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ソフトウェア主導のモビリティプロバイダーへの変革を加速【フォルクスワーゲン グループ ジャパン】

2021年3月8日

  

フォルクスワーゲン、ソフトウェア主導のモビリティプロバイダーへの変革を加速

  

― 「ACCELERATE」戦略:フォルクスワーゲンは、デジタル化、新しいビジネスモデル、自動運転など、将来の
  大きな課題に確固たる決意を持って取り組んでいる
 
― ソフトウェア統合とデジタル顧客体験を中核能力に据える
 
― データを土台とするビジネスモデルが追加の収益源となる
 
― フォルクスワーゲンは、2030年までに自動運転を多くの人々に対し利用可能とする
 
― e-モビリティ攻勢のさらなる加速:2030年までに、電気自動車の販売比率を、ヨーロッパで70%以上、
  中国と米国で50%以上にする目標を設定
 
― 財務目標を確認:2023年以降は少なくとも6%の営業利益率を達成し、固定費と材料費をさらに削減
 
― フォルクスワーゲンCEO、ラルフブラントシュテッター:「私たちはペースを上げています。
  今後数年間で、私達はかつてないほどフォルクスワーゲンを変革します。
  今回、“ACCELERATE”により、ブランドのデジタル化をさらに推進します」

ウォルフスブルグ–フォルクスワーゲンはソフトウェア主導のモビリティプロバイダーへの変革を加速しています。今回発表された「ACCELERATE」戦略を展開することにより、フォルクスワーゲンは自動車業界の大規模な変化に、早めに、しかも体系的に備えます。フォルクスワーゲンは、確固たる決意で世界的な電動化攻勢を主導したように、現在は、将来の大きな課題に対する取り組みも加速しています。車両へのソフトウェア統合とデジタル顧客体験は、フォルクスワーゲンにとって重要な中核能力になるでしょう。データを土台とするビジネスモデルを展開することにより、フォルクスワーゲンは新しい顧客層を引き付け、追加の収益源を得ることを目指しています。フォルクスワーゲンはまた、2020年代の終わりまでに、多くの人々が自動運転を利用できるようにします。「e-モビリティはまだ始まったばかりです。本当の変革の波はこれからです。私たちは、“ACCELERATE”により、デジタルの未来に向けて加速していきます」と、フォルクスワーゲン最高経営責任者(CEO)のラルフブラントシュテッターは述べています。「今後数年間で、かつてないほどフォルクスワーゲンを変革します。」

  

2016年、フォルクスワーゲンは、「TRANSFORM 2025+」戦略により、広範囲にわたる変革と業界最大の電動化攻勢を開始しました。「ACCELERATE」により、フォルクスワーゲンは「持続可能なモビリティにとって最も魅力的なブランド」への変革を目指しています。変革を加速するための3つの戦略的価値の推進要素である、「ブランドバリュー」、「スケーラブル(拡張可能)なプラットフォーム」、「価値のある企業」を追求しており、それぞれが独自の対策と野心的な目標に支えられています。

ソフトウェア統合がフォルクスワーゲンの中核能力に

フォルクスワーゲンの大きな生産ボリュームにより、グループ内におけるソフトウェアのスケールメリットが確保できます。それにより、車両へのソフトウェア統合とデジタル顧客体験は、フォルクスワーゲンの中核能力になります。この目的のために、フォルクスワーゲンはお客様中心のデジタルエコシステムの開発を推進しており、「ID.(アイディ.)」ファミリーは、その道を切り開きます。そのため、フォルクスワーゲンは、2021年の夏から、12週間ごとに、「Over The Air(OTA)」技術によるソフトウェアのアップデートを提供する、「ID.デジタル」という活発なプロジェクトユニットを設立しました。これにより、ライフサイクルを通じて車両を最新の状態を保ち、新しい機能をインストールすることによって、継続的に利便性を向上させることが可能になります。フォルクスワーゲンは、今後わずか2年間で、50万台を超える完全にネットワーク化された車両フリートが道路を走行することになると予測しています。OTA技術によって、これらの車両のお客様から得られた直接のフィードバックを、新しい機能に反映させることができるようになります。

ビジネスモデル2.0:新しいお客様と追加の収益源

フォルクスワーゲンは、お客様に非常に魅力的なサービスパッケージを提供しながら、車両をソフトウェアベースの製品に変えることで、パーソナルモビリティ市場参入へのハードルを下げることを目的とした、新しいデータを土台としたビジネスモデルを展開する準備を整えています。それにより、フォルクスワーゲンは、充電およびエネルギーサービス、お客様が必要に応じて利用できるソフトウェアベースの機能、自動運転機能など、車両の耐用年数全般にわたって追加の収益を生み出すことを目指しています。
 
フォルクスワーゲンはまた、車両ポートフォリオにおける構成の複雑さを大幅に低減します。新世代の車両は、以前よりはるかに少ないバリエーションで生産されます。それにより、車両個別のコンフィギュレーションは購入時のハードウェアにより決定されることはなくなります。車両には事実上すべての機能が搭載されており、お客様は車両のデジタルエコシステムを使用して、いつでも必要な機能をオンデマンドで追加することができます。これにより、生産の複雑さが大幅に軽減されます。

収益性を高めるための明確な計画

フォルクスワーゲンは、2025年までに、e-モビリティ、ハイブリッド化、デジタル化といった将来のトレンドに対して、約160億ユーロの投資を行う予定です。将来の投資に巨額の資金を供給できるように、フォルクスワーゲンは「ACCELERATE」を使用して効率の向上に体系的に取り組んでいきます。この戦略では、2023年までに少なくとも6%の営業利益率を達成し、その数値を長期的に維持することを目標としています。
その焦点は、市場の変動に対して、より素早い回復力を持つことに当てられています。これを達成するために、フォルクスワーゲンは2023年までに固定費を5%削減し、工場の生産性を年間5%向上させ、材料費を7%最適化し、長期的にすべての地域を黒字化することを目指しています。南米及び米国では、フォルクスワーゲンは今年度も損益分岐点を目指しています。フォルクスワーゲンは現在、北米では約15%、南米では最大30%販売台数が減少しても、利益を計上することができます。

より迅速なe-モビリティの拡張

フォルクスワーゲンは、全世界におけるe-モビリティ攻勢を再び急速に加速させることを計画しています。2030年までに、フォルクスワーゲンブランドは、ヨーロッパにおける電気自動車の販売比率を70%以上に拡大することを目指します。これは、以前の計画目標である35%の2倍に相当します。米国と中国では、同じ期間に、電気自動車の販売比率を50%以上にすることを目標にしています。この目標を達成するために、フォルクスワーゲンは毎年少なくとも1台の新しい電気自動車(BEV)を発表します。今年、4輪駆動の「ID.4 GTX(アイディ.4 GTX)」1は上半期に発売され、下半期にはスポーティな「ID.5(アイディ.5)」1が続きます。そして中国市場向けの7人乗り電動SUVの「ID.6 X / Cross(アイディ.6 X / クロス)」1は秋に発売されます。「ID.3(アイディ.3)」2より 下のセグメントにおける電気自動車(エントリーレベルの価格は2万ユーロから)の発売は、2年間前倒しをして2025年に予定しています。フォルクスワーゲンは、加速性能、充電容量、航続距離を継続的に改善し 、モジュラーエレクトリックドライブツールキット(MEB)をさらに改良していきいます。フォルクスワーゲンはまた、次世代のフラットビークル用高性能EV専用プラットフォームとなる、Scalable Systems Platform(スケーラブルシステムズプラットフォーム:SSP)の開発においても、プラットフォーム開発の先駆者としての強みを発揮していきます。SSPは2026年に、フォルクスワーゲンの主力プロジェクトである「Trinity(トリニティ)」に初採用される予定です。
 
e-モビリティ攻勢を加速させながら、内燃エンジンを搭載した車両ラインナップの開発も、並行して継続されます。「Golf(ゴルフ)」、「Tiguan(ティグアン)」、「Passat(パサート)」、「Tayron(タイロン)」、「T-ROC(T-ロック)」を含む、すべての主力車種については、後継モデルが発売されます。ラルフブラントシュテッター:「私達には、まだしばらくの間内燃エンジンモデルが必要ですが、それらは可能な限り効率化していきます。世界展開しているコアモデルの次世代版は、全て電動モードで最大100kmの航続距離を実現する、最新世代のプラグインハイブリッドテクノロジーを搭載します。」

「Trinity」が自動運転を拡大

フォルクスワーゲンが将来計画しているすべての機能は、2026年に登場するクルマで初めて体験できるようになります。「Trinity」には、すべての要素が組み込まれています。このモデルは、テクノロジー、ビジネスモデル2.0、ウォルフスブルグ工場における新しい生産アプローチという、3つの側面において、新たな基準を設定します。
 
「Trinity」は、発売当初からレベル2+の自動運転を可能にし、将来的にはレベル4を目指します。「“Trinity”は、お客様にとってタイムマシンのような存在になり、時間を節約し、ストレスを軽減してくれます。しかし、このテクノロジーは、選ばれた一部のエリートのものだけにするわけにはいきません。そのため、私たちは、多くの人々がこのテクノロジージを利用できるようにするためのスケールメリットを追及しています」と、ラルフブラントシュテッターは述べています。
 
年間約600万台の車両を販売するフォルクスワーゲンは、開発が複雑である自動運転を拡大して、世界中に展開できる生産ボリュームがあります。フォルクスワーゲンは、2026年の「Trinity」をスタートラインとして、交通状況、障害物、事故といったデータを継続的にやり取りすることのできる完全にネットワーク化された車両フリート全体のニューラルネットワークを確立して、フォルクスワーゲングループを先導します。これによりフォルクスワーゲンは、各グループブランドのお客様が恩恵を受けられる、数百万台の車両から構成される自動学習システムを開発します。
 
ラルフ・ブラントシュテッター:「フォルクスワーゲンは抜本的な変革を遂げていきます。この変革は、気候にやさしいe-モビリティだけでなく、魅力的なデジタル顧客体験、新しいビジネスモデル、そして数多くの人々ための自動運転を象徴しています。過去数年間、私たちはそのための強力な基盤を構築してきました。今回、“ACCELERATE”により、デジタル化をさらに推進します。」

1)未販売車両
2)「ID.3」 – 電力消費量(複合モード):17.7~14.5 kWh/100km(NEDC)、CO2排出量(複合モード):0 g/km、効率クラス:A+

  

  

  

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