染、あるいは資源枯渇などの環境問題に対する解決策として、再生可能エネルギーの活用やCO2削減などに対する取り組みが様々な分野で加速されています。特に、自動車業界ではハイブリッドカーや燃料電池自動車をはじめとするクリーンエネルギー自動車の市場供給が拡大しております。また、カーメーカーにとっては、高容量のバッテリーを搭載するクリーンエネルギー自動車ならではのDC(直流)負荷制御への対応技術が重要かつ不可欠であり、同時に車両の走行距離伸長ニーズへの対応が必要となっています。そのため、回路設計の柔軟性を高め、搭載機器の小型・軽量化を実現するためのコンポーネントが必要との声を多くのお客様からいただいてきました。
 オムロンは、2001年にDCパワーリレー 形G9EA(60-100A)、G9EB(25A)、2004年にG9EC(200A)を発売して以来、長きに渡り多くのお客様にご愛顧いただいています。今回発売の「形G9EN(60A)」により、さらなる小型・軽量化のニーズにお応えいたします。

  

■形G9ENの主な特長

(1)容積・重量ともに1/2の小型化・軽量化を達成(当社同クラスタイプ比)
(2)接点回路(接点端子)の無極性化を実現(当社同クラスタイプ初)

 この特長により、この商品は搭載される機器の小型・軽量化に貢献し、配線・取り付けやすさの向上を実現しています。
 現在、さらに高容量の150Aクラスのメインリレーと、気中開閉タイプ(※3)のプリチャージ用リレーのリリース準備を進めております。今後も商品ラインアップを充実させ、お客様の様々なご要求にお応えいたします。

  

■主な用途

(1)ハイブリッドカー、電気自動車に代表される高電圧バッテリーを有する環境対応車のメインリレー、
 プリチャージリレー(BDU(※4)内)
(2)電気自動車、プラグインハイブリッド車の充給電器、補器
(3)燃料電池コージェネシステムや太陽光発電システムなどの給電回路、蓄電器
(4)産業機器(エレベータ、産業ロボット、各種試験装置など)

(※1)オムロン独自の磁気吹き消し用磁石配置と開閉部設計。
(※2)2012年8月現在 当社調べ。高容量パワーリレーにおいて。
(※3)ガス封入タイプではありません。
(※4)Battery Disconnect Unitの略。バッテリー遮断ユニット。

  

■技術説明

◎気密封止構造
 DCパワーリレーは、アーク(※5)を冷却することにより、アークの流れを阻害できる加圧ガスを封入しています。この加圧ガスの封止状態を保持するために必要とされてきた『セラミック筐体による封止構造』を、従来の『箱型セラミック』から『板状セラミック』と『金属ケース』の組合せとすることにより、主接点回路(接点端子)構成における気密空間内部容積を同クラスタイプ同等以上確保し、リレー本体の小型化・軽量化を実現しています。

⇒ 同クラス(DC400V、60A)比較で、体積比1/2、質量比1/2

(※5)アークとは低電圧・高電流の状態で電極間にある気体に発生する放電の一種。アークが発生すると非常に高温になるため、接点に損傷を与えたり、接点間に一時的に電流が流れ、遮断特性が悪化する。

◎新磁気制御/アーク消孤方式
 DC負荷遮断時に発生するアークを狭接点ギャップで消孤するために、使用するアーク引き延ばし用永久磁石と接点開閉部の配置・スペース・形状を独自に設計しました。


 これにより電流方向に左右されない高速アーク遮断を可能にし、従来のアーク磁気吹き消し型の直流型リレーでは困難であった主接点回路(接点端子)の無極性化を実現。極性がないため、取付け時に接続方向を考慮する必要がなくなり、ユーザにおける配線・取り付け時の取り扱いやすさの向上と、誤配線に対するフールプルーフ化に貢献。
 受給電など双方向の通電が必要なアプリに有効です。

【特長】
● クラス最小サイズ:28×40×50mm
● クラス最軽量  :約140g
● 主端子(接点)  :無極性

【開閉技術】
● 密閉空間での開閉 ⇒ 接点/駆動部を密封構造化
● アークのガス冷却 ⇒ 不活性ガスを加圧封入
● アークの磁気制御 ⇒ アーク制御用磁石を採用

【販売目標】
形G9ENタイプ単独
2013年~2014年:50万台(単年度)
2015年~   :100万台(単年度)

【価格】
オープン価格

【担当工場】
オムロン リレーアンドデバイス株式会社 本社(熊本県山鹿市)

【当商品の紹介ホームページ】
日本語: http://www.omron.co.jp/ecb/products/pry
英語 : http://www.omron.com/ecb/products/pry

【会社概要】
会社名:オムロン リレーアンドデバイス株式会社
本社 :熊本県山鹿市杉1110
代表者:代表取締役社長 高橋 正憲
資本金:300,000,000円
設立 :2003年4月1日

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