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車載市場で高い実績をほこる小型・高効率SBD「RBR/RBQシリーズ」のラインアップを拡充【ローム】

2021年8月5日

  

車載市場で高い実績をほこる小型・高効率SBD「RBR/RBQシリーズ」のラインアップを拡充
~全178製品で幅広いアプリケーションの低消費電力化、小型化、信頼性向上に貢献~

  

<要旨>

ローム株式会社(本社:京都市)は、車載機器・産業機器・民生機器など、さまざまな回路の整流や保護に最適な、高効率かつ小型のショットキーバリアダイオード(以下、SBD※1)「RBRシリーズ」12製品および「RBQシリーズ」12製品を開発。全178製品にラインアップを拡充しました。
RBR/RBQシリーズは、新規プロセスの導入により、両シリーズともそれぞれローム従来品に比べて、チップ性能の25%高効率化を実現しています。
そのうえでRBRシリーズは、効率改善の要となる低VF(順方向電圧)※2特性に優れており低損失を実現。高効率化が求められる車載機器のオンボードチャージャーや民生機器のノートPCなどに最適です。今回、小型パッケージ12製品を追加したことで、実装面積削減(従来品比42%減)にも貢献します。
一方、RBQシリーズは、高温環境下での安定動作を可能にする低IR(逆方向電流)※3特性に優れており、SBDで懸念される熱暴走※4リスクを特に低減。高温環境での動作が求められる車載のパワートレインや産機機器の高電圧電源などに最適です。高耐圧化のニーズに向けて、今回新たに100V品12製品を追加しました。加えて、RBR/RBQシリーズともに、車載信頼性規格AEC-Q101※5に準拠しており、高信頼性を確保しています。
なお、RBR/RBQシリーズの新製品は、2021年6月から全製品を量産(サンプル価格:50円~/個:税抜)しており、サンプルは、チップワンストップ、コアスタッフオンラインにて購入可能です。

  

<背景>

一般的に各種アプリケーションでは、回路の整流や保護を目的にダイオードが使用されています。そして、あらゆるアプリケーションで低消費電力化が求められる中で、他のダイオードに比べて高効率なSBDの採用が増加しています。一方、効率を求めてVFを低くすると、背反関係にあるIRが高くなり熱暴走リスクが高まるため、回路設計時のSBD選定には、VFとIR、両方のバランスを見極めることが重要です。
こうした中、ロームは小型で低VF特性と低IR特性のバランスを追求したSBDのラインアップを強化しており、車載市場を中心に非常に高い実績を築いています。今回、量産実績のあるRBR/RBQシリーズを、大電流・大電圧・小型化に向けて、さらにラインアップを拡充したことで、より幅広いアプリケーションでの整流、保護を可能とします。 今後ロームは、低耐圧から高耐圧まで、半導体デバイスの品質向上に努めるとともに、特長あるラインアップの強化を進め、アプリケーションのさらなる小型化、低消費電力化に貢献していきます。

1個から購入可能

  

<特長>
RBR/RBQシリーズは、新規プロセスの導入により、ローム従来品に比べて同チップサイズで25%高効率化しており、各シリーズは、それぞれ下記特長を有しています。

1. RBRシリーズ

1-1.低VF特性により、低損失化を実現
RBRシリーズは、低VF特性と背反関係にある低IR特性を維持しながら、同サイズのローム従来品と比較してVF特性を約25%低減したことで低損失化を実現しました。このため、高効率化が求められるオンボードチャージャーなどの車載機器に加えて、省エネ化が求められるノートPCなどの民生機器にも最適です。
また、RBRシリーズは、同等性能で比較した場合チップの小型化が可能なため、チップサイズの影響を受けるパッケージも小型化が可能です。例えば、従来3.5mm×1.6mmサイズ(PMDUパッケージ)だった場合、2.5mm×1.3mmサイズ(PMDEパッケージ)に置き換えることで実装面積を約42%削減可能です。

1-2.小型パッケージの追加により、豊富なラインアップを実現
RBRシリーズでは、今回新たに2.5mm×1.3mmのPMDEパッケージ12製品(6機種それぞれに民生品/車載品を設定)を追加。計140製品の豊富なラインアップ(耐圧:30V/40V/60V、電流:1A~40A)を保有しています。
これにより、車載機器および民生機器にむけて、対応可能範囲を拡大しました。例えば、従来3.5mm×1.6mmサイズ(PMDUパッケージ)だった場合、2.5mm×1.3mmサイズ(PMDEパッケージ)に置き換えることで実装面積を約42%削減可能です。

※下記ラインアップ表、下線のあるテキストをクリックすると、各製品ページへ移動できます。

2. RBQシリーズ

2-1. 低IR特性により、高温環境下での安定動作が可能
RBQシリーズは、独自の障壁形成技術により、スイッチング電源に最適なVF特性とIR特性のバランスを実現しました。ローム従来品と比較して、逆電力損失を60%低減しており、高温時の熱暴走リスクをさらに低減することができます。このため、高温環境での動作が求められる車載のパワートレインや産機機器向け電源などに最適です。

1-2.小型パッケージの追加により、豊富なラインアップを実現
RBRシリーズでは、今回新たに2.5mm×1.3mmのPMDEパッケージ12製品(6機種それぞれに民生品/車載品を設定)を追加。計140製品の豊富なラインアップ(耐圧:30V/40V/60V、電流:1A~40A)を保有しています。
これにより、車載機器および民生機器にむけて、対応可能範囲を拡大しました。例えば、従来3.5mm×1.6mmサイズ(PMDUパッケージ)だった場合、2.5mm×1.3mmサイズ(PMDEパッケージ)に置き換えることで実装面積を約42%削減可能です。

※下記ラインアップ表、下線のあるテキストをクリックすると、各製品ページへ移動できます。

<対応アプリケーション例>
■RBRシリーズ

・オンボードチャージャー
・LEDヘッドランプ
・カーアクセサリー
・ノートPC

■RBQシリーズ
・産業機器向け電源
・オーディオ
・ノートPC
・xEV
・エンジンECU
・AC/DC、DC/DC回路 2次側整流

  

<用語説明>
※1) ショットキーバリアダイオード(Schottky Barrier Diode:SBD)

金属と半導体を接触させることでショットキー接合が形成され、整流性(ダイオード特性)が得られることを利用したダイオード。少数キャリア蓄積効果が無く高速性に優れているという特徴を持つ。

※2) 順方向電圧:VF(Forward Voltage)
電気が+から-の方向に流れる際に発生する電圧降下のこと。この値が低いほど、高効率化に貢献する。

※3) 逆方向電流:IR(Reverse Current)
逆方向に電圧を加えた時に発生する逆方向電流のこと。この値が低いほど、消費電力(逆電力損失)が少ない。

※4) 熱暴走
ダイオードの逆方向印加時、内部のチップ発熱がパッケージの放熱を上回ることでIR値が増大し、最終的に破壊に至る現象を熱暴走という。IR値が高いSBDに関しては、特に熱暴走が起こりやすいため、回路設計時には注意が必要とされる。

※5) 車載信頼性規格AEC-Q101
AECはAutomotive Electronics Councilの略で、大手自動車メーカーと大手電子部品メーカーが集い、制定された車載用電子部品の信頼性規格。Q101は、特にディスクリート半導体部品(トランジスタ・ダイオードなど)に言及した規格となっている。

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