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車載モータ制御に革新をもたらす高精度な位置センサとして、インダクティブポジションセンサ「IPS2550」を発売【ルネサスエレクトロニクス】

2021年1月28日

~磁石を使わない非接触センサのため周辺磁場耐性が高く、
小型、軽量、低コスト化を実現~

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、車載モータの回転角度を高精度に検出する新たな位置センサとして、インダクティブポジションセンサ「IPS2550」を発売しました。新製品は、高精度な位置検出ができる上、磁石を使わないため周辺磁場に対する高い耐性を持っています。センシング素子としてプリント配線版にコイルパターンをレイアウトしたものを使用するため、設計の柔軟性が高く、小型、軽量な設計が可能で、コストパフォーマンスにも優れています。これにより、IPS2550は乗用車、大型商用車、オートバイなど、あらゆるモビリティのモータ制御用位置センサに最適です。
 IPS2550の1,000個一括購入時の参考単価は4.76米ドル/個(税別)からであり、評価キット「IPS2500STKIT」も発売します。


 ルネサスのオートモーティブセンサ事業部のVice PresidentであるChristian Wolfは次のように述べています。「2020年6月に産業用モータ向けにインダクティブポジションセンサを発売して以来、非常に大きな反響をいただいておりますが、今回、その利点を自動車業界にも提供できることをとても嬉しく思います。IPS2550は、車載用途で求められる高い性能と信頼性に加え、設計の柔軟性や薄型軽量、低コストという特長を併せ持っており、レゾルバや磁気センサの代替として位置センサに革新をもたらします。」
 IPS2550は、ルネサスのインダクティブポジションセンシング技術をベースにしており、コイルの電磁誘導の原理に基づいてターゲット金属の位置を検出します。センシング素子は、モータ軸を囲むように設計しますが、センシング素子のセクタの数をモータの極対数と合致させることで精度を最大化できます。センシング素子はモータのシャフト軸端(オンアクシス)にも、軸の脇(オフアクシス)にも取り付け可能なため設計の自由度が増します。モータの回転数は電気角で最大600,000rpmまで対応しており、他のセンシング技術と比較して、極めて低コストで高い精度を実現できます。IPS2550は、ISO26262に準拠して開発されており、車載用途として欠かせない機能安全のレベルASIL-C(D)に必要とされる要件を、シングルチップでサポートすることができます。

IPS2550の主な特長は以下の通りです。
・モータの極数に応じて設計でき、取付位置も自由度が高いため、柔軟な設計が可能
・車載用信頼性の規格であるAEC-Q100の認定を取得。周辺温度範囲は-40~+160℃に対応しており、
 過酷な環境下でも使用可能
・サイン/コサインゲインミスマッチとオフセット補償により、検出精度向上と生産の安定化が可能
・モータ回転数は、最大600,000 rpm(電気角)まで対応

 ルネサスは、センサに不慣れな人からモータ制御のエキスパートまで、誰でも同じように使用でき、センシング素子を容易にカスタム化できるよう、コイル設計ツールなどのツールを提供します。

 またルネサスは、IPS2550とルネサスのマイコンやゲートドライバ、モータドライバを組み合わせて、トラクションモータ、パワーステアリング、スタータジェネレータなどのモータ用途に向けてモータ制御ソリューションを提供可能です。さらに、IPS2550とマイコンやパワーなどを組み合わせた「誘導式位置センサを利用したBLDCモータ制御モータ制御用のソリューション」を「ウィニング・コンビネーション」の一環として提案しており、これを使用することにより、開発を迅速化し、市場投入までの時間を短縮することができます。

IPS2550の詳細は、こちらをご覧ください。
ttps/www.renesas.com/ips2550

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