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Sigray社のマイクロX線CT顕微鏡“PrismaXRM”を発売【キヤノンマーケティング】

2020年11月30日


キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:坂田正弘、以下キヤノンMJ)は、国内独占販売契約を締結しているSigray(シグレイ)社(Sigray, Inc.、本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州コンコード市、CEO/President/Founder:Dr. Wenbing Yun)製のマイクロX線CT顕微鏡“PrismaXRM(プリズマエックスアールエム)”を12月1日より発売します。本製品が持つ高解像、高コントラストのX線イメージングにより、高い精度の製品検査や分析を実現します。

マイクロX線CT顕微鏡“PrismaXRM”

 昨今、半導体、エネルギー、自動車やライフサイエンス等の分野において、製品の小型化、精密化が進み、複雑で繊細な製品が増えている一方、より高い信頼性と品質の維持が求められています。そのため検査や分析において、対象物を破壊することなく、製品内部や表面の微細な形状など目では見えない領域の異物や破損を捉えることができるX線CT装置が、より多く採用されるようになりました。

 この度キヤノンMJは、Sigray社の特許化された高輝度微細構造ターゲットX線源と、放射光施設で培ったX線光学技術を備えた、最先端イメージング装置であるマイクロX線CT顕微鏡“PrismaXRM”の販売を開始します。本製品は、マイクロX線CT顕微鏡では業界最高レベルの0.5マイクロメートルの空間分解能を持ちます。加えて、吸収像・位相像・暗視野像(散乱像)を取得するトライ・コントラストモードに対応し、重元素から軽元素まで幅広い材料における高コントラストでの可視化を実現します。

■ 観察対象例
 ・半導体デバイス(NANDメモリ、CMOSイメージセンサ、5G関連の通信デバイス、ToF・LiDAR・自動運転分野の各種センサ等)の故障解析。広視野で場所を特定し高分解能でクラック、ボイド等の欠陥を観察可能。
 ・複合材料(CMC、CFRP等)。内部に含まれる亀裂、空隙や繊維配向性も確認可能。
 ・電池材料(電極材、セパレータ等)。充放電前後の劣化状態を観察可能。
 ・ソフトマター(高分子材料、再生医療、創薬等)。屈折率分布より物質の密度差を導出可能。

 キヤノンMJは、マイクロX線CT顕微鏡をはじめとするSigray社製のX線分析装置において、2021年度売上10億円、2023年度には年間売上30億円を目指します。今後もX線分析のニーズに応え、X線CT装置市場の活性化だけでなく、今まで分析が困難であった様々なアプリケーションの分析にソリューションが提供できるよう、商品ラインアップを拡充し分析ソリューション事業を拡大していきます。

<“PrismaXRM”の主な特長>
〇業界最高レベルの0.5マイクロメートルの空間分解能を実現
〇高分解能測定モードと独自のタルボ・ロー干渉計によるトライ・コントラストモードを搭載、吸収・位相・暗視野(散乱)の3つのコントラスト画像を取得することが可能

吸収像

位相像

暗視野像

〇低エネルギーX線光子を最大限収集できるよう最適化された検出器
〇最大150ミリメートルの観察視野での測定可能
〇幅広いサンプルサイズに対応、最大で25㎏搭載可能
〇長いワーキングディスタンスでもサブミクロン分解能を維持可能、引張や温度試験などin-situ測定に対応
〇先進の再構成アルゴリズムソフトウェアに対応

<Sigray社の概要>
社名:Sigray, Inc.
設立:2013年
本社所在地:5750 Imhoff Drive, Suite I, Concord CA 94520 USA
社員数:51名
事業内容:各種X 線装置およびコンポーネントの販売とサービスの提供
保有知財:成立特許21※件(US)※2020年10月時点 ホームページ:http://www.sigray.com/








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